いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

イデオロギー復活とウクライナ戦争。 revival of ideology and Ukraine war

2022-04-20 20:09:39 | 日記
 (1)米トランプ前政権下での米中経済戦争は、両国とも核保有国であるが核戦争の危機ということにはならない、双方関税強化による貿易規制、知的財産権保護による経済対立の覇権争いだ。
 太平洋を挟んで距離のある米中ということもあり、何よりも米国経済が中国の巨大な人口消費、市場への参入が大きな魅力であり、経済成長、発展持続には欠かせない要素であることからまた中国にとっても世界経済をリードする米国企業の投資は魅力であり、直接軍事衝突というリスクを冒すことはないGDP世界1位米国と同2位中国の経済大国の理念だ。

 (2)むしろ米国などの経済制裁が長引く北朝鮮が米国との対等対話、交渉の糸口として核開発、弾道ミサイル実験をくり返して、米本土も照準に入れた長距離弾道ミサイルの精度を高めて米国の警戒感を強めて日米韓と北朝鮮の軍事的(圧力)対立の危険性は増している。

 (3)今、露によるウクライナ軍事侵攻では露軍とウクライナ軍の直接軍事対立、戦争だが、NATO加盟を目指すウクライナには米国、EU、NATOからの兵器供与、軍事支援による米国と露の代理戦争が続いているが、米バイデン大統領は米国、NATOが参戦すれば第3次世界大戦を招くとして露への経済、金融制裁強化、露からの天然資源の禁輸で対抗している。

 (4)結果としてウクライナのゼレンスキー大統領の徹底抗戦で軍事力に勝る露軍によるウクライナの病院、学校、アパートなどへの無差別攻撃に市民大量虐殺(genocide)が報じられて、被害拡大が続いている。

 露軍はウクライナ東部では戦況有利が伝えられるが、北部首都キーウ攻防ではウクライナの抵抗にあって包囲を解いて撤収して、東部に戦力を移動して、プーチン大統領は5月の対独戦勝記念日には東部地域を制圧して勝利宣言をしたい意向といわれる。

 (5)最近、EUのオーストリア首相が露を訪問してプーチン大統領と会談して、その時の様子を米NBCインタビューで語って(報道)いるが、プーチン大統領は「戦争に勝っていると信じている」との印象を受けたとして市民大虐殺の「戦争責任」については「国際的な捜査に協力するが、西側諸国を信用していない」として露の関与を否定する持論を展開して、オーストリア首相は「彼はウクライナで何が起きているのか知っていると思う」とも指摘している。

 (6)冒頭の米中対立とは違う露のプーチン大統領の非現実的な空虚な理念のあらわれだ。かっての米ソ冷戦時代はイデオロギー対立の時代であり、民主主義、自由主義対共産主義、社会主義の思想拡大対立であったが、その後「ベルリンの壁」崩壊によりソ連邦は解体して、東欧の旧ソ連邦国はEU、NATO加盟が相次いでそれを阻止するための今回の露のウクライナ軍事侵攻につながったともいわれている。

 (7)今回のNATOを代表する米国と隣国露とのウクライナ軍事侵攻を巡っての対立は、再びイデオロギー対立、プーチン大統領にはかっての大ソ連邦復活を目指すものともいわれて、しかし時代は中国も共産圏の統制計画経済から市場経済競争導入で経済成長、発展、影響力を強めており、露も天然資源の供給でEU、日などと深い経済協力関係にあり、イデオロギー対立復活(revival of ideology)は遠い過去のものだ。
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