4.体内中の放射性物質量はどのようにしてはかるのでしょうか。
種類を同定することも可能ですか。
放射能測定器にはいろいろな種類があります。それぞれの目的に合わせた測定器を使わないといけません。たとえば空気中の放射能を測定するタイプのものでは、人間の体内の放射能を測定することはできません。
また放射能の種類により測定器のタイプも変わりますが、一つでいくつかの種類の放射能を調べるタイプのものも開発されてます。
基本的には体から出ている放射線をセンサーがキャッチし、放射能の強さに応じた蛍光を放つようにします。正しく測定できるように、光電子増倍管を通し、信号化します。それを数値に変えると、体内放射能値を算出することができます。
ベルラド研究所ではビタペクト2を飲む前の子どもの体内放射能を測定していますが、(その測定料金はSOS子ども村が出しており、ビタペクト代はチロ基金が出している、という協力関係にあります。)肘掛け椅子に座るだけで、3分で測定、算出もしてくれて、さらに結果をその場でプリントしてくれます。
とても早いし、痛くもかゆくもありません。
ベラルド研究所では人間の内部被爆のうち、セシウム137を体重1キロあたりでどれぐらいのベクレルになるのか測定してくれます。(また食品も希望すれば、食品用の測定器で測定してくれます。)
1キロあたり子どもだと20ベクレル以下が安全で、大人だと50ベクレル以下が安全、という基準になっています。
そこで、20ベクレル以上のセシウムが測定された場合、その子どもにチロ基金からビタペクト2を渡しています。(ただし年齢は3歳以上。)
ここで注意しないといけないのは、体重1キロあたり、という表現です。つまり
「あなたの体の中にはセシウムがありますよ。平均すれば体重1キロあたり、20ベクレルです。」ということになります。
しかし、こういう表現だと放射能が、体全体に満遍なく20ベクレルずつ行き渡っているような錯覚を起こします。でも実際には、体の中には放射能がたまりやすい臓器とそうでない臓器があって、実際にはそこに集中して放射能がたまっています。
検査をして「あなたは20ベクレルです。」と言われても、体の中に1ベクレルのところもあるし、20ベクレル以上のところもある、ということです。
5.ベラルーシで現在問題になっている放射性物質は何でしょうか。
半減期を考えると、ヨウ素はなくなり、セシウム、プルトニウム等がのこっていると考えたのですが、まだ甲状腺に問題のある子供たちがいる、ということはヨウ素もなくなっていないのでしょうか。
ベラルーシにはヨウ素はなくなっています。もともとベラルーシではヨウ素を多く含む海産物がほとんど食べられておらず、慢性的ヨウ素不足の状態が続いており、甲状腺の異常は風土病になっています。
しかし冷蔵庫の普及により、現在ではベラルーシの一般家庭でも、普通に海の魚や海草などが食卓に上るようになりました。ベラルーシ人の意識も高まり、積極的に海産物を食べるように努めている人も増えてきました。
しかし、全体で見ると、まだまだ不足しているようです。海産物をわざわざ買わなくても強制的に摂取できるように、ヨウ素を混ぜてある塩が売られており、推奨されています。
今でもベラルーシに残っている放射能性物質はセシウムとストロンチウムです。
カリウムが不足するとセシウムがその分体内に蓄積されてしまうので、カリウムをたくさん摂ることをベルラド研究所は勧めています。
ベルラド研究所ではストロンチウムの測定は基本的にはしておらず、主にセシウムの測定をしています。
ストロンチウムの場合はカルシウムが不足すると、体内に(特に骨の中に)蓄積されてしまいます。
結論から言えば、半減期8日を過ぎれば、ヨウ素はなくなるので、それを過ぎてから安定ヨウ素剤を飲んでも意味がありません。
特に普段から海の魚や海草を常食している日本人はヨウ素や甲状腺に関しては心配しすぎないほうがいいです。
最も普段は海産物を全く食べていなかった人が、放射能対策としてある日突然あわてて若布の味噌汁を飲んでも、あまり効果はないと思います。
ベラルーシで現在心配しないといけないのはセシウムとストロンチウムです。
しかしこれも普段からカリウムとカルシウムを摂っておくことが対策につながります。つまりちゃんとした食生活をすればいいのです。
気になる場合はカリウムを多く含む食品、バナナなどを多めに食べましょう。
ベルラド研究所の職員さんたちはみんな、1日に片方の手のひらに山盛りにしたレーズンを食べているそうですよ。
6.今、家族でりんごを食べています。 ぺクチンサプリメントでも同様の効果が得られると思われますか。
りんごを食べないよりは食べるほうがいいと思います。
ただ、かなりたくさん食べないと必要量のペクチンを摂取できません。ベルラド研究所では高めの内部被爆をした場合、1日に1人4キロのりんごを1ヶ月食べ続ければ、それが含むペクチンによって放射能が体外に排出される、と言っています。
しかし実際に、このような食生活を実践できる人はいないと思います。ビタペクト2は1タブレットで相当量のペクチンを摂ることができます。
