今月号の詰将棋パラダイス誌は「2」に関することが2つある。
1つは、特集の「らんぶるの時代」と「夢想の研究2」の記事の中で、引用される名作詰将棋が同一図であるということ。山本民雄氏の作である。同じ図面が別の著者により、まったく異なるテーマの中で登場するわけだ。
そして、2つ目の「2」。今月号で2作入賞されている摩利支天さん。数か月前に逝去されているそうだ。入選作の投稿の後なのだろう。55歳ということで、平均寿命よりもかなり若い。
詰将棋作家は、平均寿命のあたりで亡くなる方も多いのだが、若くして亡くなる方が多いような気がする。
例えば、有名な奥薗幸雄氏。昭和29年12月20日、結核により21歳で亡くなる。この世に残したのが873手詰の「新扇詰」。「近代将棋」昭和30年新年号で発表。新年号は前年12月に発売されるので、彼は発表を確認したのだろう。まさにギリギリ。
記録としては、本作はちょうど200年前、1755年に完成した看寿の611手「寿」を超えたのだが、実は、2年前の詰将棋パラダイス新年号に715手の「扇」を発表していた。19歳の時だ。しかし、発表後、不詰の順が見つかり、不完全作となる。その後、文字通り心骨を削り修正を続け、亡くなる前月に完成作を世に出すことができた。
幸か不幸か、不完全作を出したあと、詰将棋パラダイス誌は休刊に追い込まれる。さぞ、氏は困窮したのではないだろうか。修正作の発表の場を見つけることも大変だ。ただ、仮に詰将棋パラダイスが健全であったら、新年号は1月に発売になるので、氏の寿命には間に合わなかったことになる。
たまたま、親しい人が結核に罹った時に聞いたのだが、結核菌が増殖して外に出るまでは1~2年がかかり、その間にレントゲンで発見すれば、投薬で治療が可能ということだ。修正作業に必要な2年間がなければ、早期に発見できただろうし、なんといえばいいのだろう。怖くて書けない。
さて、10月24日出題作の解答。


動く将棋盤は、こちら。
今週の問題。

本題の姉妹作は以前、本ブログで紹介しているが、本作はその裏張りのような作りになっている。何か月か前の詰パラ誌に入選作。
わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ、正誤判断。
1つは、特集の「らんぶるの時代」と「夢想の研究2」の記事の中で、引用される名作詰将棋が同一図であるということ。山本民雄氏の作である。同じ図面が別の著者により、まったく異なるテーマの中で登場するわけだ。
そして、2つ目の「2」。今月号で2作入賞されている摩利支天さん。数か月前に逝去されているそうだ。入選作の投稿の後なのだろう。55歳ということで、平均寿命よりもかなり若い。
詰将棋作家は、平均寿命のあたりで亡くなる方も多いのだが、若くして亡くなる方が多いような気がする。
例えば、有名な奥薗幸雄氏。昭和29年12月20日、結核により21歳で亡くなる。この世に残したのが873手詰の「新扇詰」。「近代将棋」昭和30年新年号で発表。新年号は前年12月に発売されるので、彼は発表を確認したのだろう。まさにギリギリ。
記録としては、本作はちょうど200年前、1755年に完成した看寿の611手「寿」を超えたのだが、実は、2年前の詰将棋パラダイス新年号に715手の「扇」を発表していた。19歳の時だ。しかし、発表後、不詰の順が見つかり、不完全作となる。その後、文字通り心骨を削り修正を続け、亡くなる前月に完成作を世に出すことができた。
幸か不幸か、不完全作を出したあと、詰将棋パラダイス誌は休刊に追い込まれる。さぞ、氏は困窮したのではないだろうか。修正作の発表の場を見つけることも大変だ。ただ、仮に詰将棋パラダイスが健全であったら、新年号は1月に発売になるので、氏の寿命には間に合わなかったことになる。
たまたま、親しい人が結核に罹った時に聞いたのだが、結核菌が増殖して外に出るまでは1~2年がかかり、その間にレントゲンで発見すれば、投薬で治療が可能ということだ。修正作業に必要な2年間がなければ、早期に発見できただろうし、なんといえばいいのだろう。怖くて書けない。
さて、10月24日出題作の解答。


動く将棋盤は、こちら。
今週の問題。

本題の姉妹作は以前、本ブログで紹介しているが、本作はその裏張りのような作りになっている。何か月か前の詰パラ誌に入選作。
わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ、正誤判断。
初手5四銀としたい気持ちで、遠周りしました。
正解です。
遠周りですね。