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当面は、最後の女流棋士?

2009-02-07 00:00:10 | しょうぎ
毎日新聞より。

将棋:渡辺弥生さん、初の東大卒女流プロ棋士に

東大卒で将棋の女流プロ棋士を目指していた、渡辺弥生(みお)さん(29)が、4月1日付でプロデビューすることになった。渡辺さんは2月1日、08年度後期女流育成会で3連勝。今期対戦成績を14勝1敗として、女流2級(女流棋士のスタート点)への昇級を決めた。渡辺さんは東大経済学部卒業。所司和晴7段門下で、06年に女流育成会に入会。日本将棋連盟によると、東大卒の女流棋士は初めて。(毎日新聞 2009年2月3日11時16分)


3035a31c.jpgまず、「弥生」は「やよい」ではなく「みお」と読むので、記念詰将棋で曲詰を考えている人は注意が必要である。少し、考えてみたが、「ミ」の形の詰め上がりが思いつかなかった。「M・I・O」ならできるかもしれないが、後で、「本当は、『みお』ではなく『みう』です」とかなると困るので、着手しないと思う。

そして、記念詰将棋と言えば、発表されるのは「祝賀パーティの席」というのが一般的。どうも、あまり大がかりではないものの、同門の渡辺竜王の永世竜王称号の権利獲得記念も兼ね、ダブル・ワタナベ祝賀会&記念将棋大会が準備中という情報が流れている。問題は「永世竜王」の名称使用の方で、スポンサー企業の了解が必要らしく、使用できない場合は「順位戦B級1組残留記念大会」になってしまうかもしれない。

個人的には、単なる記念パーティの場合は、東京大学将棋部同窓会になってしまうのではないかと想像できるので、気が重い(鉛のように重い)のだが、どうなるのだろうか。「東京大学」にも「大学将棋部」にも縁がなかったので、よくわからない世界だ。男子の場合、プロになるわけでもないのに、わざわざ大学で学業に関係ない将棋部などで時間を費やす人の気持ちは、理解できないが、渡辺弥生さんの場合、東大在籍中は、それほど目立った強豪ではなかったらしい。

卒業後、アマ強豪たち(中には変な人物もいたらしい)などと対局や研究を重ねていたようだ。わざわざ東大を出て、職業としてはかなり社会の辺境的な(しかも収入の不安定な)「女流棋士」を目指した動機も、本当はよくわからないが、それは、男性棋士の場合でも同じかな。奨励会より年齢制限がゆるい(35歳まで)育成会のルールが、彼女をプロ棋士への道に導いた一因ではあるだろう。

そして、彼女が卒業した女流育成会だが、今シーズンでの解散が決まっている。つまり、彼女は滑り込みである。育成会のリーグ戦は、まだ対局を残しているが、既に昇級者が決まり、来シーズンがない、となると文字通り「消化試合」になってしまう。

さらに問題は、「来シーズンがない」ということが、リーグ戦が行われているさなかに明らかになったこと。普通では考えられない人権無視。そして、残った育成会員は、奨励会の下部組織とも言えない研修会に組み込まれることになっているらしいが、ではそこから先、プロのトーナメントに出場できるまで、どういうルールになるのかは、明確ではない。

というのも、将棋連盟所属の女流棋士は全員、連盟とは別の新団体に移籍することが、内部決定されているようで、その後、女流プロになる手順などは、勝手にそちらで決めてくれ、ということのようにみえる。(既にLPSAという別団体もあるわけで、そちらでも有望アマチュアの囲い込みを続けているわけで、混迷にはまっていくものと思える。)

これらをみていると、将棋連盟は、公益法人問題という中期的課題とは別に、直面する短期的な財政危機も抱えているのではないか、と想像されるのである。

しかし、現在の社会的問題や経済的危機、そして将棋関係者たちのそれぞれ見えない思惑が絡み合っているわけで、一部の有名棋士以外の近未来の身分は、男女を問わず、結局、すべてどうなるのかわからない、ということだろうか。

さて、1月24日の出題作解答。

▲5八銀 △同玉 ▲3八飛 △4九玉 ▲4八飛 △5九玉 ▲5八飛 △6九玉 ▲2八角まで9手詰。

入玉図で両王手を作ってみた。最後は、香筋遮断のソッポ角。ある意味、教科書的かな。

動く将棋番は、こちら





3035a31c.jpg今週の問題は、短編作。

簡単すぎるので、2題。

一応、前月の詰将棋パラダイス誌の初心者問題に掲載。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数とコメント入れていただければ正誤判断。


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