老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

【国家の道義】の破滅的崩壊

2018-06-30 16:44:47 | 安倍内閣
安倍政権は一体全体どのような国家を目指しているのか。安倍晋三からまともな答えを聞いたことがない。それも当然。彼には語るべき国家像などない。あるとすれば、彼のブレーンだろうと推察される日本会議などの極右的政治信条なのだろう。

ところが、彼の政治的立ち位置は、米国に対する「盲目的隷従」であり、安保法改悪・共謀罪・原発再稼働などの政策はアーミテージ、マイケル・グリーンなど、米国軍産複合体が送り込んだ通称ジャパンハンドラーたちの政策提言の忠実な焼き直しに過ぎない。

東京新聞 2015/6/9
http://mizu8882.blog.fc2.com/blog-entry-736.html
・・「アーミテージ報告なぞる日米 
対中脅威論 欧州と距離 南シナ海 対応提言

・・ サミット直前の五月末にシンガポールであったアジア安全保障会議では、カーター米国防長官が岩礁埋め立て問題で会議にも参加していた中国を名指しして批判。中谷元・防衛相との日米防衛相会談では「力を背景にした現状変更の試みに反対する」と足並みをそろえた。

 こうした方向性は、米国側の意向に日本側が沿っているともいえる。米国のアーミテージ元国務副長官ら知日派グループが三年前に公表した「アーミテージ・リポート」(二〇一二年版)では、すでに南シナ海問題が取り上げられ、日米が「対策を講じるべきだ」と提言されていた。リポートは日本による集団的自衛権の行使容認も求め、安倍政権はその実現に向け、現在安全保障法案の成立を目指していることからも、その影響力が大きいことがうかがえる。
(中略)
 ただ、日本政府は安倍首相の主張に「多くの国が賛同した」と説明するが、中国の脅威に具体的に言及した欧州の首脳はいない。対中外交では経済関係を重視する欧州側の意識が劇的に変わったとは言えない。」・・

※第三次アーミテージレポート(IWJブログ) 
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/56226
※「共謀罪は第一次アーミテージレポートの劣化コピー」(Ameba)
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12284654642.html

トランプ大統領への見苦しいばかりのすり寄りといい、安倍首相の米国隷従は、目に余る。ところが、米国押し付け憲法反対、自主憲法制定を叫び、本来なら「反米愛国」の先頭に立つべき日本会議などの極右グループも安倍政権批判を行わない。それどころか、安倍政権がごり押しする「新自由主義的政策」の応援団と化している。

これを見れば、彼らにとって、思想の具現化である政策などどうでもよい。それよりも何よりも「権力」を握ることが最優先課題であることがよく理解できる。何度も指摘したが、「権力を握ることが」が自己目的化しており、「権力の私物化」こそが彼らの目的なのである。米国が主導する「新自由主義的改革」を何のためらいもなく実行するのは、そうする事がジャパンハンドラーのご機嫌に叶い、権力掌握に都合が良いからである。

彼らにとって日本や日本社会、日本国民の未来などどうでもよい。自らの「権力維持」のためには、それらを売り渡しても恬として恥じない。文字通りの「売国奴集団」だと考えたほうが良い。

今、日本や世界が直面している最大の政治課題は、「グローバルスタンダ―ド」として推進された「新自由主義的」政策による国家や社会、国民の破滅的状況をどう改革するか、という命題である。

世界の各地で様々な動きが行われている。例えば先の米国大統領選。社会主義者を自称するバーニー・サンダースがヒラリー・クリントンを追い詰めたのも、米国でも国や社会の矛盾がどうしようもない状況に達している証左であろう。トランプ大統領の乱暴な振る舞いも、世界や国・社会の矛盾解決への右からのアプローチと読まなければ、世界の趨勢に遅れる。

ところが、安倍政権にはそのような世界的潮流を読む力もなければ、新たな国家像や社会を構築する意欲もなければ、能力もない。あるのは、政権維持の執念のみ。

今回も、「働き方改革」と称して、企業が労働者を奴隷のごとく働かせることができる「高プロ法案」を強行採決。経団連など経済界に貸しを作った。自らの延命のためには、労働者の命などどうでもよい。これで秋の自民党総裁選勝利間違いなしと考えたのだろう。

