ズミットは、低地ドイツ語でシュミット氏と同じ名前のようだ。書いてあるようにそのまま発音することもあれば名前の一般化をして後のように発音することもあるようだ。この濁った響きも低地ドイツ語の特徴かもしれない。勿論この名前は、オランダを越えてスミスなどの英語名に近づく。近隣の文化圏にも地理的に近い。しかしこの辺の住人は思いのほか小柄で、それどころか金髪碧眼のスカンジナ風の特徴を持つ人を殆んど見かけない。
午前中、ホテルの朝食前に町をふらついた。思いかけず近くに帆船や展示船を並べた港湾があり、そこに潜水艦を見つけた。第二次世界大戦末期に最後の潜水艦が日本へと向けて旅立った。注文されたウランを乗せて、原爆開発中の日本帝国陸軍に届けるためであった。途中ナチスドイツは全面降伏をすることになり、潜水艦も降伏して全てサンフランシスコへと厳重に護送された。それがそのまま広島原爆になったということである。
河岸へ向かう途上何人かの高年齢者に話しかけてみる。先の大戦の潜水艦基地の話になると急に口が塞がる。「見学できるけど、私はこんなものは恐ろしくて嫌だね。」と一人の年配の婦人は、潜水艦を指差す。産業構造の変化で慢性の造船不況を抱えたこの地域は、今も25%の失業率という。先の大戦で教会の尖塔以外は灰となったこの北の町の濁った響きが耳に残った。
参照:
北海の冬の干潟 [ アウトドーア・環境 ] / 2004-12-08
麻痺に遠のく外界 [ その他アルコール ] / 2004-12-09
午前中、ホテルの朝食前に町をふらついた。思いかけず近くに帆船や展示船を並べた港湾があり、そこに潜水艦を見つけた。第二次世界大戦末期に最後の潜水艦が日本へと向けて旅立った。注文されたウランを乗せて、原爆開発中の日本帝国陸軍に届けるためであった。途中ナチスドイツは全面降伏をすることになり、潜水艦も降伏して全てサンフランシスコへと厳重に護送された。それがそのまま広島原爆になったということである。
河岸へ向かう途上何人かの高年齢者に話しかけてみる。先の大戦の潜水艦基地の話になると急に口が塞がる。「見学できるけど、私はこんなものは恐ろしくて嫌だね。」と一人の年配の婦人は、潜水艦を指差す。産業構造の変化で慢性の造船不況を抱えたこの地域は、今も25%の失業率という。先の大戦で教会の尖塔以外は灰となったこの北の町の濁った響きが耳に残った。
参照:
北海の冬の干潟 [ アウトドーア・環境 ] / 2004-12-08
麻痺に遠のく外界 [ その他アルコール ] / 2004-12-09
味噌汁を「みそじる」とは普通言わないものの、着実に言葉の訛りがNHKにより駆逐され今や意思疎通にさほど困難を感じないまでに「関西語」も普及したわけですが…
母の実家山形からの電話、言語中枢が切り替わる1分後までオウム返しをした日を思い出しました。
ちなみに山形のひとは山形弁をフランス語のような優雅な響きと自負していた時期があったそうです。
その根拠はシャンソン歌手の岸洋子と芦野弘(?)が山形出身だから…というのは我が母の勝手な言い分です(苦笑)
名前の意味を遡ると職業や部族での立場、住んでいた地形、身体的特徴など様々ですが、大抵の場合は其の解析を余り喜びません。好んで語る場合は、王とか伯爵とか名乗る場合です。これもある意味苗字がなかったのであとで適当につけた様な例が殆んどでしょう。本当の王が王と言う名前を名乗るのを余り知りません。それで私は何人もの王様と酌を交わしましたが、皆さん立派な方です。一人は、借金を抱えてふてぶてしく生きており、一人は山小屋でカビネットワインが無いと泣いていました。世界的に有名なスポーツ選手の巨額脱税して捕まったお父さんの名前も伯爵でした。さて、ズッペの場合は、恐らくご本人も最後から二つ目の名前の由来は余り語りたくないと思います。決して苗字について語るのはタブーではありませんが、なんらかの偏見がそれぞれの人に宿っているのも事実でしょう。
仕事のカウンターパートに、SMEETSという人がいます。オランダ人です。発音がスミーツと呼ばれているので同じ系列かなと思ったんですが、綴りが違う感じですね。
もう一人、NALECZという人がいます。ポーランド人です。この人の母国語での発音は一回聞いたのですが、ナレクシュだったか、はっきり覚えていないのですが、本人は(少なくとも仕事の関係では)ナレッジと呼ばれることを好み、周りにもそう言っています。担当が基礎科学の振興なので、"knowledge"と覚えてもらった方が良いからだそうです。
ポーランド語の方は、ネイティヴな人に発音させないと分かりませんね。
ガーター亭のほうにも寄せて頂きます。
本文でも、[∫]とは違う子音の可能性として[s]を考えているのは事実です。例えばSKALAとかの特殊な言葉の類型となるでしょう。
そうなると同じ発音記号でも、アクセントの位置によりますが実際は大分違いますね。
この場合[smi:t]ともしくは[smit]なるでしょうが、これは上のコメントで述べた様に、恐らくオランダの発音と同じで、鋭い[s]のGrüßとは明らかに異なります。
SMARTなどの英語からの言葉などをも、子音への連関として、鋭い[s]とは同一視出来ないのではないでしょうか?