フジコ・ヘミングのフアンにとって大変嬉しいドキュメンタリー映画ですが、
惜しむらくは上映館が極端に少ない。 この日(6月23日)も満席でした。
ベルリンで生まれ、母は日本人のピアニスト。父はロシア系スウェーデン人の
グラフィック・デザイナー。やがて日本で暮らしていた父は仕事を求め
渡欧して戻ることはありませんでした。
映画は幼い時から付けていた絵日記にそって暮らしを追い、ワールド・ツアーを
追って世界を駈けるそのステージを紹介してくれます。
演奏会ごとにステージでのドレスが異なり、それも見ものでありましょう。
あの誰も真似出来ないフジコ・ファッション。日常着も似たり寄ったりの雰囲気。
自宅での愛猫に囲まれた独特の雰囲気の生活を見られます。
演奏会ではお得意の曲が沢山聴けますが、さわりだけチョッピリ・・・・
中年過ぎてからブレークして真価を世に認められましたが、苦難の連続でした。
ピアニストの道を迷わず歩みながらも生活苦・聴覚の絶不調・国籍の難題
映画はそれも手短に知らせております。
今回初めて見た「フジコの絵日記」 日本語時々英語。
絵はデッサンもですが、色彩が素晴らしい
あの色彩感覚は生まれつきなのネ
フジコと言えば、あの独特な奇抜ともいえるステージ・コスチューム。
髪には必ず飾りがつけられ、過剰とも云える取り合わせで身を包む。
誰も真似出来ず、だれも真似しません・・・・
そして誰も批判しません・・・・
「魂のピアニスト」
彼女は言っていました。「間違いがあっても名品の陶磁器に欠けがあったところで
値打ちに問題はないでしょう大量生産の品とは違います」
観られて好かった・・・・