落語コーディネーター菊池明美の公式ブログ

神奈川県川崎市のNPO法人リール理事長の菊池明美です。落語で人と街と世界をつなげます。落語会開催のお手伝いをいたします。

プロレスラー・ヨネ家寄席♯1

2013-09-20 12:44:56 | 落語会

9月21日「土」は、プロレスラー・ヨネ家での第1回目の落語会です。

出演は立川談吉さんです。大のプロレスファンという事で談吉さんに出演がきまりました。

プロレスラーのモハメド・ヨネさんは現役のプロレスラーで、大田区池上で自身の「ヨネ家」と言うお料理の美味しいお店を開いています。

14~5人も入ったら満員になるお店での落語会ではありますので、お客様との距離感がとても近いのです。肩寄せ合いながらの落語会となるのです。

終演後の打ち上げ付きの会でもありますので、ヨネさんや談吉さんと密な交流になります。

第2回目の開催も出来るようにと高座も大工さんに特注して作りました。

さてさてどんな落語会になることか乞うご期待です。明日のブログにご案内いたします。


十六夜と落語の噺

2013-09-20 12:44:00 | 落語会

秋の夜長に名月を愛でて楽しむ慣習は趣があっていいものです。

小林一茶の句に満月を見たわが子が、だだをこねている様がなんとも可愛くいとおしく感じます。

「名月をとってくれろと 泣く子かな」

日本の月見は池に映った月を楽しむ風習があります。でも水に映った月は手でつかむ事は出来ません。手のひらから優しくそっーとこぼれおちてしまうのです。

また観月祭には、団子や里芋の供え物にする為に芋の月と呼ばれたり、薄は魔よけとして供えられます。

中国では月餅を食べて月見を行います。月夜には狸が腹鼓を打って人を化かします。

落語のネタ・・・「月宮殿星の都」「おかめ団子」「権兵衛狸」「狸賽」

 

また満月から少しづつ欠けゆく月に魅力を感じます。和歌で月が詠まれています。

清少納言の枕草子・・・序談より

「夏は夜。月の頃はさらなり。」

(訳)夏は夜がよい。日が明るい頃(満月のころ)は言うまでもなく、闇の頃(新月のころ)であっても~

藤原道長

「この世をば 我世と思う 望月の 欠けたる事の 無きぞ思えば」

(訳)この世は自分の為にあるようなものなので望月(満月)のように何も足りないものはない。

吉田兼好法師の徒然草より

「花は盛りに、月はくまなきのみを、観るものかは。」

(訳)花は満開の時のみを、月は雲の無い状態のもののみをみるのであろうか。

 


古代朝顔508

2013-09-19 13:20:44 | 落語会

幼な馴染みの同級生から戴いた「朝顔」です。朝顔の原種との事で珍しいのですよと付け加えられて貰いました。

ここのところ毎朝朝顔の花が次から次に咲いています。咲き終わったお花からは種が出来ています。

江戸時代には、この朝顔の番付けもあったそうです。身近な庶民の花として愛され続けられています。

朝顔の小噺に「朝寝坊な男が珍しく早起きをすると、咲いていた朝顔が一斉につぼみ始めたのでこの男が朝顔に問うと、もう昼かと思った」と。

落語のネタ・・・「朝顔」


秋の七草をさがしに

2013-09-19 09:19:25 | 落語会

JR国分寺駅より徒歩3分ほどの所にあります国指定の名勝「殿ヶ谷戸庭園(とのがやとていえん)」に出かけてきました。

このお庭に「秋の七草」が咲いているとの事で楽しみに出かけてきました。

園内には、武蔵野に自生していた野草が多く見られます。鹿落としの竹が石にあたる時の澄んだ音色が秋の七草の花が咲いているお庭にも静かに聞こえてきます。

また可憐な花が咲く萩のトンネルやお庭の次郎弁天の池の鯉が優雅に泳いでいて「日本の秋」をゆっくりとそして心静かに楽しむことが出来ました。

この日は名泉100選に選ばれています「お鷹の道」の湧水の遊歩道まで足を運んでみました。蛍が住むというほどの綺麗な湧水の遊歩道は平日のせいか人も少なくからのんびり散策が出来ました。

ここから武蔵野の台地の面影を残した森に行く道があり、地元の人たちの散歩道として大切にこの森を守っています。

 

 

 

 


万願寺とうがらしと落語の噺

2013-09-18 08:50:58 | 落語会

収穫の秋です。京野菜で人気の「万願寺とうがらし」を頂きました。ご自分のお庭で収穫したお野菜です。

この名前の「万願」と言う言葉には、病気や願い事を叶えるため神仏に祈り、その願い事が叶う日の万願(結願)の日と言われています。

私は、この「万願寺とうがらし」は初めて食べます。甘さと特有の風味で肉厚でボリュームたっぷりのとうがらしです。

柔らかいジャンボピーマンのようです。

名前の由来は京の万願寺で栽培された京野菜なのです。

落語のネタ・・・・「心眼」「テレスコ」「景清」

 


