Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

水鳥の胸肉の脂肪に舌なめずり

2009-12-30 | ワイン
クリスマスと年末年始の狭間である。事務処理に草臥れている。食事などは買い貯めであるのだが、それでも明日は買い足さないと年を越せない。とは言っても土曜日にはまたなにかを購入できるのである。

さてクリスマスに飲んだもう一本のワインについて忘れないうちに書き記しておく。失望に続いて、選んだのは同じバッサーマンヨルダン醸造所の2006年産のホーヘンモルゲンである。やはり少しは名誉回復して貰いたいのである。しかし、2006年は難しい年であり、東京のドイツ大使館は皇居にどのワインを進呈したのであろうか?

そしてそのグローセスゲヴェクスは今が飲み頃である。このあとも何時までも楽しめるが、葡萄自体が果不健全であり酸が新鮮さを落とすにつれて、熟成香が強くなり苦味が増すだけだと予想される。そして開けて一口、デキャンターするまでも無く香りが拡がりとてもよかった。食事は、二日目の残りにはリースリングニコゴリであったが、初日は何を食べただろうか?思い出せない。

水鳥の胸肉の燻製のスライスとエリンギのソテーのクリームソース似を合わせたのであった。そうした甘みのある米料理などにも大変合うのが、この土壌のワインである。甘みすら想像させるその芳醇な膨らみはその酸と共に最近人気のグランクリュワインである。その豊満さとボディー感から男性的ですらあるが、歌声にすると決して男性ではなくアルトである。マーラーの交響楽のそこかしこと響くヴィオラの音色のようであろうか?

女性にも男性にも好かれるこの地所のワインも、当然のことながらビュルックリン・ヴォルフ醸造所のそれ以上のものは存在しないが、その他ではこのバッサーマンヨルダン醸造所とクリストマン醸造所のそれぐらいしか存在しない。その意味から価格的にも満足出来る出来でり、失望したイェーズイテンガルテンに比べて飲み易く、特に胸肉の脂肪の乗りとの相性はこのグラーラスな印象がとてもよい。

それでも、食事が終る頃には飽きも来たのも事実で、何処までも期待に応えて呉れなかったイェーズイテンガルテンよりも単純なリースリングであることも判明した。案の定、僅かに残っていたそれを明くる日、ニコゴリと合わせるとグラスに入ったの酒石も気になったが、残糖感も出てきて完全にへたれていた。明らかに酸が新鮮だった分、イェーズイテンガルテンのそれよりも簡単に楽しめただけだったのだろう。

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