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粗利率

2023年04月27日 | 経営
過去最高の売上を記録している現在、実は粗利率は、過去最低になっております。
粗利率の定義ですが、ざっくり説明すると
売上10000円-材料費3000円=利益7000円=粗利率70%
売上10000円-材料費6000円=利益4000円=粗利率40%
です。
※私が「売上」と言っているのは、ここで言うと「利益」になっています。

実際は、この利益から経費が差し引かれますので、最近の電気やガソリン価格の高騰などを考えると、同じ利益「額」でも、財布に入るお金は下がっていると言えます。
ですので、経営的には「利益に一定(率、額)の経費計算をしておく」必要がありますが、ここは改めて。

さて、利益率が最低となると「安売りしているのか?」と考えてしまいますが、そうでも無いのです。
過去を振り返ると、粗利率が高いほうが、売上(利益)が低い傾向にありました。
これが商売の難しいところで、数字だけ眺めていても、内容は分からないのです。
(昔の上司に聞かせたい言葉ですが、理解できないでしょうね)

私の仕事には「修理」という業務もあって、これは「材料費はゼロに近いけど、手間が掛かる」というケースが多いのです。
材料費が無い=物販利益が無いとも言えます。
例を挙げると、カーテンレールの取り付けがあったとして、レールの仕入れが7000円。販売価格が10000円とします。
取り付け工事が5000円だとしたら、レールの利益3000円と工事費の合計8000円が利益ですが、売上15000円に対して利益は8000円なので、粗利率は約53%
これを「カーテンレールの設置やり直し(移設)」としたら、材料費はゼロで工事費が5000円。粗利率100%です。

前者は粗利率53%。後者は100%
ここだけ見ると後者のほうが儲かっていますが、実際は3000円の差額、1.6倍の利益差があります。

要するに「物販が多ければ、粗利率は下がる」のが、私の仕事になっているという事です。

最近のハウスメーカーでは、材料支給で「人工(にんく)仕事」というケースも珍しく無いので、これを請ければ「高い利益率」です。
でも、儲けは少ない。。。

それなら、物販を強化する事こそ利益UPのカギだと考えると思いますが、ここには、大きなリスクが伴うのです。
もし、材料を間違えて発注したら? 返品できなかったら?
取引先からの支払いが止まったら?

そのリスクを考えれば「材料支給」のほうが安全ですね。
結果、安定した利益が出せるのです。

話を戻しますと、過去最低の粗利率という事は「物販が多い」という事に繋がり、ハイリスク、ハイリターンの経営になっていると言えます。
ようやく「ハイリスクを受け入れられる経験」が積めたという事なのかもしれません。

今の営業手法を10年前に思いついていたら? と考える事もありますが、10年前は、今の経験が無いのです。
だから手法も思いつかないし、何より「リスクを受け入れられない」のですね。


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