(15)「私が慎二だったとしても、私なんか選ばない、絶対」と自己嫌悪する凪!
恋人・我聞慎二が、同僚二人と、営業部の部屋で話しているのを、凪は、偶然聞いてしまう。
①「結婚?」と聞かれ、「ない、ない」と慎二。
②「でも我聞さん、付き合ってるっぽい子いるじゃないスか」、「この前も飲み会後、その子ん家寄ってくって」と言われ、「アッチがイイから会ってるだけ」と性欲の処理のためだと、慎二。
③「だって、そいつ一回食った後の野菜とか育てて、何回も食っててさー」。
「作るメシも貧乏くさいし、コンセントとかいちいち抜くし」。
「なんつーの節約系の女子?俺そうゆうケチくさい女、生理的に無理なんだわ」。
これを聞いた、凪は思う。
「わかる」。
「私が慎二だったとしても、私なんか選ばない、絶対」。
《感想1》
慎二の言葉をそのままとれば、次のようになる。
①慎二にとって、性欲の処理が、凪に会う唯一の目的だ。
②「凪ぜってえいい嫁になるわ、俺の」と慎二が凪に言っているから、同僚二人(男)の前で、結婚は「ない、ない」と言った慎二は、凪をだましている。
③「節約系の女子?俺そうゆうケチくさい女、生理的に無理なんだわ」との慎二の発言からすれば、《嫌な女だが、性欲の処理に役立つので、凪に会う》と、慎二は言う。
《感想1-2》
慎二の言葉は、凪との関係を、本気の社内恋愛と認めるのが、かっこ悪いor恥ずかしいので、同僚二人(男)に、強がりを言っているとも、とれる。
(注)#4円めで、慎二は、《強がりを言っていただけだ》と、凪に言い訳する。
《感想2》
(ア)
同僚たちの女子会から、排除された凪。そして、その時「大島(凪)さんみたいになりたくないわ」とのラインの発言を見てしまった凪。それに対し「私も、私じゃない人間だったら、私になるのなんて、やだもん。絶対!」と自己嫌悪した可哀そうな凪。
(イ)
慰めてもらえるかと慎二に会いに行った凪への、慎二のあまりに残酷な言葉。それに対しても凪は、「私が慎二だったとしても、私なんか選ばない、絶対」と自己嫌悪する凪。余りに悲しく、酷い状況!
(16)「なにもかも、捨離捨離と断した」凪の大転身!
恋人・我聞慎二が、同僚二人に話す内容を聞いて、凪は、耐えられず、「過呼吸」に陥り、倒れる。
この後、凪の大転身が起きる!
(ア)「都心2LDKから郊外の6畳1間への、いわゆる都落ち」。
(イ)「とにかくまっさらになりたくて、服も家具もなにもかも、捨離捨離と断した」。
(ウ)会社も辞め、「28歳で無職で、不安がないわけなくなくなくない?」
「でも」、「小麦粉と水で練ったすいとん、もっちもちー」、「具は豆苗のみだけど充分!」「うん大丈夫、あの日の(※イタリアンの)ランチよりずっとずっと美味しい」。
「空気美味しーーー」
「大島凪28歳、大義名分を得た節約ライフを糧にして」、「しばしお暇(イトマ)いただきます」。
「よし、近所の安売りスーパー、開拓しに行こ」と凪。
《感想1》
凪は、28歳女性、無職。
今後の展開の先取り!
①
貯金は、#2円めで明らかになるが、103万円だ。
②
#4円めで、慎二が、郊外の6畳のアパートに突然やって来る。
結局、凪は慎二を断れない。
そして「いいか凪、おまえは絶対変われない」と、慎二に言われる。
「呪詛」のような言葉に、落ち込む凪!
