「駒込落語会」では講談で使います「釈台」と上方高座用の「膝隠し」の制作依頼を「宝井梅湯」さんにお願いした事で「江戸指物師 渡辺」さんとのご縁が繋がりました。
梅湯さんは「国立演芸場」や「寄席会場」でサイズを図ったりして図面におこし、その釈台の写真も撮って「江戸指物師 渡辺」さんに依頼してくれていたのです。
私が昨年末に「渡辺さん」の工房に伺って初めて「釈台」・「膝隠し」制作にあたって梅湯さんが何度も「渡辺」さんの工房に足を運んで下さり木材なども相談されていたことを知らされました。
そして1月21日「土」・「第1回 宝井梅湯講談会」で待ちに待った立派な「釈台」のお披露目が出来ました。
この日は「渡辺さん」もご来場戴いて「高座」にある「釈台」を見ていただけました。
堅い木の澄んだ音が会場に響きます。
当日、梅湯さんのファンの方々から「とてもいい釈台を作っていただいてありがとうございます」と感謝され私も嬉しくなりました。
梅湯さんのご自身の勉強会に対して真摯な気持ちに私も応えたかったのです。
釈台制作について今でも記憶に残っていることがあります。
昨年末に梅湯さんからかかってきた電話「菊池さん!!早く制作依頼をしていただかないと釈台が間に会いませんので渡辺さんの工房に急いでお出かけください」と、とても心配そうな声。
そうです!この電話で私は「清水の舞台から」背中を押されて飛びおりたのです。