Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

炎がむらむらと燃える思愁期

2010-11-06 | 
今時珍しい雨が降っている。暖かった日も終わり、また冬型である。北から帯状の冷たい大気の前線が南下してきたようだ。そこの境界で雨を降らしている。それでも強い雨でなくて、弱い雨が比較的長く降っている。スカンジナヴィア上空の低気圧が東へと抜けているので、徐々に温度が下がっている。こうした寒冷前線は中高山では雪を齎すようだが、この辺りでは雨になるのだ。シュヴァルツヴァルトは今晩は雪のようだ。

昨晩は月例会があって出かけた。いつも以上に多くの顔ぶれが集まっていて賑やかであったが、こちらは既に来年に向けてトレーニングを開始しているので、疲れもあり、更にどうしても来年への展望へと興味が向かう。来月はクリスマス会でメニューの食事会となる。

先ずは冬の期間の室内トレーニングの日程を決めさせた。来週にした。要するに毎月第二週の金曜日の19時に集まることに決めたのである。一旦決めれば参加する者は徐々に増えるだろう。まるで、小沢なき後の仙石のようになってしまったが、まあ、それで良いだろう。

しかし、暫く顔を見ないと思った者が出てきたかと思うと、昔話のような感じで話し出したので、一寸驚いた。なるほどご本人は未だ四十台であるが何か老けた感じを最近与えているのだ。まさにその風采通りに気持ちまで老けてきたのだろうか?その昔話の登場人物の一人が肺に腫瘍を抱えたままで、噂になるのも当然であるが、話者までが同じようになるのは解せない。あのときに同じように活動していた一人が余命のカウントダウンを始めているとなるとどうしてもそのような気持ちになるのだろう。「青年の死」とは異なる「中年の死」の受け止め方がそこにはあるのだろう。

十一月に待降節の前夜祭に、ドイツ高級ワイン協会の百周年祭のフィナーレとして醸造蔵解放の日が予定されている。既に先月から声を掛けて若い山仲間も誘っていたのだが、やっとここに来て詳細が定まってきて、訪問醸造所を本日最終決定した。選定基準は、連れて行く人に飲ませて見せたい醸造所であり、そして普段では自分自身も体験できないイヴェントへの参加であるが、顧客からも一銭でも金を取るところには行かない。

それでも素晴らしいプログラムが用意されていて、三件を一晩のうちに訪れるだけでも大変である。地元のいつもの醸造所に行って、客人のヴィットマンやその他の醸造所のワインを無料で試飲出来るとなると、こちらの血も騒ぐ。未だ醸造蔵を見学したことのない醸造所からもクーポン券で招待状が来ていたが、残念ながら当日に訪れる時間的余裕はないのである。だから、興味のありそうな仲間に行かないかと尋ねている。

それだけでなく、来週には室内でクライミング約束をした最近老けた連中をも一部の試飲会に誘って、勝手に飲んで帰ってくれればそれでも良い思っている。先ずは室内で一緒に汗を流してみて、その衰え振りを自覚して貰わなければいけないだろう。もちろんこちらが若い仲間の尻を叩いて十年計画でスポーツ能力強化を図っているのと丁度正反対となるので、どうしても通常の加齢が、こちらの目には激しく映るのかも知れない。

今年の十一月は今までに経験したことのない月である。通常は、日が短くなって、夏時間が終わり、そのまま徐々に冬眠状態へと向っていくのであるが、今年に限ってはその時差ぼけは今までに無く激しかったようだが、精神以上に肉体の高ぶりが激しく、肉体と精神の落ち込みが激しいこの月に、強い炎が胸にむらむらと燃え上がるのである。精神と肉体の不一致のようなものが恐ろしい思愁期の今日この頃である。

さて明日起きて、雨が小降りになっているだろうか。一日中ハイキングに出かけるつもりなのだ。

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2 コメント

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炎がめらめらと燃える思愁期 (Keicoco)
2010-11-07 21:59:56
拙宅にコメントを入れて下さりありがとうございます。《スカンジナビアにかかる低気圧、シュバルツバルトは雪》の文字に去年の2月に行ったゲンゲンバッハや、4年前に行ったランズベルグの冬景色を思い出しました。
家族の事情が変わりましたので、多分来年6月にはドイツに行けると思います。
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谷のまとわりつく空気 (pfaelzerwein)
2010-11-08 13:56:22
私も黒い森のまるで雪国のような谷のまとわりつく空気を思い出しています。
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