ベルラド研究所のパンフレットでは大人は1日3タブレット、子ども(3歳以上)は2タブレットを飲むことを推奨していますが、SOS子ども村の子どもたちは念のため、1日1タブレットずつ飲むことにしています。
それは特に年齢が小さい子どもの場合、下痢を起こしたりすることがあるからです。
SOS子ども村へは保養滞在のために来ているわけですから、そこで下痢など起こすと、何のためにわざわざやって来たのか分からなくなります。(病気になりに保養所へ来たことになってしまいます。)
そこで時間をかけて、少しずつ飲むようにしています。
つまり、小さい子どもがペクチン剤を一度に大量摂取するのはやめておいたほうがいい、ということです。
ビタペクト2でなくても、他のペクチン剤を飲んでも効果はあると思います。
ただ、小さいお子さん(3歳以下)の場合、摂取量に気をつけることと、先ほども述べましたように、各種ビタミン・ミネラル剤と併用することが望ましいです。
また市販されているサプリメントは商品によって、1錠に含まれるペクチンの量が、さまざまに異なりますので注意してください。
ちなみにビタペクトTは1タブレットで、961ミリグラムのペクチンを摂取することができます。
ここで他の方からビタペクトの副作用についてご質問がありました。
深刻な副作用はいっさい報告されていません。
ただペクチンに整腸作用があるので、便の回数が1日に4、5回に増える人がいます。ただし下痢ではなく、普通の便が何回かに渡って出ます。それからガス(おなら)の回数が増える人もいます。
副作用というほどではありませんが、確かに1日中外出しているときなどは、少々困りますね。
3歳未満の子どもにあげないほうがいいのは、胃袋が小さいところへ1タブレット、つまり大量のペクチンがどかっと入ってしまうと、消化不良で腹痛(胃痛)を感じたり、下痢を起こすことがたまにあるので、念ためあげないことになっている、ということなのです。
今までビタペクトをベラルーシ人にあげてきて、2歳なのにお母さんが心配のあまり、どうしてもほしいと頼むので、何が起きても自己責任ですよ、という了承のもと、あげたことが何度もあります。
その後の追跡調査では、「下痢はなかった。」「小さい子どものほうが喜んで飲んでいた。」という報告ばかりなので、実際には下痢を起こす頻度はとても低いようです。
それから、ごくまれに右わき腹痛を訴える子どもがいるそうですが、これはペクチンんぼ整腸作用が胆嚢にまでおよび、胆嚢が縮まったり広がったりすることがあり、それを痛みとして感じる場合が子どもはあるということです。
胆嚢が伸び縮みすること自体は病気ではありません。
種類を同定することも可能ですか。
放射能測定器にはいろいろな種類があります。それぞれの目的に合わせた測定器を使わないといけません。たとえば空気中の放射能を測定するタイプのものでは、人間の体内の放射能を測定することはできません。
また放射能の種類により測定器のタイプも変わりますが、一つでいくつかの種類の放射能を調べるタイプのものも開発されてます。
基本的には体から出ている放射線をセンサーがキャッチし、放射能の強さに応じた蛍光を放つようにします。正しく測定できるように、光電子増倍管を通し、信号化します。それを数値に変えると、体内放射能値を算出することができます。
ベルラド研究所ではビタペクト2を飲む前の子どもの体内放射能を測定していますが、(その測定料金はSOS子ども村が出しており、ビタペクト代はチロ基金が出している、という協力関係にあります。)肘掛け椅子に座るだけで、3分で測定、算出もしてくれて、さらに結果をその場でプリントしてくれます。
とても早いし、痛くもかゆくもありません。
ベラルド研究所では人間の内部被爆のうち、セシウム137を体重1キロあたりでどれぐらいのベクレルになるのか測定してくれます。(また食品も希望すれば、食品用の測定器で測定してくれます。)
1キロあたり子どもだと20ベクレル以下が安全で、大人だと50ベクレル以下が安全、という基準になっています。
そこで、20ベクレル以上のセシウムが測定された場合、その子どもにチロ基金からビタペクト2を渡しています。(ただし年齢は3歳以上。)
ここで注意しないといけないのは、体重1キロあたり、という表現です。つまり
「あなたの体の中にはセシウムがありますよ。平均すれば体重1キロあたり、20ベクレルです。」ということになります。
しかし、こういう表現だと放射能が、体全体に満遍なく20ベクレルずつ行き渡っているような錯覚を起こします。でも実際には、体の中には放射能がたまりやすい臓器とそうでない臓器があって、実際にはそこに集中して放射能がたまっています。
検査をして「あなたは20ベクレルです。」と言われても、体の中に1ベクレルのところもあるし、20ベクレル以上のところもある、ということです。
5.ベラルーシで現在問題になっている放射性物質は何でしょうか。
半減期を考えると、ヨウ素はなくなり、セシウム、プルトニウム等がのこっていると考えたのですが、まだ甲状腺に問題のある子供たちがいる、ということはヨウ素もなくなっていないのでしょうか。
