Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

東部前線での選挙動向

2007-04-25 | 歴史・時事
グローバリズムとその波に洗われる地方社会の保護や、EU憲章承認の国民投票や市民生活の安全と隠れた政治課題が存在しているとされるのが今回のフランス大統領戦である。

その前線に当たるアルザス・ロレーヌ地方の選挙得票地図をみて覚書とする。1995年には、ジャコバン的ルペン候補はアルザスで25%得票している。更に2002年には極右が総計27%も得票している事から今回も注目されていた。しかし、今回は両地方で第四位の地位に甘んじている。しかし全国での集計結果と同じで、投票率が上がったことで得票率は減っても得票数はそれほど変わっていないようだ。

反対に、ベルフォールのミッテランやシラク政権時に閣僚を務めた社会党左派ナショナリストのジャン・ピエール・シェヴィヌマンが戦略的にも中道のバイル候補を支持することで、バイル候補は得票を伸ばしていて、地元ピレネーのように首位とはいかないものの、アルザスでは第二位の位置を占めている。

これを称して、サルコジ候補のパリ主導の強権イメージよりも中庸なバイルの方が中央集権的な威圧感が少ないとする分析が存在する。またそれよりもEU中心とする憲章承認への国民投票で、他の地域以上に高い53%の支持を示したこの地域の実績は、EU議会のあるストラスブールの環境も大きいのだろう。

それでもサルコジ候補が満遍なく首位を維持しているのに対して、ロワイヤル候補は、流石に故郷周辺では二位の座を確保しているが、ジロンド派の地域のように首位とはなっていない。

フランスの選挙では、投票率でなく棄権率を示しているのが良い。



参照:
四苦八苦する知識人 [ 文学・思想 ] / 2007-05-07
東部前線での選挙動向 [ 歴史・時事 ] / 2007-04-25
サルコジ批判票の行方 [ 女 ] / 2007-04-23

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