落語コーディネーター菊池明美の公式ブログ

神奈川県川崎市のNPO法人リール理事長の菊池明美です。落語で人と街と世界をつなげます。落語会開催のお手伝いをいたします。

秋の月と落語の噺

2013-08-31 23:19:08 | 落語会

夏から秋に変わると秋の夜長に月を眺める習慣があります。

月の満ち欠けの呼び方もいろいろです。

新月を朔(さく)・・・2~3日 三日月・眉月・蛾眉・和月7日・

上弦を弦(ゆみはり)月・・・12~13日・豆名月・栗名月・十三夜月・後月14日

十五夜の月・・・15日・満月:今年は9月19日に見られます。東京では20時13分ごろ東南東の方角で見えます。

中秋の名月を愛でる楽しみは日本人の情緒に繋がります。秋の収穫を感謝するとともに・・・

十六夜・・・・16日の月。17日は立待月・18日は居待月・19日は寝待月などと月の言い方も代わってきます。

落語のネタ・・・「月の面影」「月の盃」「大名の月見」「月並丁稚」

 


出世魚と落語の噺

2013-08-30 07:18:21 | 落語会

魚は大きさによって名前が変わります。出世魚と言われます。

ワカシ―イナダーワラサー鰤(ぶり)

セイゴーフッコー鱸(すずき)-オオタロウ

オボコーシバシリーイナー鯔(ぼら)-トド

落語のネタ・・・「芝浜」「大工調べ」「やかん」「権助魚」

(Q )魚編のつく魚の読み方

「鯏」あさり・「鰆」さわら・「鰍」かじか・「鱈」たら・「鱚」きす・「鮃」ひらめ・「鯱」しゃち・「鯡」にしん・「鱧」はも・「鰰」はたはた・

 

落語の世界も出世とともに名前が変わっていきます。

見習いー前座ー2つ目ー真打です。

この秋、落語協会では5人の新真打が登場いたします。川柳つくし・三遊亭天どん・金原亭龍馬・三遊亭金朝・柳家喬志郎の5人の師匠が誕生いたします。

鈴本演芸場の9月21日「土」を皮きりに2カ月間都内の各寄席で真打昇進襲名披露興行が行われます。

是非多くの方々に晴れの高座をお楽しみいただきたいと思います。

5人の襲名の内、柳家喬志郎師匠の出身は静岡県です。お茶や清水の次郎長・駿河湾では鯛や金目等がとれます。

なお柳家喬志郎師匠(柳家喬四郎改め)の鈴本演芸場での出演は9月26日・28日です。

 


風の盆と落語の噺

2013-08-29 08:18:34 | 落語会

今年は初めて原宿周辺で開催されていた「よさこい踊り」を見に行きました。ビーズ教室に通って来ています小学生がこの日、踊るので楽しみに出かけました。

日本の夏はこうして色々なところで夏の踊りが見られます。

特に9月1日~3日に開催されます「おわら風の盆」は女性の踊りの美しさや神秘性からかとても人気のお祭りになっています。

音色を奏でる胡弓の調べが魅了します。

「風の盆恋歌」高橋治著が出版され「おわら風の盆」の踊りと男女の悲恋とが重なって人気を得ました。NHKでTVドラマが放映されたりしてますます女性達に人気の夏の終わりのお祭りとして多くの人を魅了しています。

もともとこの踊りは二百十日の暴風を鎮めるお祭りとして発展して農作業などの手ぶり等が取り込まれて素朴な踊りが長い年月を経て洗練されてきたのです。

落語のネタ・・・「算段の平兵衛」

また風の呼び方もいろいろあります。夏場に吹く冷たい風を「極楽の余り風」と言い落語のネタの「夏の医者」に出てきます。

盆の頃に荒れるのを「盆荒れ」「前七日」と言います。そして盆の頃吹く東風を「盆東風(ぼんこち)」や「盆北風」があります。まだ暑い頃に吹く冷たい風です。

「盆東風(ぼんこち)」はもともと伊勢の方言で秋に吹く東の風です。嵐の前兆と謂われます。

海の風は、黒南風や白南風、凪、浦風・・・

落語のネタ・・・・「須磨の浦風」[風の神送り」「九州吹き戻し」「風うどん」

 


