三億円事件のマイルストーン 東芝冬ボーナス日決定（6）

三億円事件当時、とくに、不景気ではなかったものの、電機労連に属する労働組合、要求書に対し、回答があったのは、一社だけに、留まっている。
ただ、電機労連中央闘争委員会にとっては、想定内ということだったようだ。
11月4日、各社労働組合に対し、以下の指令を出している。
11月8日からの、時間外労働拒否である。この日は、金曜日ということで、たとえ、翌日、土曜日が稼働日だとしても、時間外労働は、さすがに、ないだろう。会社側には、それなりに、配慮しているように思える。
だが、効果は絶大だったようだ。ほとんどの、企業では、組合に対し、回答を出してきている。
その週、金曜日一日だけの時間外労働拒否なのだが、翌週までずれ込んだ場合、会社側の打撃は、大きいということかもしれない。
ちなみに、この時間外労働拒否、時間外労働自体が、労使交渉により、定められているとすれば、スト権の発動と、考えられる。
ということで、東芝労組も、この頃、会社側の提出した回答書を受け取り、労使による、団体交渉となっていったことだろう。
（2013年10月記）