ジェラール・フィリップ生誕90年記念デジタルマスター版特別映画祭の広告を
新聞で見つけました。TVで古い名画の放映は沢山あるのに、
何故だかジェラール・フィリップのは観ないなぁと気になっていました。
上映館は有楽町の ヒューマントラストシネマ有楽町。って何処?
検索して正解でした! 上映時間は午前10時からとかで、作品も色々。
友人もその気になって銀座に出る用事のついでにチケットを取ってくれました。
それで観たのが昨日11月24日午前10時からの「赤と黒」193分。
ほぼ満席。途中10分間の休憩が入りましたが、満足度100%。
アキマセン。疲れません。 これぞ「映画の王道」 観られて好かった。
1954年 カラー 原作 スタンダール 監督クロード・オータンララ
ジェラール・フィリップ(ジュリアン・ソレル) ダニエル・ダリュー
原作は読んでおりませんし、この映画も観た記憶がありませんでした。
ジュリアン・ソレルという青年が余りに有名で(椿姫のように)デジャブ感が
あって、ジェラール・フィリップがジュリアン・ソレルその人と想うのでした。
職人の息子ソレルは、神職に着こうとしていたが、賢明でラテン語が出来てたので
裕福な上流家庭に子供の家庭教師として住み込む。余りの美貌に出会う女性は
皆彼に惹かれてしまう。この家の召使いも夫人も。
彼は異常なほどプライドが高く上昇志向も旺盛で、絶えず計算高く行動していた。
夫人(絶世の美女ダニエル・ダリュー扮する)と不倫の関係になり、追われるように
ここを去って神学校へ入学。ここでもコーヒー屋の女性に一目ぼれされる。
彼は野心もあって、人たらしの才能は上流の男たちをもとりこにして
パリの貴族の屋敷に雇われ、秘書的仕事に就く。この家には美貌で才気渙発で
小悪魔しかも気位の高い令嬢がいて、秘かに彼に関心を抱き彼を翻弄するが・・・・
結果・・・・悲劇が待つことになる。
出てくる俳優も景色も背景も美しく豪華で、時代柄コスチュームも見事。
映画が天然色になりたててで、本当に目を楽しませてくれる。
「赤」は軍服を「黒」は僧服を象徴しているとも解され、下層階級である彼は
そのどちらかでの出世を目指した。 挫折の痛ましさの物語かも。
ジェラール・フィリップの品のある美貌と優雅な物腰。36歳で世を去るとは・・・
しかしそれ故の俳優としての存在は結晶として残されたと思う。
性格俳優的存在でもありました。それを感じながら、もう1本観たいと思っています。
「夜ごとの美女」「パルムの僧院」「悪魔の美しさ」「勝負師」
さて・・・・どれにしようかしら・・・・