星に願いを!と落語の噺

2013-08-28 22:03:10 | 落語会

昨日のニュースでは新型ロケット・イプシロンが夏休みのこども達の夢をのせて打ち上げのカウントダウン!打ち上げ19秒前に打ち上げ中止になったものの、まだまだこども達の夢は続きますとニュースキャスターが語っています。

ロケットに乗って宇宙で星を見る事も、すぐそこまで現実にやってきそうな予感がします。

でもいつまでもこども達には、流れ星に願いをかけるそんなファンタジーな心を持ち続けて欲しいものです。

ディズ二ー映画(ピノキオ)のテーマ曲「星に願いを」の歌詞も素敵です。

♪♪星に願いをかけるなら 君がどんな人かなんて関係ない 心から願うことは叶うんだよ

夢見るときには 必ず何かを願うんだよ 星に願いをかけるときには 皆そうするんだよ

運命の女神は優しいんだ 密かな願いが叶うように 願っている人たちに 力を貸してくれるのさ

運命はある日突然にやってきて 最後まで看ていてくれるから 

星に願えば 夢は実現するんだよ♪♪

また枝雀師匠のショート落語にもこんな小噺があります。

子「あ、おかあちゃん 流れ星や」

母「さ、今のうちにお願いごとを言いなさい」

子「一日も早く、お父さんに会えますように」

母「ばか、そんなこと言うもんじゃありません。おとうさまには私たちの分も長生きしていただかなくちゃ」

落語の噺に「月宮殿星の都」があります。この噺は鰻につかまり天にのぼった男が天から落ちて雷様からの最後の言葉が「空事、空事(そらごと そらごと」でオチがつきます。

夜空に輝く星を眺めながら、こんな事を思い巡らすのも楽しいものです。

 

 


紅葉と落語の噺

2013-08-27 18:54:29 | 落語会

蝉の声と虫の声で夏の終わりと秋の始まりを感じます。

紅葉前線は北海道の七竃の赤から始まります。北海道は落葉松の黄色も見事です。

また東北のブナの森、栃木県の日光のいろは坂の紅葉も見事です。香蘭景では、紅葉を塩水に漬けてから油で揚げるお菓子があります。

江戸の街では、品川の御殿山・港区の増上寺・北区飛鳥山等が綺麗です。

落語のネタ・・・「豆狸」「王子の狐」「仇討札所の霊験」


睡蓮に舞う蜜蜂

2013-08-27 15:42:24 | 落語会

睡蓮の花もこの花で咲き終わりになるのかな?

白い睡蓮の花の中に蜜蜂が2匹います。

蜜蜂の全身に黄色の花粉をたっぷりつける為に、ころころ転がっているように見えます。

なんとも可愛らしい仕草にしばし見とれてしまいます。


雨と落語の噺

2013-08-26 09:39:46 | 落語会

日本語には「雨」を一つとっても情緒的な表現が沢山あります。

「肘笠雨」・・・にわか雨の事で、笠をかぶる暇もなく、肘を頭上にかざして笠代わりにする様です。

「喜雨きう」・・・夏の土用の頃、日照りが続いているときに降る雨です。ダムに雨が降らないで困っている今にとって「喜雨」を降らせる手段は化学実験のようでは風情がありません。やはり先人たちの知恵を借りて「雨乞い」で雨降り太鼓を鳴らしてみては。雷様が喜こぶ事でしょう。

桂枝雀師匠の新作に「雨乞い源平衛」と言う噺があります。まくらで気象予報の確率を人間の進化と掛け合わせ、年期のあるお天気が人間の知恵ごときに負ける訳はなく、また晴れ間や雨降りもいつまでも続く訳もないと締めてます。

「篠突く雨」・・・今的な表現は「ゲリラ豪雨」。でもこの「篠突く雨」の表現に日本人の繊細な心を感じます。またこれに風が加わると「篠を乱す」と表現が変わります。

女性がさめざめと泣くさま・・・「涙の雨」「袖時雨」「雨しづく」「雨時」「雨心地」

男女の情・・・「雨意雲情ういうじょう」「雨雲衣ううんい」「雨雲心ううんしん」「巫山の雲雨ふざんのうんう」

落語の噺の中に

「遣らずの雨」唐茄子屋政談より・・・・帰ろうとするタイミングで雨が降ってくる様。こんな時は「やむまでちょっと!」

「五月雨は馬の背を分ける」天災より

「にわか雨」道灌より

 


