もうすぐ2月も終わる。ある人から「もう、冬は終わってしまったのですか」と聞かれた。きょうは生憎の曇天だが、昨日までの好天からすれば、そういう気持ちにもなるのも分かる。厳冬期の暗い空ばかりを来る日も来る日も眺めていた人たちは、陽射しが強まり、生命が息を吹き返す雪融けの春が、誰しも恋しくなるころだろう。やがて来る季節に心をくすぐられ、その明るさの中に一足飛びに行ってしまいたいと思う気持ちは誰にもある。もっとも、「春は名のみの風の寒さよ」と「早春賦」の一節を書き残し、自らの生命を断った若い女性の春も、なかったわけではないのだが。
冬ごもりの季節が過ぎれば、ほどなく5か月の休みも終わる。また、野に出て、春、夏、秋をいかなければならない。まるで、緩い坂をエッチラオッチラと自転車をこぐように、上っていくのだ。ただ、その坂が、少しづつ勾配を増しつつあると気付かないわけではない。まだ何とか意に介さぬふりができていると思っているが、それでも止まったら、自転車から降りるしかない。
もしかしたらそこでようやく、頭と肉体が同調するのだろうか。今は頭の方が置いてきぼりの状態で、若いころのように単純にすぐ怒ったり、泣いたりと、喜怒哀楽に振り回されている。そのうちきっと、やんわりと肉体に教えてもらえる日が来るだろう、もう若くはないのだと。
光の明度が上がる、3月の入笠牧場が待っています。3月の3,4日は約1名様の雪上講習を兼ね上にいます。人数にはこだわりませんが、要予約。
営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。