③
#5円めで、「絶対変わってやるって決めたの、手にしたこのお暇(イトマ)で」と凪は、「呪詛」と戦う決意をし、再起する。
かくて、凪は、職安に行き雇用保険の給付を受け取る努力を開始する。
④
#6円め:いまだ凪は「ピッシー、仕事バリバリマン!!」の慎二が、好きだ。
しかし凪には、正反対のタイプの「えたいの知れないゆるさ」の男への関心も、生まれる。
他方、慎二は、「俺ついこの前、彼女と別れちゃったんだけど、まだそいつのことメッッッッチャ好きなんだわーーー」と思っている。
《感想2》
凪は、まだ若いし、色々な可能性がある。
厚生省人口動態調査(2015年)を、見てみる。
平均結婚年齢は、《女性》全国29.4歳、東京30.5歳。《男性》全国31.1歳、東京32.4歳。
この場合、女性の平均結婚年齢が30歳だが、これは20歳から40歳まで均等に同数、結婚する人がいると考えてもよい。
だから、凪が結婚するなら、40歳までに結婚すれば、平均結婚年齢内だと言える。
凪が「平均」的結婚年齢をめざすなら、40歳まで、あと12年間、結婚しなくてよい。
その間、凪は、自由だ。
《感想2-2》
生涯未婚率(女性)全国10.61%、東京17.37%。(男性)全国20.14%、東京25.25%。
(生涯未婚とは、50歳の時点で一度も結婚経験がないこと。)
ただし、ここで未婚とは、未法律婚のことだから、未事実婚・未同棲も含めれば、生涯未婚率は、もっと低いはずだ。
子供を持つなら、制度上、法律婚が重要だ。
しかし、男女の愛情関係に関しては、法律婚・事実婚・同棲に基本的に、区別がない。
凪にとって、今さしあたり重要なのは、子供を持つことでなく、男女の愛情関係(相手が女であってもよい)のようだ。
《感想2-3》
凪は、男女の愛情関係(相手が女であってもよい)に関しては、自由に生きることが出来るだろう。
法律婚なら、40歳までは、平均的で、この場合、子供の地位も制度上、保障される。
事実婚、同棲も、含めれば、凪の愛情関係は、様々に可能だ。
凪は、自由に生きれば、いいのだ。
《感想2-4》
だが、何より重要なのは、凪が、自分に自信を持てるかどうかだ。
《感想2-5》
また凪にとって、生活の基本は、稼ぐことだ。
人生、特にカネを稼ぐことは、弱肉強食の戦いだ。
凪は、カネを稼ぐ道(糊口の道)の確保のため、戦いの武器を身につけねばならない。
①「芸は身を助ける」と言う。様々の学歴、資格が、重要だ。
②だが、何が「芸」となり、凪の生計を可能にするか、分からない。音楽、趣味、スポーツ等も、それなりに上達すれば、「芸」になる。
③そして世の中は、かなりの面が、信用でなり立つ。信頼できる人柄が、大切だ。凪は、良い人柄だから、人から信頼されるだろう。
凪、頑張れ!(人生の戦いの武器、上記①②③を身につけろ!)
恋人・我聞慎二が、同僚二人と、営業部の部屋で話しているのを、凪は、偶然聞いてしまう。
①「結婚?」と聞かれ、「ない、ない」と慎二。
②「でも我聞さん、付き合ってるっぽい子いるじゃないスか」、「この前も飲み会後、その子ん家寄ってくって」と言われ、「アッチがイイから会ってるだけ」と性欲の処理のためだと、慎二。
③「だって、そいつ一回食った後の野菜とか育てて、何回も食っててさー」。
「作るメシも貧乏くさいし、コンセントとかいちいち抜くし」。
「なんつーの節約系の女子?俺そうゆうケチくさい女、生理的に無理なんだわ」。
これを聞いた、凪は思う。
「わかる」。
「私が慎二だったとしても、私なんか選ばない、絶対」。
《感想1》
慎二の言葉をそのままとれば、次のようになる。
①慎二にとって、性欲の処理が、凪に会う唯一の目的だ。
②「凪ぜってえいい嫁になるわ、俺の」と慎二が凪に言っているから、同僚二人(男)の前で、結婚は「ない、ない」と言った慎二は、凪をだましている。
③「節約系の女子?俺そうゆうケチくさい女、生理的に無理なんだわ」との慎二の発言からすれば、《嫌な女だが、性欲の処理に役立つので、凪に会う》と、慎二は言う。
《感想1-2》
慎二の言葉は、凪との関係を、本気の社内恋愛と認めるのが、かっこ悪いor恥ずかしいので、同僚二人(男)に、強がりを言っているとも、とれる。
(注)#4円めで、慎二は、《強がりを言っていただけだ》と、凪に言い訳する。
《感想2》
(ア)
同僚たちの女子会から、排除された凪。そして、その時「大島(凪)さんみたいになりたくないわ」とのラインの発言を見てしまった凪。それに対し「私も、私じゃない人間だったら、私になるのなんて、やだもん。絶対!」と自己嫌悪した可哀そうな凪。
(イ)
慰めてもらえるかと慎二に会いに行った凪への、慎二のあまりに残酷な言葉。それに対しても凪は、「私が慎二だったとしても、私なんか選ばない、絶対」と自己嫌悪する凪。余りに悲しく、酷い状況!