実りの秋と落語の噺

2013-09-17 15:52:29 | 落語会

葡萄狩りのお土産ですと、美味しいマスカットの2種類の葡萄を頂きました。

柴崎藤村の「秋のうた」で葡萄を青春の歌にしています。

「秋は来ぬ 秋は来ぬ 一葉は花は露ありて 風のきて弾く琴の音に 青き葡萄は紫の 自然の酒とかはりけり

秋は来ぬ 秋は来ぬ おくれさきだつ秋草も みな夕霜のおきどころ 笑いの酒の悲しみの 盃にこそつぐべけれ

秋は来ぬ 秋は来ぬ くさきも紅葉するものを たれかは秋に酔はざらめ 智恵あり顔のさみしさに 君笛を吹けわれはうたはん」

また芭蕉の句に

「勝沼や 馬子も葡萄を 食いながら」と謳っています。

勝沼は江戸時代から葡萄で有名な場所です。また武田勝瀬の墓や「心頭滅却すれば火の中も自ら涼し」と言って焼け死んだ恵林寺の快川紹喜の寺で信玄公の墓のある寺です。

落語のネタ・・・「猫の茶碗」「強情灸」「甲府ィ」


彼岸花と落語の噺

2013-09-17 15:31:44 | 落語会

お彼岸の頃になると、まっ赤な彼岸花が咲いています。

散歩道にこの彼岸花が咲いています。

彼岸花はサンスリット語の宛字で、天空(極楽)に咲くはなという意味の花です。また見た人を悪から離れさせる花という伝説もあります。

根には毒があり、田の畔道に植え、野鼠や土竜があぜ道を壊すのを防ぐ役割もあります。

落語のネタ・・・「八五郎坊主」


夕日と落語の噺

2013-09-16 18:11:57 | 落語会

豪徳寺の木々の向こうにお日様が沈んでいきます。台風が過ぎ去った後の夕焼けが、まぶしいほどの美しさです。

夕暮れを告げる寺の鐘の音は茜色の空の向こうにまで静かに伝わっていきます。

枝雀師匠の落語のネタ・・枝雀師匠は日の入りの情景に人生を重ねて見ていたのでしょう

新作「夢たまご」・・・夢たまご売りとの奇妙な掛け合いがほのぼのします。この噺にも日の入りのシーンが出てきます。「お日ィさん 山の向こうにお帰りになるや 西の空まっかや 西の山にお沈みになるお天とうさん好きや 何となく落ちついてくるや。。。ゴーン」と鐘の音。

新作「山のあなた」・・・夕日に向かい「今日も一日ありがとうございます。」「明日もよろしければ又お姿を表してくださいませ」とこの噺の中にも夕日の台詞があります。

また「山のあなたの空遠く 幸い住むと人の言う・・・」その幸せ(せぇわい)は山のあなたから見ると山のあなたの住むところが「山のあなたのソラ 遠ーくです。」そうあなたの街にも幸いが住んでいますよと、この噺の中でおばあさんが私達に優しく語ってくれます。

 

 


奇数(七)と落語の噺

2013-09-16 13:47:39 | 落語会

秋の七草は万葉集の「山上憶良(やまのうへのおくら)」によって定着しました。

「秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り かき数ふれば 七草の花」

「萩の花 尾花葛花 なでしこの花 女郎花(おみなえし) また藤袴 朝顔の花」

漢語や仏典には、七を特別な数とする考え方があります。(竹林の七賢人・七宝・七生・・・)

また七草・七夕・初七日・お七夜などけじめの数でもあります。

落語のネタ・・・「七福神」・「七度狐」・「七条の袈裟」・「七草」・「七福」・「七両二分」


源氏物語より野分(のわき)と落語の噺

2013-09-16 10:18:41 | 落語会

台風が関東を通過中です。

強い風と雨が吹きぬけていきます。こういう時は台風が過ぎ去る事を静かに待つしかありません。自然の猛威にただただ祈るしかありません!