このように安倍内閣は戦後日本社会が営々と築き上げてきたシステムや財産、社会の常識となっていた様々な約束事、社会的慣行などを壊してきた。それも一握りの人たちが富も権力も握る新自由主義的改革の方向で行われた。

モリカケ問題、財務省の文書改竄、大阪地検特捜部の見せかけ捜査等々の官の退廃・腐敗。東芝、三菱、神戸製鋼などの数字改竄問題。日大アメフト部の暴力問題等々。日本の至る所で、役所、会社、銀行、病院、学校などの不祥事が報道されている。ほんの少し前の日本ではあり得なかった不祥事が日常になっている。

何度も書いて恐縮だが、「魚は頭から腐る」のである。国家のトップである安倍首相、NO.2の麻生財務大臣、加藤厚生労働大臣などなど誰も財務省や厚生労働省の不祥事の責任を取らない。行政機構の不祥事は、担当大臣と首相の責任。そのために彼らは存在している。ところが、安倍内閣の常套手段は、責任は全て下の者に押し付け、自らは知らぬ顔の半兵衛を決め込む。

戦前の超国家主義と呼ばれた日本での法則。「権限は天皇との距離に比例し、責任は反比例する。」要するに、天皇との距離が近い(社会の階層順)人間の権力が拡大し、責任は天皇との距離が遠い人間(階層が低い人間)ほど重くなるというメカニズム。

それに対して民主主義国家では、権力が大きい人間ほど責任の比重が大きくなるというのが原則。だから官僚の不祥事が起きれば、担当大臣の責任は免れない。民主主義国家とファシズム国家の違いは、ここにある。

今回のように、決裁文書の書き換えなどという国民や歴史に対する裏切り(挑戦)という重大な行為に対しては、担当大臣だけでなく、行政の長である総理大臣の責任は免れない。それが民主主義という制度の根幹である。これが民主主義国家の「道義」である。

この【国家の道義】を踏みにじって恬として恥じない首相や大臣ばかりなのが日本という国家である。これでは【国家の道義】が保たれない。これが、今、日本が直面している最大の危機である。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
流水
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「その話は今日はやめておきましょう」(井上荒野)

2018-06-25 12:57:09 | 暮らし
井上荒野という作家は、小狡くて、いい加減で、我儘で、暴力的でイヤな、けれどどこか憎めない、若い男を描くのが上手い作家だ。

70代になろうとする大楠夫妻は、夫の昌平が自転車事故にあったのをきっかけに、26歳の若者一樹と知り合う。病院の送迎、家事での困り事を任せ、主夫として雇う。

当初は一樹を好ましく思っていた夫妻だったが、次第に家の中の高価な物が無くなり、一樹と夫妻の仲も不穏なものに変わっていく。

この一樹という男、悪い友人辰夫に煽られ、夫妻を窮地に陥れようとしたり、大好きな彼女を傷つけたり、イヤなろくでもない奴。しかし、捨て台詞を残して老夫婦の元を去った後で、夫妻が辰夫に付きまとわれたり金を騙し取られたりしないように配慮したりもする。

だから、妻のゆり子は「悪い事をしたと思ってる?」「もうしない?」とか電話に声を掛けてしまうのだ。どこまで人が良いのだろう。

辰夫は夫妻を「ジジイ、ババア」と呼び、「そのくらいの年寄って生きている価値あるのかな。金使って人を雇って、どれだけ無駄しているんだ。死んだらその金俺達に配るって法律出来ないかな」と嘯く。

今の時代に「自分は社会で割を喰っている」「好景気と言われている世の中から取り残され、損ばかりさせられている」と思っている若者がいて、ほんの一握りだとしても正直な気持ち、本音ではないだろうか。

大楠夫妻は老いを意識しながらも未だ知性も意志もしっかりしている。妻のゆり子は、暴力的なものを防ぐだけの知恵と勇気もある。誰でも人は歳を取る。「その話は今日はやめておきましょう」と言いながら、人は自らの老いと向き合って行くのではないか。

息子家族もアメリカに住んでいる娘も、いざという時には駆けつけ、親身になって助けてくれるだろう。しかし私はその親族より、この一樹という得体の知れない若者の方が、夫妻のより近くにいるように感じた。

