週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
045-941-3541

報恩講法要が勤まりました

2010-10-31 21:56:26 | 行事のご案内
本日、無事に報恩講法要が勤まりました。

台風の影響がなかったことが幸いしたのか、多くの方にお参りいただき、とても嬉しく思っています。
また、皆さまに息子の成長した姿をお見せできたことが、何より喜びでございます。

今日のご講師は、高願寺のご住職・宮本義宣先生でした。
ほんの一部分ですが、お話の内容をご紹介します。


亡き人はお浄土で安らかに眠っているのではない。
往生するということは、仏となってお浄土に生まれることではあるが、そこで安住するのでもない。
仏となったら、すぐさまこの娑婆世界に舞い戻り、私たちに【仏の智慧】に気付かせるために、はたらきかけ続けているのだ。
では、その「はたらき」は目に見えるのか?
残念ながら目に見えるものではないが、証拠ならある。
それは、あなたが今こうして最乗寺の仏前に座っているということだ。
今日、あなたは自分の意思で最乗寺にお参りしたのだろうが、そこには「行こう」と思わせる何かが心を動かしたはず。
それが「はたらき」であり、今仏前にいるあなたの姿が「はたらき」の何よりの証拠である。

では、【仏の智慧】とは何か?
それは「思い通りに生きることが当たり前ではない」ということ。
「思い通りに生きられないことが当たり前」ということ。
思い通りになることが成功だというのは、豊かな時代の基準。
だが、その価値基準が自分を苦しめ、他人を苦しめているということに気付くことが、仏の智慧を聴くということ。
そして、思い通りにならない命を生きなければならないという事実に目覚めるのである。


いかがでしょうか?
お聴きになられた方からは、とっても分かりやすく浄土真宗のみ教えをお取次ぎしてくださったとのお声を頂戴しました。
有り難いことです。

最後に、このブログを紹介させていただいたことに乗じて、全体写真を一枚撮らせていただきました。



皆さま、またのお参りを心よりお待ちいたしております。

最乗寺報恩講法要

2010-10-30 01:05:15 | 行事のご案内



明日は最乗寺報恩講法要です。

「皆さま、何をおいてもお参り下さいませ」と言いたいところなんですが、素敵なタイミングで台風が接近してきましたね。
当初の予報ですと、ちょうど日曜に関東が暴風域に入って、大荒れの天候になるとのことでした。
しかし、だんだんと速度を上げてきたようで、日曜は台風一過になる可能性も…。

なので、やはり「皆さま、何をおいてもお参りくださいっ!!」(笑)

   
   日時   10月31日(日) 午後1時30分~  (大体2時間程で終了)
   講師   宮本義宣師 (神奈川組高願寺住職 龍谷大学大学院講師)


司会はわたくし若坊守が務めさせていただきます。
子離れ親離れが全くできていないので、龍くんが足元をウロチョロしていると思いますが、今しか見られない光景ですので、どうぞ温かな目で見守っていただけると嬉しいです。

それから、今年は銀杏の実りが例年に比べ遅かったので、皆さまにお分けする銀杏がまだ残っています。
そちらを楽しみにされてらっしゃる方もおいでと思いますので、どうかご安心を。

では、より多くの方のお参りを、最乗寺一同、心よりお待ちいたしております。

ちなみに上の写真は4月の永代経法要を写したものです。


『恩徳讃』

2010-10-26 00:02:24 | 法話のようなもの
いよいよ今週末、最乗寺報恩講法要が勤まります。
皆さんは、法要の最後に歌われる『恩徳讃』の歌詞を覚えておいででしょうか?

  如来大悲の恩徳は 身を粉にしても報ずべし
  師主知識の恩徳も ほねをくだきても謝すべし

如来とは阿弥陀さまのこと。
師主知識とは親鸞聖人にまで阿弥陀さまのみ教えをお伝え下さった七高僧や先輩方のことを言います。
さて、歌の最後を「べし」と結ばれていますが、これは私たちに向けて「~しなさい」「~しなくてはならない」という命令や強制をしているように受け止めがちですが、そうではありません。

阿弥陀さまは私たちに何一つ条件を出してはいません。
良いことをしたからお浄土行き、悪いことをしたから地獄行きといった区別もありません。
そのままで良いと、そのままのあなたを救ってみせると、見捨てたりしないと誓ってくださったのが阿弥陀さまなのです。

私たちは心の中にいろんな毒を持っています。
よく貪り、よく愚痴を言い、よく怒る。
生まれながらに持つこの心を三毒と言います。

望む望まないに関わらず持つこの毒で、自分が傷つかないように、誰かを傷つけて生きているのがこの私。
それは蠍(サソリ)が毒で身を守る姿に似ています。

阿弥陀さまは蠍の毒をお叱りになるでしょうか?
私たちの毒を消そうとされるでしょうか?
いいえ、阿弥陀さまは毒を持った私のそのままの姿を照らし出し、毒を持ったままの私をそのまま救おうという大悲を差し向けて下さっているのです。

