pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

私はだれでしょう@紀伊国屋サザンシアター12列上手

2017-03-18 20:32:17 | 観劇/コンサート

作/井上ひさし 演出/栗山民也
出演/朝海ひかる 枝元萌 大鷹明良 尾上寛之 平埜生成 八幡みゆき 吉田栄作 朴勝哲(ピアノ奏者)

あらすじ
昭和21年7月。日本はまだ混乱と困窮のただ中にあった。
新番組「尋ね人」を担当する日本放送協会の一室、
脚本班分室には、戦争で離ればなれになった肉親、知人の消息を尋ねる人々の"声"が積み上げられていた。
「尋ね人」はこの無数の"声"をラジオを通して全国に送り届けるために始まった。
占領下日本の放送を監督するCIE(民間情報教育局)のラジオ担当官・日系二世のフランク馬場と
脚本班分室長の川北京子をはじめとする三人の女性分室員を中心に、
組合のストライキ運動や放送用語問題も飛び交って、次から次へと騒動が巻き起こる。
そこに登場した「ラジオで私をさがしてほしい」という不思議な男。
なぜかは知らぬが歌もタップも武術もなんでもできる、
でも自分自身がわからない男の「自分探し」を手伝ううち、
ラジオ局の人びとも自分自身を見つめることになり、
やがて、川北とフランクはある大きな決断をする―――。


10年前の初演は、受験を終えたばかりの次女と観に行きました。大鷹明良さんとピアノの朴さんはそのままでキャストは大幅に変わり、時の流れを感じました。初演では遅筆堂、井上先生の脚本が大幅に遅れ、初日がずれたと話題になりましたが、再演はじっくりと稽古もできたんだろうなあと、ふと思いました。

日系二世のフランク馬場はなんと吉田栄作さん。音楽劇なのでミュージカルほどではありませんが、朴さんのピアノにのせて歌ったり踊ったりのシーンがありますが、「敗戦による価値観の変換」にかかわる暗く重いテーマにもかかわらず、時折ほっとするひと時となっていました。

記憶障害によって自分が何者だかわからなくなり、戦後の混乱の渦に巻き込まれる若い男、「山田太郎?」(役名にも?がついています。)平埜生成くんが目を引きました。(初演は川平慈英さん)記憶がないのを良いことに、ヤクザの抗争や農家の人手不足などに都合よく利用されつつ、実は戦争の深い部分に関わっていたという複雑な役ですが、ものすごくエネルギッシュに「山田太郎?」を楽しんでました。

戦争によって大事な家族が離散し、生きているかも死んでいるかもわからないという悲惨、占領国からの圧力で、事実をそのままに伝えられないという悲惨、意志を通せば罰せられるという悲惨。。。戦争は全てを破壊してしまうんだという井上先生のメッセージを強く感じました。そして、この時代の人々がラジオをとても大事にしていたことも。

井上麻耶さんが父・井上ひさし氏と交わした言葉をまとめた著作「夜中の電話」の出版記念で、入場者には井上先生のお言葉の入ったクリアファイルが配られました。いろいろな言葉があり、

私がもらったのは「七三、 どの仕事でも、いい仕事は人と人とをつなげる。」でした。納得。頑張らなくちゃと思います。
 

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