老いて行く者達の穏やかな日々に、一樹という石を投げ込む事によって生じた波紋と再生。そして一樹も、社会に場所を無くし自分をもてあましながらも、自分にとって本当に大事な場所に向かって走りだそうとする。それは大楠夫妻と出会った事によるのではないか、彼が本来もっている何かを呼び覚まされたのではないか。と思うのは私の都合の良い解釈だろうか。

「行きたい所はあるのだが、行けるかどうかは未だ分からない、決めろよ」と呟きながら、自分に言ってスピードを上げていく。彼の行きたい場所は何処なのか、間に合うのか、未だ誰にも分からないけれど。

「護憲+コラム」より
パンドラ
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NHKニュース7の報道優先順を問う

2018-06-24 16:33:24 | マスコミ報道
6月23日(土)夜7時のニュース7を観ていたが、その報道順に違和感を感じた。正午の12時15分から、沖縄全戦没者追悼式、「平和の祈り」を生中継していたので、当然夜のゴールデンタイムの7時のニュースではトップで放送されると思っていたところ、既に過去の、はれのひ(晴れ着貸し出し業)元社長の連行や、大阪北部地震でのブロック塀倒壊にともなう調査修復活動ニュース(三面記事ニュース)が優先され、今日のニュースである沖縄全戦没者追悼式は3番目くらいに報道されていた。因みに今日(6/23)の朝日新聞夕刊は一面トップ扱いである。

毎年恒例の追悼式とはいえ、NHKのニュース価値感覚を疑わざるを得ない。73年前の戦災追悼とはいえ、沖縄県民始め日本人にとって決して忘れられない戦争被害であり、かつ戦没者追悼は同時に平和への希求でもあり、常に新たである。

その式次第は毎年はじめに中学生の平和希求の作文が朗読され、続いて沖縄県知事が平和宣言文を読み上げ、最後に時の内閣総理大臣の戦没者追悼文が読み上げられる。

特に今年の中学3年生の相良倫子さんの作文(詩)朗読は、参列者やテレビ視聴者に感銘をあたえたように思う。また翁長知事も膵臓ガンの手術後か、少々やつれておられたが、それを押しての力強い平和希求宣言には、何回も拍手が沸き起こっていた。

それに比べ安倍首相の追悼文朗読は棒読みで、追悼も平和希求も無味乾燥で、官僚の作文であろう。森友・加計問題の不信感も積もりつもって、皆冷めて聞いていていた。何度か場外からヤジも聞こえたように思う。

NHKはこの辺りの状況を忖度して、ニュース7でトップニュースに位置付けしなかったのでないかと、生中継していただけに、違和感はぬぐえない。

最後にYAHOOニュースより上記3名の映像と中学生の作文をURLで引用しておきたい。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180623-00000045-jijp-soci.view-000

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018062300320&g=soc

「護憲+BBS」「NHKの報道・二ュース内容をウォチングしよう」より
厚顔
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

苦難から生まれる【豊饒の言語】!権力欲から生まれる【空虚の言語】!沖縄「慰霊の日」に思う

2018-06-24 11:12:47 | 沖縄
6月23日は「沖縄慰霊の日。摩文の丘は、朝早くから鎮魂の祈りに包まれた。

今年の式典での翁長知事の挨拶。ガン手術を終えたばかりの知事の表情はさすがにやつれて見えた。しかし、辺野古基地建設反対の信念は、微動だにしていなかった。自らの命の火を燃やし尽くしても、沖縄県民の未来のために基地建設に反対するという翁長知事の言葉には、知事の魂がこもっていた。まさに、「言霊」と呼ぶにふさわしい演説だった。

それに比べて安倍首相の挨拶の薄ぺらっで凡庸な事。これでは、沖縄県民の心に届くはずがないと思われる。

今回の「慰霊の日」で最も感動的だったのは、沖縄県浦添市立港川中学校3年 相良倫子さんが朗読した「生きる」という詩だった。沖縄県平和祈念資料館が募集した「児童・生徒の平和メッセージ」の最優秀賞受賞作品。中学教師だったわたしの経験から見ても、これだけの「詩」を中学生が書いた、というのはにわかにはと信じられなかった。

沖縄タイムスが「「悲惨な戦争によって奪われた『生きる』ことへの思いは、過去から現在、そして未来・世界へと時間と国境を超えて発信された平和へのメッセージであり、その重厚さが審査員をうならせた」と書いていたが、むべなるかなと思う。

