Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

振った女が電話を掛けてくるとき

2010-11-27 | 雑感
ネットで前原外相が中国の同僚に電話したと知って驚いた。丁度、中共内での議論が終わっての出方を世界が固唾を呑んで見守っていると言う新聞記事を読み終えた時だったからである。

正直、一体何が起こったのかと訝しく思った。昨晩書いたように、既に西側からの賽は投げられていて、流石の失態続きの民主党政権の外交もここは腰を据えて成果を狙えるときと思っていたからである。もちろん次の一手は間髪に入れずに行きたところだろうが、先方が逡巡しているところで一体何をしようとしたのだろうか?記事を見る限りその背後に新たな動きがあったとは思われない。

穿った見方をすれば政局絡みで再び対米関係を見直して、対中との関係のベクトルを利用しようとする連中が再びそこに暗躍しているとも受け止められる。事実関係は判らないが、一歩遅れてこの時期に中共に「エール」を送るようなその姿勢は、まさに黄海での軍事演習が始まるこのときにまるで殆ど裏切り者のようにしか映らない。

中国側にしてみれば、一体この時期に声を掛けてくる日本のその弱腰は、まるで振った女がなんだかんだと理由をつけて電話してくるようなものでしかない。これほど不味い戦略はない訳で、ここでこそ知らぬ顔をすることで強い姿勢を示せたのである。

先日の少女の将棋で勝った女の子は、持ち駒を沢山持っていて、私などはついそれを使えないのかと不思議に思っていた。それどころか、その金髪少女は取った駒の銀などを落として私に拾わせさせる。これはどうなるかと思っていたら、彼女は殆ど持ち駒を使うことなく相手を追い込んでしまっていた。要するに見せ駒効果を最大に発揮させたことになる。

要するに護りの場合は先頭に立って白旗を振るのも戦略であるが、攻めの場合はむしろ後ろに隠れているぐらいの方が相手にとっては恐ろしい。十歳ぐらいの女の子が考えることがなぜ日本の外務省筋の智恵では廻らないのか、全く不思議に思われる。



参照:
国獲りゲームのような戦略的関係 2010-11-26 | 雑感
腕やら足やら口周りの筋力の疲れ 2010-11-13 | 生活

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