噺家の噺(168)

2013-08-26 09:04:54 | 落語会

1週間の初めはLIVEで聞いた落語の演目と噺家名を記入していきます。私の落語勉強会です。ちょっといい話などを織り交ぜながら・・・

1.ございます・・・「たらちね」

2.柳家右太楼・・・「悋気の独楽」「錦の袈裟」

3.柳家さん弥・・・「おしゃべり往生」・「試し酒」

4.三遊亭歌太郎・・・「道具や」「荒茶」ダイエット計画進行中とのこと。只今78.8kgです。確か6月9日の時は80.3kgでしたので努力が報われているようです。体重があると正座の時に足のしびれが早く来て大変のようです。

「告知」

柳家さん弥さん・ 三遊亭歌太郎さん・瀧川鯉八さんとの3人による落語会旗揚げ公演が決定いたしました。

鬼も大笑いします来年の7月6日「日」午後12時30分からの公演です。

会場:数寄屋橋ニュートキョー本店9階(LA STELLA)

詳細等はおってご案内いたします。

 


月光と落語の噺

2013-08-25 22:22:58 | 落語会

月光は鏡の光、陰の光です。太陽は陽の光です。

背に浴びて闇に映える姿は妖しく美しい。昼間と違う姿を写します。

月夜に咲く月見草、彼岸花や金木犀・彼岸花など香りやその姿を楽しみに夜道を歩くと狸・狐に騙されるかも・・・

落語のネタ・・・「悋気の火の玉」「おかめ団子」「稲荷俥」


三遊亭歌太郎

2013-08-25 08:00:08 | 落語会

78回なかまち落語会にご来場ありがとうございます。出演者は三遊亭歌太郎さんです。

落語会会場は「藍屋世田谷上野毛店」です。このレストランの一部をお借りして落語会を開演しています。

またランチ付きの落語会ですので「なかまち落語会専用ランチセット」の3種類の中からお選びいただけるのも楽しみです。季節ごとにランチメニューを変えていただいたりと藍屋さんの対応がとても暖かで従業員の対応の良さが好評です。

この日の歌太郎さんは開演までネタ帳をしっかりと眺めながら考えています。ネタが決まらないと・・・周りの方から色々ネタの注文が出たりして賑やかなのにも関わらず席を外さずに考えています。

お楽しみ抽選会用の色紙のサインを書いたりとネタ選びに集中できない環境ながら開演時間を迎えます。

高座に上がってからもネタ選びを探っています。まくらで小噺でたっぷりと笑わせながら「道具屋」に入ります。この与太郎になかまちのお客様は大うけです。40分の熱演のあと小休止なく2席目は「荒茶」。

この「荒茶」のお点前が凄いのです。会場を沸かせて無事にお開き!

着物から洋服に着替えた歌太郎さんを見たお客様は一言「着物を脱いだらこんなに若かったのね」と。「今日ほど笑った事はなかった」と上機嫌でお帰りになりました。

歌太郎さんも手ごたえを感じた高座だったのではないでしょうか。。。。

 


柳家さん弥

2013-08-24 09:16:43 | 落語会

i池袋演芸場で開演されました「五六の會」に出かけました。

開演時間が午後6時と早く、その頃にゲリラ的な雨も降ってきたりと条件が厳しいのに、この會を楽しみにしているお客様は裏切りません。しっかりと団結してやってきていました。

この日のお2人は1席づつネタだしです。トリをとった柳家右太楼さんが「錦の袈裟」・柳家さん弥さんが「試し酒」です。

2人ともご自分の色が出たとても印象に残る高座でした。右太楼さんは常に冷静な語り口で2席口演。

右太楼さんとは対照的な、さん弥さんは可笑しな雰囲気を漂わせて2席とも演じます。間を探っているその間に吸い込まれます。

特に印象に残ったのは「おしゃべり往生」!