*****

生きる

私は、生きている。
マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気を孕んだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻孔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。
私は今、生きている。

私の生きるこの島は、
何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊の嘶き、
小川のせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の緑、
優しい三線の響き、
照りつける太陽の光。
私はなんと美しい島に、
生まれ育ったのだろう。
ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。
私はこの瞬間を、生きている。
この瞬間の素晴らしさが
この瞬間の愛おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。
たまらなく込み上げるこの気持ちを
どう表現しよう。

大切な今よ
かけがえのない今よ
私の生きる、この今よ。

七十三年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾に揺れる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚の壮絶な戦の記憶。
みんな、生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生を、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。
摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。

私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。

私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を越え、
宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。
生きる事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭わないことを。

あなたも、感じるだろう。
この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間を
一緒に生きているのだ。
今を一緒に、生きているのだ。
だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。

私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。

大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。
これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発進しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。

摩文仁の丘の風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きゆく未来に。
私は今を、生きていく。

*****

この詩の朗読を聞いた時、そしてこの詩を正確に読んだ時、不覚にも涙があふれた。「負うた子に教えられ」とはよく言ったもので、相良倫子さんの瑞々しく、素直な感性から紡ぎだされた言葉がまっすぐわたしの心に突き刺さってきた。

それだけではない。彼女の物事をまっすぐ捉える感性が、大方の日本人が忘れてしまった「平凡な真実」の大切さを指摘していた。

*****
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間を
一緒に生きているのだ。
今を一緒に、生きているのだ。
だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。
*****

審査員たちが、その「重厚さ」にうなったのも無理はない。安倍首相がどう聞いたかは知らないが、「戦力という愚かな力を持つことで、得られる平和など、本当は無いことを/平和とは、あたり前に生きること/その命を精一杯輝かせて生きることだということを/」という言葉に込められた思想の深さに驚かされる。

戦争大好き人間が増殖している本土の政治家や人々に、彼女の深さは理解できないだろう。

人は困難や苦難の中で鍛えられる。「艱難汝を玉にする」という仏教の言葉があるが、相良さんの感性はそれを思い起こされる。

しかも相良倫子さん自身が体験したものではない戦争の悲惨さや、その後の苦難を生き抜いてきた沖縄の人々の思いを、見事に引き継いでいる。彼女の想像力や感性の素晴らしさもあるが、沖縄県民の戦争体験を引き継ごうという強い意志があったからこそ、このような素晴らしい後継者が生まれたのであろう。

TBSの金平記者が。「この国の指導者の言葉が荒廃している」と嘆いていたが、今回の沖縄「慰霊の日」での翁長知事の挨拶、相良倫子さんの朗読に象徴される「豊饒の言語」に比べて安倍首相の貧しく貧相な「空虚な言語」の虚々しい事。これが現在の日本の置かれている状況だと見なければならない。

「豊饒な言語」の持ち主たちが圧迫され、「空虚な言語」の持ち主たちが権力を振るう。ファッシズム政治とはそういうものだ、と考えなくてはならない。

※相良倫子さんの朗読は以下で聞くことができます。
https://mainichi.jp/articles/20180623/k00/00e/040/310000c

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「サロン・ド・朔」6月28日(木)例会のお知らせ

2018-06-21 16:56:52 | イベント情報
「サロン・ド・朔」6月28日例会を下記のとおり開催します。

今回は、Gam-anon(ギャンブルの問題の影響を受けた家族・友人のための自助グループ)メンバーで、Recovery Parade(回復擁護運動)にも参加されている大坂順子さんにお越しいただき、「ギャンブル依存症を考える‐‐いよいよ日本にカジノがやってくる?!本当に必要な対策とはなにか?」のテーマでお話していただきます。

政府・与党が会期を大幅延長してまで成立を目指す「IR法案(カジノ法案)」。野党や国民の大半は、ギャンブル依存症助長の懸念があると、今も反対の声を上げ続けています。

当日は、大坂さんのお話を伺い、ギャンブル依存症の現実やIR法案の問題点を共に考えたいと思います。関心のある方の参加を歓迎します。

参加ご希望の方は、「護憲」HPに記載のメール宛に、その旨ご連絡ください。折り返し、会場その他、詳細をお知らせします。

■日時:6月28日(木)18:30~21:30
■会場:「フリースペース 朔」(JR水道橋駅から徒歩2分)
■会費:500円(飲み物、軽食付き)