平安時代の貴族も台風(野分)に思う気持ちは同じです。野の草を風が吹き抜ける様を源氏物語にもあります。

「源氏物語28帖(野分)」より

風さわぎ 村雲まよふ 夕べにも 忘るる間なく 忘られぬ君…夕霧

訳:野分が吹いて雲さえも彷徨う夕べで、あちこち飛び回って忙しくしていましたが、決して貴女の事を忘れていたわけではありませんから。

吹きみだる 風のけしきに 女郎花(おみなえし) 萎れぬべき 心地こそすれ

訳:吹き荒れる激しい風に女郎花の様な私はすっかりしおれてしまいましたよ。貴方がきてくれなかったから。

下露に なびかましかば 女郎花(おみなえし) あらき風には しをれざらまし

訳:滴り落ちる露にでもしっかり掴まっていなければ女郎花などは、あの激しい風には耐えられませんよ。貴女には誰かつかまる人もなかったのですか。

落語のネタ・・・「九州吹き戻し」

 平安の雅を感じる「貝合わせ」。貝は大型の蛤が用いられ、特に伊勢桑名の海から捕れる耳白が最上とされ「貝合わせ」の際に片手で取れる7センチ前後の物がいいとされています。貝の内側に源氏絵・花鳥・和歌などを極彩色や金箔で書かれ左右同一の文様をあらわします。

落語のネタ・・・「はまぐり買い」・「延陽伯」・「がまの油」・「豆狸」


噺家の噺(171)

2013-09-15 09:14:03 | 落語会

1週間の初めはLIVEで聞いた落語の噺と落語家名を記入していきます。ちょっといい話などを織り交ぜながら・・・

1.三遊亭歌太郎・・・「子ほめ」

2.春風亭柳朝・・・「宗論」

3.柳家さん喬・・・「抜け雀」

4.紙切り・林家正楽・・・今週は正楽師匠の紙切りを3回も見る事が出来ました。そのうち2回美空ひばりの「川の流れのように」の曲に合わせて紙切りでのパフォーマンスを見る事が出来てラッキーでした。この中での演出が心を打ちます。東北の復興のシンボルでもあります岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」の紙切りで終わります。正楽師匠の優しいメッセージが見る人の心を打ちます。

5.柳家喬四郎・・・「サリバン2013」・「バイオレンスチワワ」

6.三遊亭天どん・・・「もう半分」新作のイメージが強かったのでこうして古典の噺を、かなり新鮮に聞きました。古典を演じるときの「間」が新作をかけるときの、天どんさんの「間」と違うのに驚いて最後まで聞き入ってしまいました。噺の中に引き込まれてしまいオチまで来た時には、身体の芯から怖くなってしまいました。

サゲの後に「なんちゃってね!」とおちゃらけて高座で頭を下げた瞬間に私は、思わず笑いながら現実に戻れました。真打興行を前にまさに舌好調な天どんさんの様に感じます。

7.ございます・・・「手紙無筆」

8.柳家さん弥・・・「二十四考」この噺はなかまち落語会に初めてさん弥さんをお呼びした時に高座にかけてくれた噺です。6年前の10月1日です。私の落語会にお呼びした噺家さんの初登場の演目を全部覚えていないのになぜか鮮明に覚えていたのです。こうして6年後に同じ演者の同じ演目を寄席で聞いた印象はまるで違う噺のようでした。さん弥さんが肩の力を抜いて、楽しそうに演じている姿がいいのです。これって伝わりますよね。

9.柳家小菊・・・秋の七草をお三味線で色っぽく言っています。季節を感じる事ができてまったりします。

10.古今亭志ん弥・・・「巌流島」

11.三遊亭歌奴・・・「道具屋」

12.柳家喬之進・・・「短命」

13.柳亭左龍・・・「お菊の皿」

14.金原亭馬遊・・・「蜘蛛駕籠」流れ落ちる凄い汗。脇の下に汗を止められるように腰紐をきつく締めての高座です。もし締めてなかったら大滝の様な汗が出たのかな?駕籠屋の一生懸命さが汗で感じます。

15.林家正蔵・・・「猫と金魚」

16.柳家さん生・・・「二人旅」

17.三遊亭白鳥・・・新作「隅田川母子」大爆笑の高座です。「今日は代演ですので待ってましたの掛け声は可笑しいでしょう!」と「こんなに皆さんうけないで冷静に!」と合間、合間にお客様の反応に困っている様子がまたいいのです。

久しぶりに白鳥ワールドに引き込まれて楽しめました。

18.桂三四郎・・・「ときうどん」

19.露の新治・・・「権助狸」・「立ちきれ線香」・「源平盛哀記」

 


ゆるーい三人の落語会(旗揚げ公演)

2013-09-14 00:09:24 | 落語会

三派による新しい落語の試みが始まります。今 三人がそれぞれに一番気にいっていて、一緒に落語会をやってみたいと思った三人が集まり落語の世界に新しい風を吹かせます。

その風はあくまでもゆるーく優しく!