私がこの「おしゃべり往生」をさん弥さんから聞いたのは7月7日に開催した「2つ目チャンピオン大会3」の時の高座です。チャンピオンを競う企画の落語会の席上で「おしゃべり往生」のネタおろしをしてしまった噺なのです。17分という縛りの中のネタおろしです。

こんな事もあって1カ月ぶりの「おしゃべり往生」です。見事にこの噺の登場人物の色が良く伝わってきました。地獄行きの人物たちが憎めません。座布団から転げ落ちるのではという熱演で、笑いの壺が満載です。

サゲが終わり高座から楽屋に下がる時のさん弥さんの余韻を引きづったままの脱力状態!全部出し切った後の脱力感と安堵に見ているお客様も共感します。是非さん弥さんの「おしゃべり往生」を聞いてみてください。

右太楼さんが「おしゃべり往生をやってみたいと思っていたけど、さん弥さんのを見たらやめた!」とまくらで本音をポロリ!2人が刺激し合いながら研鑽している姿がこの会の大きな魅力になっているのです。

次回の「五六の會」の開演は12月20日です。今度の会場は「お江戸日本橋亭」です。

12月になりましたら菊池明美のブログでもご紹介いたしますので、またお出かけください。

 

 


月の光と落語の噺(1)

2013-08-23 09:33:36 | 落語会

8月21日(水)の満月の日はあいにくの雨!でも雲の切れ間から少し顔をだして微笑んでくれたと感じたのは私だけ?

9月の満月が楽しみです。

秋の夜長をのんびりと月を愛でるそんな時間がいいのです。ロマンティックで幻想的な想いが広がります。

ロミオとジュリエットのような月夜の恋は忍ぶ恋、人に知られてはいけない甘く切ない秘めた恋の話しもいいですね。

またCDBOXから♪月光♪・♪月の光♪を引っ張りだして聴きながら、江戸川乱歩の目羅博士に身を凍らすのもいいですね。でも一人では怖い!!!

落語の世界にも「月の影」という演目があります。この中で「池の面に夜な夜な通う月なれば水も濁さず影も残さず」という粋な句が。

落語のネタ・・「月の影」「月の殿様」「月の輪お熊(鰍沢)」・「三人息子」「権助提灯」「品川心中」「幽霊の辻」「ふたなり」

 

 


なかまち落語会

2013-08-23 00:13:44 | 落語会

なかまち落語会では毎回昼食後に「クイズ」で楽しんでいただいています。

出演者にちなんだクイズ問題だったりと4問ぐらいをお出しいたします。

難しい問題を出してしまいますと地元のお客様はお手上げになってしまいますので、なるべく易しい問題を考えます。

今回の正解者には歌太郎さんの手拭いで作りました「マカロンストラップ」をお出しいたします。

歌太郎さんの手拭いは綺麗な格子柄です。「菊池明美の落語会」でしかこのマカロンストラップは入手できません。

週末の午後をのんびりと歌太郎さんの落語でお楽しみください。


三遊亭歌太郎さんが出演します。

2013-08-22 09:07:59 | 落語会

今週末の8月24日「土」午後12時30分~「なかまち落語会78」が開催されます。

「なかまち落語会」は毎月第4土曜日開催の地域寄席です。

世田谷区中町周辺にお住まいの方々に落語を楽しんでいただくために6年前にスタートいたしました。

会場も「藍屋世田谷上野毛店」です。大井町線上野毛下車徒歩5分・世田谷区中町3-25-19

季節にあった「なかまち落語会特別メニュー」にてのランチ付きです。3種類のランチメニューの中からお選びいただけます。

私も毎回藍屋さんの美味しい昼食に大満足しています。また終演後も同じ会場で出演者と交流が出来ますのでとてもいいのです。

居心地の良い藍屋さんでの落語会に是非お出かけください。

8月の出演者は三遊亭歌太郎さんです。明るいまくらで元気な高座をお楽しみください。

歌太郎さんは「なかまち落語会」の出演回数も多い噺家さんです。人懐こさと落語に対する熱い思いが伝わってくるところが魅力です。新しい演目も増やしていってます。高座に上がっているときのまだ童顔が残っている顔が大人顔になった時が変わり目かな?と楽しみに応援しています。

★木戸銭:当日1800円・予約1500円(ランチ+お楽しみ抽選会)

★お申込み:090-2445-4335菊池