====
☆「サロン・ド・朔」とは、「護憲+」メンバーを主軸に運営するフリーな集まり(@東京)で、原則毎月テーマを決めてそれに相応しい講師をお招きし、勉強会・親睦会を行っています。皆さんの参加を歓迎します。

2017年以降に取り上げたテーマは以下のとおりです。

(2017年)
 1月: 「AIはトランプを選ぶのか~民主主義と憲法の未来像~」(他グループ主催シンポジウムに参加)
 2月: 「パレスチナ・シリア情勢と子どもたち」
 4月: DVD「いのちの森 高江」視聴/「教育勅語と戦前・戦中教育」
 5月: 「森友問題の幕引きを許さない」
 7月: 「民進党は民意の受け皿になれるのか」
 9月: 「9条問題の本質を「護憲」の立場で考える」
10月: 「信念を貫いた人―劉暁波氏と1980年代以降の中国社会」
(2018年)
 1月: 「一歩先んじた韓国の民主主義~宇都宮健児さんと行った韓国ソウル視察旅行」
 2月: 映画「NO」鑑賞会
 4月: 「戦前戦中の女性の研究の目を通して、今の政治・社会を見て思うこと」
 5月: 「沖縄の現状と今後」

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

袴田事件再審取り消し決定は司法の犯罪

2018-06-21 09:21:19 | 民主主義・人権
今回の静岡地裁での再審開始の決定を取り消した東京高裁決定は、明らかに「司法の犯罪」というべきものである。静岡地裁での再審開始の決定から4年も経過しているというのに、この裁判官たちは何を考えているのか、理解に苦しむ。

(この事件に不案内の人は、事件の詳しい経過を記した著書を何か読んでいただきたい。それは義務でもある。)

事件の経過は以前にも詳述しているので、省略する。

袴田さんは証拠もないのに突然逮捕され、任意の取調べでは容疑を否定していた。だが、トイレにも行かせてくれない、睡眠も十分に取れない「拷問に近い」強制的な取調べにより(この取調べは憲法及び刑訴法で禁止されている)、頑強な袴田さんも自分がやったと(虚偽の自白)供述した。元プロボクサーでも強制による取調べに抵抗できなかったのである。

この取調べだけで本来は有罪にできないのが憲法であり、刑訴法である(憲法38条第2項)。明らかに原審の有罪判決自体が誤った、違法な判決なのである。

この違法な有罪判決で、袴田さんは47年も拘禁されていた。死刑判決が出てからは「拘禁反応」という精神疾患に苦しんだ。死刑判決を受けた「無罪の人」が精神に異常を来たすのはある意味で当然である。47年も拘禁されていて死刑になっていないことは、袴田さんの死刑判決を司法自体が疑っていることを示している。

詳細は省略させてもらい、要点に移る。

袴田さんの自白だけでは有罪にできない(憲法38条第3項)ので、捜査官は物的な証拠が要求される。ここが最大のポイントである。では、袴田さんの自白に基づいた物証は存在したのであろうか。否である。

そこで、不思議なことが起った。突然、事件から1年以上も経過したときに、味噌ダル(事件は味噌製造会社の専務一家が殺害された事件である)の中から、衣類など5点が発見されたのである。今回の再審決定(特に静岡地裁の再審開始決定)の帰趨を決する「物証」となった衣類である。

特に袴田さんのズボンとされたものに血液が付着していた。しかし、このズボンを袴田さんが何度はいても脚が入らなかった。元ボクサーの袴田さんの脚には合わないズボンだったのである。

また、シャツにも血液が付着していた。シャツは袴田さんが殺害時に格闘になり出血した血液と言われて、筑波大学の本田氏が鑑定した結果、すべての衣類からは袴田さんの血痕は見つからなかったというDNAによる鑑定意見が出された。また、5点の衣類に被害者の返り血もないという鑑定結果である。

また、検察側の鑑定人X氏の鑑定も、袴田さんの血痕かどうかは断定できないというあいまいなものであった。

そして、この本田鑑定を信用して静岡地裁は再審の開始決定を下したのである。しかも捜査官か誰か(真犯人かもしれない)が証拠を捏造した疑いが強いとしている。静岡地裁の決定は「耐え難いほど正義に反する」というものであり、捜査官の証拠の捏造まで指摘していた。