10月6日「日」午後2時開演です。3時30分から5時:出演者との懇親会

会場はソフィアザールサロン(jR駒込東口徒歩5分)北区中里1-26-10

木戸銭:3000円(懇親会費込み・懇親会ではワイン・軽食などで落語会の余韻をお楽しみください)

三人寄れば文殊の知恵と言われます。しかし女が三人よるとどういう訳か姦(かしま)しいようです。

三英傑は織田信長・豊臣秀吉・徳川家康。

維新三傑は木戸・西郷・大久保。

落語三傑(三血?)は柳家ろべえ・瀧川鯉八・立川談吉。

出演者の3人には、5・7・5でこの会の抱負を語っていただいています。二回目は季語を入れた句で詠むように3人に宿題を出しています。

さて9月19日「木」が満月です。20日が中秋の名月です。

古代の人は月の形の違いを30通りに見分けていました。三日目の月が三日月で10日ごろまで夕がただけ月が見えている期間が「夕月夜(ゆうづくよ)」

今日の月がちょうど「夕月夜」です。

「夕月夜 心もしのに 白露(しらつゆ)の 置くこの庭に 蟋蟀(こおろぎ)鳴くも」万葉集巻八・湯原王(ゆはらのおほきみ)より

今宵の月は虫の音が胸にしみると・・・秋の夜は今も昔も感傷的に風景が見えてきます。

落語のネタ・・・「三枚起請」「三人無筆」「三人絵描き」「三年酒」「三人息子」「三年目」「三両残し(星野屋)」

 

 

 


小さな秋と落語の噺

2013-09-13 08:30:49 | 落語会

小さな秋を捜しに新宿のビルの間にある新宿御苑に出かけてみました。

日陰のベンチに座ると秋の風が心地よいです。のんびりと本を読んでいるご婦人を横目で見ながら「秋の七草」のお花の名前を口ずさみながら苑内を捜します。

日本庭園の木の橋を渡ったところに薄が秋風に気持ちよさそうにしています。

苑内では秋の七草の花は咲いていませんでしたがのんびりとした時間を過ごすことができます。

秋の七草の「萩」の名前の由来は古株から新しい芽が出る「生芽(はえき)」からきています。萩につくのは猪、紅葉に鹿、松に鶴、牡丹に蝶々・・・花札で猪鹿蝶の役です。

落語のネタ・・・「池田の猪買い」

撫子は可愛らしい花です。こどもや女性を撫でる、の意味合いから撫子という名前の由来があります。

秋の七草番外編「菊」

菊の花を紋にしたのは、後鳥羽院が有名です。重陽の節句は菊の節句です。菊の花を愛で菊酒で祝います。

菊の花ことばは「高貴」「女性的な愛」「破れた愛」「真実の愛」

菊は食用にもなり薬効は殺菌・消炎鎮痛作用があります。

また菊は食用だけではなく観賞用として菊人形が見られます。

講談ネタ・・・「菊華の契り」雨月物語に原典が見られます。

落語のネタ・・・「菊重ね(なめる)」「菊江仏壇」

 

 

 


秋の七草と落語のネタ

2013-09-12 07:33:44 | 落語会

秋の七草は月夜の晩に良く映える草花です。飾り気がなく素朴さがいいのでしょう。

七草の中には薬草として使われる物もあります。

藤袴は、乾かして匂い袋としたり邪気祓いとして使われます。またお茶として飲んだりします。源氏物語の54章の名前です。

桔梗は竜胆とも書き根を干し物を漢方薬で、消痰・排膿・去痰に使用します。

桔梗紋は魔よけで明智光秀・阿倍晴明の紋がこれです。

葛は葛根の名で身体を暖める作用があります。またでんぷん質を根に蓄えているので葛粉・葛餅の原料として用いられています。

落語のネタ・・・「ちしゃの医者」

今日の写メはある寄席会場で、正楽師匠に切っていただいた「お月見」です。

9月28日のなかまち落語会でご来場の皆様と、このお月見の切り絵を楽しみたいと思っています。

 


プロレスラーの店ヨネ家

2013-09-11 21:02:31 | 落語会

うまい肉と麵の店「ヨネ家」さんは現役のプロレスラーのモハメド・ヨネさんが経営していますお店です。

ヨネさんは、池上落語会に何回か聞きに来ていただいた事がご縁で今回の落語会の企画が生まれました。

この会場は、 15人も入れば身動きできないですが肩を寄せ合って仲良く聞くことになります。

似顔絵のこのお2人がお店を仕切っています。プロレスファンの方が絶えないお店で,お食事も美味しいのです。

是非 ヨネ家で体力つけてください!

★ヨネ家のご案内

大田区池上3-35-7 TEL:03-3751-3050

★定休日:月曜日

ランチ:11時~2時

夜:午後5時~10時

お店にご来店の際には「菊池明美落語ブログ」を見たとマスターにお伝えください。

マスターが機嫌よく「にこっ!」とほほ笑んでくれますので。