ベラルーシにはヨウ素はなくなっています。もともとベラルーシではヨウ素を多く含む海産物がほとんど食べられておらず、慢性的ヨウ素不足の状態が続いており、甲状腺の異常は風土病になっています。
しかし冷蔵庫の普及により、現在ではベラルーシの一般家庭でも、普通に海の魚や海草などが食卓に上るようになりました。ベラルーシ人の意識も高まり、積極的に海産物を食べるように努めている人も増えてきました。
しかし、全体で見ると、まだまだ不足しているようです。海産物をわざわざ買わなくても強制的に摂取できるように、ヨウ素を混ぜてある塩が売られており、推奨されています。
今でもベラルーシに残っている放射能性物質はセシウムとストロンチウムです。
カリウムが不足するとセシウムがその分体内に蓄積されてしまうので、カリウムをたくさん摂ることをベルラド研究所は勧めています。
ベルラド研究所ではストロンチウムの測定は基本的にはしておらず、主にセシウムの測定をしています。
ストロンチウムの場合はカルシウムが不足すると、体内に(特に骨の中に)蓄積されてしまいます。
結論から言えば、半減期8日を過ぎれば、ヨウ素はなくなるので、それを過ぎてから安定ヨウ素剤を飲んでも意味がありません。
特に普段から海の魚や海草を常食している日本人はヨウ素や甲状腺に関しては心配しすぎないほうがいいです。
最も普段は海産物を全く食べていなかった人が、放射能対策としてある日突然あわてて若布の味噌汁を飲んでも、あまり効果はないと思います。
ベラルーシで現在心配しないといけないのはセシウムとストロンチウムです。
しかしこれも普段からカリウムとカルシウムを摂っておくことが対策につながります。つまりちゃんとした食生活をすればいいのです。
気になる場合はカリウムを多く含む食品、バナナなどを多めに食べましょう。
ベルラド研究所の職員さんたちはみんな、1日に片方の手のひらに山盛りにしたレーズンを食べているそうですよ。
6.今、家族でりんごを食べています。 ぺクチンサプリメントでも同様の効果が得られると思われますか。
りんごを食べないよりは食べるほうがいいと思います。
ただ、かなりたくさん食べないと必要量のペクチンを摂取できません。ベルラド研究所では高めの内部被爆をした場合、1日に1人4キロのりんごを1ヶ月食べ続ければ、それが含むペクチンによって放射能が体外に排出される、と言っています。
しかし実際に、このような食生活を実践できる人はいないと思います。ビタペクト2は1タブレットで相当量のペクチンを摂ることができます。
ベルラド研究所のパンフレットでは大人は1日3タブレット、子ども(3歳以上)は2タブレットを飲むことを推奨していますが、SOS子ども村の子どもたちは念のため、1日1タブレットずつ飲むことにしています。
それは特に年齢が小さい子どもの場合、下痢を起こしたりすることがあるからです。
SOS子ども村へは保養滞在のために来ているわけですから、そこで下痢など起こすと、何のためにわざわざやって来たのか分からなくなります。(病気になりに保養所へ来たことになってしまいます。)
そこで時間をかけて、少しずつ飲むようにしています。
つまり、小さい子どもがペクチン剤を一度に大量摂取するのはやめておいたほうがいい、ということです。
ビタペクト2でなくても、他のペクチン剤を飲んでも効果はあると思います。
ただ、小さいお子さん(3歳以下)の場合、摂取量に気をつけることと、先ほども述べましたように、各種ビタミン・ミネラル剤と併用することが望ましいです。
また市販されているサプリメントは商品によって、1錠に含まれるペクチンの量が、さまざまに異なりますので注意してください。
ちなみにビタペクトTは1タブレットで、961ミリグラムのペクチンを摂取することができます。
ここで他の方からビタペクトの副作用についてご質問がありました。
深刻な副作用はいっさい報告されていません。
ただペクチンに整腸作用があるので、便の回数が1日に4、5回に増える人がいます。ただし下痢ではなく、普通の便が何回かに渡って出ます。それからガス(おなら)の回数が増える人もいます。
副作用というほどではありませんが、確かに1日中外出しているときなどは、少々困りますね。
3歳未満の子どもにあげないほうがいいのは、胃袋が小さいところへ1タブレット、つまり大量のペクチンがどかっと入ってしまうと、消化不良で腹痛(胃痛)を感じたり、下痢を起こすことがたまにあるので、念ためあげないことになっている、ということなのです。
今までビタペクトをベラルーシ人にあげてきて、2歳なのにお母さんが心配のあまり、どうしてもほしいと頼むので、何が起きても自己責任ですよ、という了承のもと、あげたことが何度もあります。
その後の追跡調査では、「下痢はなかった。」「小さい子どものほうが喜んで飲んでいた。」という報告ばかりなので、実際には下痢を起こす頻度はとても低いようです。
それから、ごくまれに右わき腹痛を訴える子どもがいるそうですが、これはペクチンんぼ整腸作用が胆嚢にまでおよび、胆嚢が縮まったり広がったりすることがあり、それを痛みとして感じる場合が子どもはあるということです。
胆嚢が伸び縮みすること自体は病気ではありません。