(16)「なにもかも、捨離捨離と断した」凪の大転身!
恋人・我聞慎二が、同僚二人に話す内容を聞いて、凪は、耐えられず、「過呼吸」に陥り、倒れる。
この後、凪の大転身が起きる!
(ア)「都心2LDKから郊外の6畳1間への、いわゆる都落ち」。
(イ)「とにかくまっさらになりたくて、服も家具もなにもかも、捨離捨離と断した」。
(ウ)会社も辞め、「28歳で無職で、不安がないわけなくなくなくない?」
「でも」、「小麦粉と水で練ったすいとん、もっちもちー」、「具は豆苗のみだけど充分!」「うん大丈夫、あの日の(※イタリアンの)ランチよりずっとずっと美味しい」。
「空気美味しーーー」
「大島凪28歳、大義名分を得た節約ライフを糧にして」、「しばしお暇(イトマ)いただきます」。
「よし、近所の安売りスーパー、開拓しに行こ」と凪。
《感想1》
凪は、28歳女性、無職。
今後の展開の先取り!
①
貯金は、#2円めで明らかになるが、103万円だ。
②
#4円めで、慎二が、郊外の6畳のアパートに突然やって来る。
結局、凪は慎二を断れない。
そして「いいか凪、おまえは絶対変われない」と、慎二に言われる。
「呪詛」のような言葉に、落ち込む凪!
③
#5円めで、「絶対変わってやるって決めたの、手にしたこのお暇(イトマ)で」と凪は、「呪詛」と戦う決意をし、再起する。
かくて、凪は、職安に行き雇用保険の給付を受け取る努力を開始する。
④
#6円め:いまだ凪は「ピッシー、仕事バリバリマン!!」の慎二が、好きだ。
しかし凪には、正反対のタイプの「えたいの知れないゆるさ」の男への関心も、生まれる。
他方、慎二は、「俺ついこの前、彼女と別れちゃったんだけど、まだそいつのことメッッッッチャ好きなんだわーーー」と思っている。
《感想2》
凪は、まだ若いし、色々な可能性がある。
厚生省人口動態調査(2015年)を、見てみる。
平均結婚年齢は、《女性》全国29.4歳、東京30.5歳。《男性》全国31.1歳、東京32.4歳。
この場合、女性の平均結婚年齢が30歳だが、これは20歳から40歳まで均等に同数、結婚する人がいると考えてもよい。
だから、凪が結婚するなら、40歳までに結婚すれば、平均結婚年齢内だと言える。
凪が「平均」的結婚年齢をめざすなら、40歳まで、あと12年間、結婚しなくてよい。
その間、凪は、自由だ。
《感想2-2》
生涯未婚率(女性)全国10.61%、東京17.37%。(男性)全国20.14%、東京25.25%。
(生涯未婚とは、50歳の時点で一度も結婚経験がないこと。)
ただし、ここで未婚とは、未法律婚のことだから、未事実婚・未同棲も含めれば、生涯未婚率は、もっと低いはずだ。
子供を持つなら、制度上、法律婚が重要だ。
しかし、男女の愛情関係に関しては、法律婚・事実婚・同棲に基本的に、区別がない。
凪にとって、今さしあたり重要なのは、子供を持つことでなく、男女の愛情関係(相手が女であってもよい)のようだ。
《感想2-3》
凪は、男女の愛情関係(相手が女であってもよい)に関しては、自由に生きることが出来るだろう。
法律婚なら、40歳までは、平均的で、この場合、子供の地位も制度上、保障される。
事実婚、同棲も、含めれば、凪の愛情関係は、様々に可能だ。
凪は、自由に生きれば、いいのだ。
《感想2-4》
だが、何より重要なのは、凪が、自分に自信を持てるかどうかだ。
《感想2-5》
また凪にとって、生活の基本は、稼ぐことだ。
人生、特にカネを稼ぐことは、弱肉強食の戦いだ。
凪は、カネを稼ぐ道(糊口の道)の確保のため、戦いの武器を身につけねばならない。
①「芸は身を助ける」と言う。様々の学歴、資格が、重要だ。
②だが、何が「芸」となり、凪の生計を可能にするか、分からない。音楽、趣味、スポーツ等も、それなりに上達すれば、「芸」になる。
③そして世の中は、かなりの面が、信用でなり立つ。信頼できる人柄が、大切だ。凪は、良い人柄だから、人から信頼されるだろう。
凪、頑張れ!(人生の戦いの武器、上記①②③を身につけろ!)