恩徳讃には、自分にまで至ったその大悲と仏縁に、身を粉にしても報わずにはいられない、骨を砕いてでも感謝せずにはいられないという、返すにも返せない深いご恩を、深い感動と共に受け止められた親鸞聖人の籠められた思いが伝わってきます。

その思いを共に味わい、共に感謝し、共に念仏申させていただく、その報恩感謝の法要である「報恩講」にどうぞお越しくださいませ。
最乗寺ならびに世話人一同、心よりお待ち致しております。


750回大遠忌・団体参拝の下見旅行

2010-10-23 00:02:53 | 近況報告

今年の4月、親鸞聖人750回忌大遠忌・神奈川組お待ち受け法要が勤まりました。
会場となった川崎市民教育文化会館に、最乗寺からは53名が、全体で1500名以上の方々が来場してくださった様子は、感動とともに今も記憶に新しく残っています。

このお待ち受け法要は、京都の本山で来年より始まる750回忌大遠忌法要の気運を高める目的もありました。
現在、全国のお寺で、本山への団体参拝が計画されており、最乗寺も既にお知らせした通り、神奈川組の団体参拝に組み込む形で計画が立てられ、準備も着々と進行しています。

その一環として、住職は当日同行する他の神奈川組のご住職方と一緒に、木・金曜日の2日間で参拝旅行の下見に行ってきました。
旅行は2泊3日の予定ですが、下見なので本山を省いて、参拝後の行程だけを回ったようです。

いろいろ立ち寄りますが、メインは長島温泉に宿泊と、世界遺産・白川郷の散策になります。

団体参拝は来年の6月に予定されています。
ツアーですので、全ての行程が時間で区切られていますが、宿泊や食事処も決まっているので、観光に専念することができます。
何もしなくても目的地に連れて行ってもらるから、出不精の方にもピッタリ。
何より、修復の完了した本山の御影堂で勤修される法要を、直接ご覧になれるまたとないご縁です。

現在は、以前お配りした用紙にて仮予約を受け、人数の把握をしている段階ですが、近くなりましたら本予約としての申し込み用紙をお配りする予定となっています。
50年に一度の大法要、そして温泉に世界遺産の旅行を、皆さまとご一緒できたら幸いです。
ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
多くの方のお申し込みをお待ちしています。


仏像ガチャガチャ

2010-10-19 00:11:13 | 仏教小話

例の仏像ガチャガチャ第2弾。
ららぽーと横浜のHMVで3体(計900円)ゲット。



今回は、左から執金剛神立像(カラーバージョン)・大日如来像(金色バージョン)・迦楼羅像が当たりました。

執金剛神(しゅうこんごうしん・しつこんごうしん)とは、金剛杵(こんごうしょ)を手に執り、仏法を守護する神さまのこと。
振りかざす右手にある金剛杵は武器ではありますが、同時に煩悩を打ち破る仏の智慧を意味するものでもあります。
また、執金剛神は単体で安置されていますが、前回の金剛力士像(仁王像)の2体と起源を同じとする説もあるそうです。

お次は大日如来。
如来とは、菩薩が悟りをひらいて仏(仏陀)となった位のことです。
外見上の簡単な区別として、頭や首、手首や足首、服などに色々な装飾品が付いているのが菩薩。
これは古代インドの王族の姿がモチーフになっています。
対して、奈良や鎌倉の大仏のように、片方の肩から垂らした布を身体に巻いているシンプルな装いをしているのが如来です。

さて、写真の大日如来像は冠を被ってる上、いろんな装飾品を身に付けています。
一見、菩薩のような外見ですが、これにもきちんと意味があります。
大日如来は宇宙の中心であり、宇宙そのものが現れた仏さま。
ゆえに、宇宙そのものを装身具の如く身にまとう、王の姿として表されたのがこの像です。

最後に迦楼羅(かるら)。
これは仏法を守護する護法神。
もともとインド神話に出てくるガルダという神鳥が、仏教に取り入れられ迦楼羅天という天部に属する神となりました。
ガルダは蛇を食す鳥がベースにあって、そこから人に害を為す龍(蛇の象徴)と敵対し、毒蛇を食らうという特徴が生まれたようです。
それが基となって、迦楼羅は毒蛇を食らうように、人の内にある毒(煩悩)を食らう護法神として信仰されるようになりました。

ちなみにこの迦楼羅、日本においては天狗の誕生にも大きな影響を与えたそうです。
更に蛇足ですが、ガルダはインドネシア語だとガルーダ。
そう、ガルーダ航空のガルーダの基はガルダです…なんだか、ややこしい文章だな。

以上、とっても上っ面な説明でした。
しかし、この3体は既に飾ってある4体と並べるのは難しいようです。
バランス面もそうですが、特に大日如来は他宗派のご本尊様ですから…。
メーカーさん、阿弥陀如来立像も作ってくれないかなぁ。