Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

未来の無い真ん中の帝国

2008-08-09 | マスメディア批評
オリンピック開会式を観て、マオイズムから新儒教主義への回帰が顕著とする意見がTVで語られている。

個人的な印象としては、中共には恐らく将来は無くて、今後も中華帝国であろうとする姿が見てとれた。「前進・前進・前進」のイデオロギーがもう既に消え失せたことが、あまり才能の迸りのない映画監督の演出では到底空間に時間的感覚を得ないのに、顕著に表れていた。

要するに、ヘーゲルの指すアジアの帝国には、新世界の合衆国とは異なり、我々に希望を与えるような将来は無いと云うことである。やはり中華帝国は早々に分裂して貰いたい。

独第一放送の中継でもさらに特番でも日本選手団が中国の国旗を携えていた事が大変な話題となっていたが、それは子福田首相が小ブッシュの背後で開会式に出席しているのと同義語である。勿論、選手団の五星紅旗の小旗とは違って誰もそれには気がつかない。

結局、小日本人が幾ら中国人に色目を使っても、中国人民を本当の戦略的パートナーとして見做すことはできないのである。共産党首脳や高級官僚に賄賂を幾ら払っても駄目なのである。それならば、教育かと云えば、先ず自国の若者を教育しなければいけないのが日本の現状であろう。

堅苦しい秩序で縛り付けないと何をしでかすか分からない、何時もの仏頂面を示す事しか出来ない彼ら日本選手団が受けたような、その教育程度では中国人民と変わらない。まさか五星紅旗を手に持つ選手が、戦略的パートナーの意味を理解していないとは思わないが、彼らが十分な自由民主主義教育を受けているとは思わない。

それは、ドイツ選手団の持つ国旗の三色に染めた団扇を、風を送るに役立つ愛国主義と称するのと双璧であろう。

米国に生中継されない開会式は、マスゲームのデジタルもどきにテクノロジー立国を探る「完璧の中のクール」な印象でもなく、大国の威信を示すようなイデオローギ奔った演出でもなく、さりとて新たな文化的可能性 ― まさかどこかの暢気な故首相のように「和」挙げる者は居ないと思うが ― を示す印象も与えない、花火以外では最も凡庸なショーであった。マオイズムを捨てた中共人は、何千年経っても進化しない永遠の民族である。



参照:
日本人は惨めっぽい? [ 女 ] / 2008-08-03
塩気の欠けた米国の話 [ 生活 ] / 2008-01-22
民主是個好東西 可平 [ マスメディア批評 ] / 2007-06-14
自尊心満ちる軽やかさ [ ワールドカップ06 ] / 2006-07-12

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