クーチミラン

根を、張るときと花の咲くとき

“その方”

2016年05月16日 | ブログ
 人はそれぞれですからあまり触れたくはないのですが、今はどうしてもその考えを破らねばなりません。その理由は内容が血税に係る極めて重要なことだからです。
 “その方”はその職に就かれる以前も、その職に就いておられた間もずっと、借家住まいでした。それも古い木造家屋でした。年数にして20年以上になる、と思います。何れにおいても公務に携わっておられたのですが、その姿勢は正に公私の峻別そのものでした。東京出張時も宿泊されるホテルは私達が泊まる素朴なホテルを利用されていました。これらのことは私が直接、接し目にしたことです。また、“その方”の近くで仕えていた人達の話では海外視察に於いても奥様を同伴されることを拒まれ、周囲の者が奥様同伴が礼儀となっている旨を伝えてようやく、首を縦に振られたとのことです。しかし、それでも奥様の経費は自費とされたとのことでした。勤務外で使用される僅かなタクシー代等についても必ず、ご自分で負担されていた、と聞いています。
 これらのことに象徴されるように“その方”は人格高潔、清廉潔白、公私峻別で、そのお言葉・表現は簡易ではありましたが、その意味するところは極めて極めて奥深いものでした。
 そういう生き様の方でしたが“その方”は人から尊敬されることはあっても決して、侮蔑を受けられることはありませんでした。
 それに比べてどうでしょうか。報道によると、公費を私用に充てたり海外で高級なホテルに泊まって超高額の料金を払ったりしたうえ、その理由を、高級ホテルに泊まらないと来訪者から馬鹿にされるから、と説明する公職の人物が出てきているようです。
 その財源が血税であることを忘れ去り、人の本質とは無関係の“見た目”“外見”で判断してもらおう、との考えを私は全く、信じられません。