それから4年、東京高裁はこうした証拠の捏造や強制による自白(憲法で禁止されている、証拠能力も否定されている)を無視して、本田鑑定は信用できないというふざけた理由で、静岡地裁の再審開始の決定を取り消したのである。

「護憲+コラム」より
名無しの探偵
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「守りたい!9条」 東京新聞記者・望月さんの講演会

2018-06-20 10:14:40 | イベント情報
国民をバカにしたような菅官房長官の定例会見で庶民感覚を発揮し、菅氏に一泡吹かせた東京新聞・社会部記者の望月衣塑子(もちづきいそこ)さん。

望月さんの講演会が7月1日(日)に八王子で開催されると東京新聞の折込チラシで知り、聴きに行きます。

チラシの詳細は以下の通りです。後日、講演の感想を書き込みます。

◆主催;憲法共同センター八王子
◆日時;7月1日(日)開会18:00(開場17:30)
◆場所;八王子労政会館ホール ※定員240名
https://www.hataraku.metro.tokyo.jp/madoguchi/roseikaikan/hachioji.html
◆タイトル;「守りたい!9条」
 「助けて」と言えない人を助けるのが政治の役割
 社会部記者から見える政治、そして平和憲法
◆講演者;東京新聞記者、望月衣塑子(もちづきいそこ)さん
◆説明文;
 「人類の英知の結晶が憲法9条。世界では紛争が絶えませんが、だからこそ9条の理想を高く掲げることが必要だと思います」
 森友学園問題をはじめ、記者会見で鑑定を厳しく追及。隠ぺい、改ざん、セクハラなど安倍政権のもとで噴出している諸問題について縦横に語ってもらいます。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
猫家五六助
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

America First ⇒America Only⇒America Aloneへ

2018-06-18 16:56:15 | アメリカ
トランプ大統領が、中国に対する500億ドル相当の経済制裁を発動した。主たる狙いは、IT産業(AIやロボット産業)である。

それに対して中国も即座に自動車・農産品を中心に、500億ドル相当の報復関税措置を発表。米中両国が貿易戦争に突入する可能性が高くなった。

トランプ大統領は、シンガポール会談の前、カナダでG7会合に出席した。America First を標榜し、保護主義貿易と多国間協議を否定し、二国間協議を主張するトランプ大統領に対し、G7各国は、首脳宣言では焦点の貿易問題について「保護主義と引き続き戦う」とした上で、「自由で公平で互恵的な貿易が成長の鍵」などと自由貿易の重要性を訴えている。

ところが、トランプ大統領は、ツイッターで、首脳宣言を認めない、と書き、あからさまなチャブ台返しを行った。

G7では、米国以外の国々と米国の対立は明らかで、G7の結束が疑われている。米国の孤立を象徴している写真が出ている。ドイツのメルケル首相がトランプに詰め寄っている写真である。
http://www.asyura2.com/18/senkyo246/msg/136.html

同時期に行われた上海機構の会議では、参加各国が和気あいあいの雰囲気で議論していたと報道されているのと好対照。

・・「習近平主席が、ロシア大統領のウラジーミル・プーチンやインドやパキスタンやカザフスタンやキルギスタンやタジキスタンやウズベキスタンやイランの指導者を温かく歓迎した。これら指導者の陽気なまとまりは、G7での不和と激論とは実に対照的だ。
 何十年もの戦争や紛争の後、インドとパキスタンがSCOの新たな二国として参加、同席したのは、新たな地政学的パラダイムが、東で立ち上がりつつあることを証明する強力な証拠だ。
 
SCO加盟諸国は、経済発展と相互安全保障での提携の取り組みを倍加すると誓った。新世界秩序は、アメリカ率いる秩序の場合のように、一つの大国が、他の国々に対し、覇権を行使するのではなく、協力に基づくものを手招きしていると習主席は述べた。」・・
二サミット物語 Finian Cunningham (マスコミに載らない海外記事)

