オッペンハイマーは、原子物理学者で「原爆の父」ということは、皆様ご存じでしょう。
映画「オッペンハイマー」は、彼の生涯を描いています。
https://www.oppenheimermovie.jp/
大学や研究所では素粒子論に打ち込み、超新星の爆発後のブラックホール理論を予想していました。しかし、ロスアラモス所長に任命され、原爆開発のマンハッタン計画の責任者となってしまいます。戦時下でさえなければ、研究者としての一生だったでしょう。
私たちは原爆が広島と長崎で多くの人々を殺し、放射能被害に苦しむ人のこともすでに知っています。オレンジ色のボタンを押す恐怖、突然の無音、そして爆発の映像は息を呑みます。
オッペンハイマーは「原爆は終戦のために必要だった」との考えは揺るがなかったようです。しかし、テラーの水爆開発には反対します。水爆は世界を破壊する、ソ連との止めどない軍事競争の過程で、もし水爆が使われたら…と考えたのかもしれません。
原爆の開発者として、オッペンハイマーが人々の称賛と喝采を受ける場面は、やはり米国では「戦争を終わらせた」勇者であり、原爆雲の下の悲惨な人々への想像は及ばないのだなと感じさせます。その意味で、まさに加害者側の原爆開発物語ですが、一見の価値はあるでしょう。俳優陣も豪華です。
原作は「American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer」。火を人間に与えてゼウスの罰を受けるプロメテウスに、原子爆弾を作ったオッペンハイマーをなぞらえています。
「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術」より
珠
映画「オッペンハイマー」は、彼の生涯を描いています。
https://www.oppenheimermovie.jp/
大学や研究所では素粒子論に打ち込み、超新星の爆発後のブラックホール理論を予想していました。しかし、ロスアラモス所長に任命され、原爆開発のマンハッタン計画の責任者となってしまいます。戦時下でさえなければ、研究者としての一生だったでしょう。
私たちは原爆が広島と長崎で多くの人々を殺し、放射能被害に苦しむ人のこともすでに知っています。オレンジ色のボタンを押す恐怖、突然の無音、そして爆発の映像は息を呑みます。
オッペンハイマーは「原爆は終戦のために必要だった」との考えは揺るがなかったようです。しかし、テラーの水爆開発には反対します。水爆は世界を破壊する、ソ連との止めどない軍事競争の過程で、もし水爆が使われたら…と考えたのかもしれません。
原爆の開発者として、オッペンハイマーが人々の称賛と喝采を受ける場面は、やはり米国では「戦争を終わらせた」勇者であり、原爆雲の下の悲惨な人々への想像は及ばないのだなと感じさせます。その意味で、まさに加害者側の原爆開発物語ですが、一見の価値はあるでしょう。俳優陣も豪華です。
原作は「American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer」。火を人間に与えてゼウスの罰を受けるプロメテウスに、原子爆弾を作ったオッペンハイマーをなぞらえています。
「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術」より
珠