goo blog サービス終了のお知らせ 

Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

遅過ぎた自主避難などない

2011-10-04 | 雑感
文部科学省の航空機モニタリングの結果が出揃ったようである。既に地上で測られていたホットスポット以上に新たな地域が加わったかどうかは知らないが、こうして俯瞰図でみると、気象予報のその通りの結果となっているであろう。風向きと降雨さえ抑えておけば、はじめからそのような激しい汚染地域は事前に予想されていたわけで、それに対応して避難や外出禁止などの処置を徹底できたのである。

このことは現在話題となっている自主避難の補償と当初からの枝野前官房長官の「自主避難の勧め」の意味合いを改めて検証させることになるであろう。

その自主避難の時期によって補償の線引きするとある。つまり、直後に避難した家族には補償が出て、それ以降の家族には補償が出ないという線引きである。なるほど被曝の最も大きな被害は最初の十日間ほどのヨウ素の内部被曝であるから、それを避けるために避難することは最も合理的な方法であり、政府によっても勧められたものであった。

それに比べてその後の避難に関しては、事実上時期遅しで、既に内部被曝した特に子供たちへのせめてものできることの事後策でしかないのである。しかし、そのような手遅れの処置しか出来なかったのは、政府やテプコ、マスメディアが情報が正しく伝えていなかったからに違いないのである。この点で、遅すぎた自主避難者は補償を断固として主張すべきである。

同様にホットスポットとして、居住には適しない千葉県や埼玉県の一部では自主避難が補償されるか、今後に関しては徹底した除染などの国の支援が必要になることは間違いないのである。

それに伴う関東東北圏で現われる、福島で見られるような十分の一となるような不動産価値の減少などは、東電に対して大々的に民事訴訟を起こすべきであろう。東電や電力会社は、発送電分割で全資産を売却して、こうした前代未聞の補償額を捻出する事故整理機関として生かすべきである。

余分に付け加えれば、こうした事実は全て最初の週末にドイツの公共放送で告知していた被害状況であるので、在日外国人や日本以外のマスメディアから直接もしくはこのBLOGなどにて間接に情報を得ていた者は無駄な被曝をしなかった。要するに日本のマスメディアにはNHKを含めてこうした被害の補償の責任もあるに違いない。



参照:
文部科学省による埼玉県及び千葉県の航空機モニタリングの測定結果
文部科学省航空機モニタリング行動計画 (文部科学省)
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の移流拡散について (気象庁気象研究所)
動物実験される福島の子供 2011-10-01 | マスメディア批評
さようならは言わないで 2011-09-20 | アウトドーア・環境

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高級な持続可能な環境 | トップ | プレゼントの見頃、飲み頃 »
最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
ますます悲惨な事態 (やいっち)
2011-10-05 21:07:21
ますます悲惨な事態が明らかになってきていますね。
政府や関係者は分かっていたはずなのに、今まで目を背けてきたってことでしょうか。

原発事故の影響(?)か福島の子ども7.7%に甲状腺機能異常、といった報道も今朝、ありました。
返信する
日本国民全ては東電に損害賠償を求めるべき (pfaelzerwein)
2011-10-06 06:18:32
私が根拠にしている情報源などは比較的客観的なもので、更に無名性の無関係な第三者として、自由な発言に終始しています。

しかし、例えば識者とされる武田邦彦教授などが最近特に熾烈な東電・政府行政批判を展開しており、これには注目すべきでしょう。

http://takedanet.com/2011/10/post_76b1.html

やはりそこは批判の対象を熟知していているので、我々が知る以上の酷い状況が原子力むらにあると勘繰って間違いないでしょう。

少なくとも経済的な損害は、今後低放射能汚染食料品の高騰に際しても、日本国民全ては東電に賠償を求めるべきであることは間違いありません。電気代値上げなどは言語道断です。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。