わたしたちが目の前にしているのは、世界史的な「パラダイム・チェンジ」の光景である。

トランプ大統領が意図的に行っているのは、これまでの世界秩序(米国一国覇権主義)の破壊であろう。

米朝会談は、その象徴。米国覇権主義の象徴であり、米国軍事力の誇示であった「米韓軍事演習」の中止は、米国が「世界覇権」から降りるという明確なメッセージである。

しかし、G7や中国製品に対する「関税強化」は、戦後世界を形作っていた「世界貿易秩序」に対するあからさま挑戦である。

【貿易の自由化】は、米国覇権の重要な要素だった。戦後、米国にとって、【貿易の自由化】は各国に対する【錦の御旗】だった。日本との貿易戦争が象徴するように、各国との貿易摩擦の主要議題は常に【貿易の自由化】だった。

この【貿易の自由化】理念は、後進国にとって大きな政治的リスクを伴う主張だった。その産業以外主だった産業がない国に【貿易の自由化】を押し付けると、安い外国製品が流入し、その国にとって死活的な産業が壊滅状態に陥る。例えば、TPPのような完全自由化を目標にすると、それこそ窮地に陥る産業が多数存在する。このため、政治力が弱く、米国のいいなりの国では、国内産業が衰退し、近代化が遅れたところは多数存在する。

ところが、その反対に、日本のように安い労働力と能力が高く勤勉な労働者を持った国が、優れた製品を作り、それを米国に輸出するという構図もできる。

その結果、その製品が米国市場を席巻し、いまや米国の製造業は壊滅状況に陥った。トランプの主要な支持層のラストベルトがそうである。

トランプの今回の措置は、崩壊しつつある米国国内産業(製造業)への救済を意味する。もしこれが後進国の主張なら、多くの国が、一国の指導者として当然だろうと思ったはず。

ところが、米国というのは、「自由貿易」を旗印に、世界各国に関税を下げろと迫ってきた張本人。それが自国に都合が悪くなると、「関税」を吊り上げ、自由貿易の旗印を下ろす主張するのだから、他国が怒るのは当然。G7で、ドイツのメルケルはじめ各国首脳から詰め寄られるのも無理はない。トランプの主張は、America Firstではなく、America Onlyと受け取られている。

実は、歴代米大統領もトランプ大統領とさほど違ってはいない。かれらの政策決定は、常にAmerica Firstであり、ブッシュ政権のようにほとんどAmerica Only(英国はブレア政権だけが支持)でイラク戦争を戦った政権もある。

しかし、彼らは建前であっても、America Firstとは決して口にしなかった。ましてや、America Onlyなどとは口が裂けても言わなかった。「自由主義世界のため」か「民主主義という価値観を同じくする国家」のためとか、必ず、建前を口にした。それだけ、世界のリーダーとしての米国という意識が強かったのである。

ところがトランプ大統領は全く違う。そんな建前を気にしていたら、米国は衰退する、と本気で信じている。米国を立て直すためには、お上品な建前など、「百害あって一利なし」と考えている。

このトランプ大統領の信念は、米朝会談のようなドラスティックな変化をもたらすが、G7のような無用な混乱も引き起こす。

さらに厄介なのは、「覇権の多様化」が進む中で、【覇権国家】のありように慣れた国内の勢力(軍産複合体など)との軋轢が増加する事である。米国が覇権を放棄する過程で、次の覇権国中国などとの軋轢は避けられない。(そうしないと国内勢力を抑えられない。)さらに、国内勢力(永遠に米国が覇権国家である事が飯のタネ)との軋轢が激しさを増すであろう。ケネディのような暗殺の危険性もはらんでいる。

その為、事は、トランプの思い描いているようには、一直線には進まない。わたしの予想では、米国の「孤立化」が進行する。「America Alone」の進行である。

これが、【転形期の混乱】である。

日本人は、世界が東西冷戦終結以来の【パラダイム・チェンジ】の時代に入っていることを認識しなければならない。

これから当分の間は、世界中で子供が玩具をひっくり返したような、取っ散らかった光景が現出するに違いない。その後、新たな世界秩序が創出される。この秩序の創出に参加できない国は、21世紀を生き抜けないと覚悟しておいた方が良い。

※安倍政権にその能力があるのか。

日本や日本人が21世紀を生き抜くためには、腹の底から上記の問いを考え抜かなければならない。(あまり、時間はない。)

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NHKが『映像の世紀』をBS3のゴールデンタイムで再放送する意図は何か?

