Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

オープンVPN機能を試す

2017-08-19 | テクニック
海外在住の日本人には興味があるかもしれない。先日から日本の熱心な音楽ファンが中華資本に買収されたOPERAのVPN機能つまりOPERAが無料で提供している中継サーヴァーを利用することで地域限定の情報をダウンロードしていることについて触れた。しかし我々が、逆方向に日本の国内向きのそれにアクセスしようとなると、OPERAは日本にはサーヴァーを有していない。それならばということで他の方法を模索した。NHKに関しては若干異なるが東京一極集中型なのでそれほど問題はない。しかし馴染みのある地域のラディオなどを聞こうと思うと所謂RADIKOというのを使わなければいけない。

以前に例えば在阪局のネット配信などを聞いたことがあったが、その後に上のシステムになってから海外はおろか地域限定のネット配信がなされるようになって、受信は余計に難しくなった。ある年齢以上の世代は短波放送で世界の裏側まで聴覚を伸ばしていた訳だが、まさかネット時代になってこうした地域限定のローカリズムに出くわすとは思ってもいなかった。そこで全く関心が無くなったのだが、今思うところもありRADIKOを試聴した。

先ずは、PCはこれに関して除外しておいて、ANDROIDタブレットで試みた。必要なRADIKOアプリがダウンロードできない。グーグルプレーストアーに回されると、たとえプロキシサーヴァーでIPアドレスを誤魔化していても、駄目なのだ。そこで調べてみると古いヴァージョンならば他のサイトで入手可能というのである。ヴァージョン5台も試してみたが日本外では使い辛いようだ。恐らく携帯電話受信ならば契約次第では上手に使えるのかもしれない。そこでそれ以前の4.03をDLした ― 正規のもの以外のそれは怖いという人がいるが、丁度写真のところでGPSをオンにするように、マルウェア―よりも携帯電話のGPSを常時入れておくとその位置情報などの方が遥かにスパイウェア―であることを知るべきなのだ。

それ以外には地域ごとのオープンVPNを容易に使える筑波大プロジェクトのサーヴァーにあるVPNゲートのリストだけでなくそのアプリをインストールする。これは問題なくプレーストアー経由でDL出来た。これで完了である。関西のラディオ局からの放送が聞けた。在京のそれはVPNの数が多いので更に容易だ。地方局のそれはリストからその地域内のVPNサーヴァーを探すのが更に難しくなる。関西でも関東からすれば大分少ないのでそのアクティヴな時間帯などは慣れないと見極められないかもしれない。

以前からTorとかProxyとかはその匿名性から使われてきたが、最近はそれほど匿名性は無くともVPNなどのより質の高い接続が一般となったばかりか、Proxyにおいても使える速度になって来たのを感じる。以前は小さなファイルのDLだけでも難しかったのと大違いで、中継サーヴァー経由でもStreaming視聴が可能となって来たのに驚かされる。これは同時に、違法ストリーミングの視聴もEUの最新の判例で賠償指示が出された技術的背景でもある。それからするとOPERAの機能は会社側の情報提供の判断如何によっては係争問題になるかもしれない。

結論として、在京のラディオ放送を海外で携帯電話やタブレットで視聴するのは嘗ての海外放送の短波以上に容易になった。そしてオンタイムで全放送を流せる。その他の地方もノウハウを重ねるとストレスなく聴視できるようになるだろう。技術的にはこのように解決するが、地域限定を乗り越えることでの民事法的な問題は未解決のままである。

ミュンヘンの劇場のアジアツアーに関する動画を幾つか観た。引っ越し公演である東京公演のプロモーションフィルムが一番内容がある。それでも二つのオペラにコンサートまでを販促しているので音楽と画像があっているところは少ない。それでもイゴール・レビトとのラフマニノフやマーラーの一部の映像は未公開の映像である。ラディオ放送の時かもう一日のどちらかに撮られたもので、全プログラムの記録が存在しそうである。カメラはオペラを含めて屡々回しているので未公開の映像はいくつか存在する。
バイエルン国立歌劇場 2017年アジアツアー紹介映像


台北では二回のコンサートがあるのだが、なぜかベルリンでの家庭交響曲の障りをデジタルコンサートの画像をもとに短く切ってある。日本向けのヴィデオにおいて歌手のナジが「ゴーイングトュ」まで語って切ってあるのは三カ国を名指ししたので日本の招聘元が切ったのだろうか。韓国のそれは「神々の黄昏」の昨年のツアー向きプロモーションを使っていても折角の音楽が入っていない。あれは最も素晴らしいセクエンツだっただけに音が出ていないのは残念だ。やはり両国とは日本の市場は大分異なるということだろう。フォークトは、バイロイトのインタヴューでもご当地ビールに言及したが、その人間味が出ているグリーティングになっていて中々よい。
佩特連科與巴伐利亞國立歌劇院管弦樂團

바이에른 슈타츠오퍼 내한

Teaser Bayerisches Staatsorchester and Kirill Petrenko on tour, September 2016 #BSOtournee


参照:
旧ビジネスモデルをぶっ壊せ 2017-08-05 | マスメディア批評
ロビーや市民感情を乗り越えて 2012-08-11 | 文化一般
海賊党が問題提議したもの 2012-04-22 | 文化一般
辺りをふらついてみる 2017-08-07 | 生活

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 文化需要の光と影のその間 | トップ | ストリーミングの昨日今日明日 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