2018-06-18 16:21:11 | マスコミ報道
NHKの「映像の世紀」という歴史ドキュメンタリーは3~5年前に深夜0時頃に放映され、眠気を我慢して見た覚えがある。当時このような番組は良い番組なのに、なぜ深夜に放送するのか理解できない思いが残っていた。

そして6月16日(土)の「映像の世紀」は、「独裁者ヒトラー、ムソリニー、スターリンの狂気」というサブタイトルで、独裁者3人のドキュメンタリーである。しかも衛生放送ながら土曜日午後7時半の超ゴールデンタイムでの再放送である。

今、なぜ同じドキュメンタリーをゴールデンタイムで再放送するのか?以前深夜に見せられた者としては、NHKの意図が知りたい。

今の日本人で民主主義の観点から独裁政治を批判的な目で観られる層は何十%いるだろうか。案外このような映像を見て独裁政治を礼賛する若者層も増えつつあるので、複雑な心境でもある。

だが、歴史の事実をより多くの視聴者に知らしめ、独裁政治の善悪を判断させることはメディアの役目でもある。その是非の判断は視聴者のこれまでの民主主義の理解度次第であり、また初めて独裁者の政治手法を観る若者の判断次第でもある。

しかしこの映像ではムソリニー、ヒトラーの哀れな末路と、スターリンは自然死であるが、生前その妻は夫が偽プロパガンダで同士トロッキーを追放したことやその支持者を残虐に粛正する政治手法に愛想を尽かしてピストル自殺したこと、また一人娘のスベトラーナも後年米国へ亡命帰化して、父スターリンの政治を批判している場面も編集されている。

NHKが公共放送として、過去の独裁政治の歴史と事実をより多くの視聴者に提供するために、ゴールデンタイムでの再放送を企画したのであれば、現在の世界の政治の右傾化(独裁政治化)への警鐘として理にかなっている。

特に18才で選挙権を得た若者層がこの番組を視聴し、独裁政治の歴史認識と是非の判断をする機会になれば幸いである。またそうなることを願いたい。

「護憲+BBS」「NHKの報道・二ュース内容をウォチングしよう」より
厚顔
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東電、福島第二原発廃炉、いまなぜ?

2018-06-15 17:13:41 | 原発
6月14日に東京電力社長が福島県知事を訪問し、「これ以上福島第二原発廃炉の意思決定を長引かせたら復興の足かせになる」と、唐突で歯切れの悪い尤もらしい主旨を述べ、「廃炉にする」意向を伝えたとのニュースが流された。

夜9時のNHKのニュースウォッチ9は事実を報道しただけであったが、ABCテレビの夜10時の報道ステーションは、「遅きに失した、今なぜ?」と踏み込んで、新潟県知事選での自民党支持候補の勝利に伴う、柏崎原発の再開可能性を見越した廃炉ではないかとの解説者の見立てであった。しかし再開時期も未定なのに、これでは廃炉決定のタイミングが早すぎる。

一方東電がこれまで地震と津波で壊れて停止している福島第二原発を廃炉にできなかった最大原因は、安倍内閣が原発継続を掲げて来たためであり、とても東電の独断での廃炉の決定はでないと思われるだけに、何か今回の決定は理由が不明確で唐突な感じが否めない。

近年小泉元首相は震災事故以後は原発廃止論に傾き、各地の講演でも廃止を唱えている。そのような中、安倍首相は各種世論調査で森友・加計問題で不支持率が支持率を上回っている状態が続いている。そこで支持率挽回策のひとつとして、小泉元首相のアドバイスを受け、内閣として福島第二原発廃炉を容認した可能性が在りはしないだろうか。

内閣としてはこれまでの方針に反する廃炉は公言できないので、内々に経産省から東電を促し、それを東電が忖度して廃炉の意思決定をしたのではとの見立てがあり得る。東電も内閣も唐突な廃炉理由を説明しない以上、このような下笥の勘ぐりをせざるを得ない。

また安倍首相はトランプ大統領の威を借りて、拉致問題解決に「日朝首脳会談」を突然言い始めている。これも支持率回復に繋げたいのであろう。全くぬけ目のない安倍首相である。

世論調査では不支持理由の一番に、『人柄=人間性が信用できない』との調査結果がでているにも拘わらず、それでも安倍首相は、首相として憲法改正への執念に取り憑かれた姿を晒し続けている。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
厚顔
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする