みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

ななみみず前身「みみざこ連」




仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
いわゆる「8週齢」問題については、こちらをご覧ください。六つ子の仔猫の動画もあります。

最新記事は、この下です↓
通常1日おきに更新の予定ですが、2日おき、あるいは3日おきになることもあるかも・・・(^v^;)

2つの世界観

2020-05-30 | その他

馬さんには何年も乗せていただき、低障害も跳んでいただいた経験がありますが、ラクダさんにはシリアで2回乗ったことがあるだけ。それも観光用のラクダさんだけ。

それでも私はラクダさんに憧れています。馬さんに乗っていた(乗せていただいていた)ころには、地上に立っている人や乗用車に座っている人に比べて馬上の目線の高さに爽快感(優越感もあり)を覚えたものですが、ラクダさんとなると馬さんより更に目線が高く、動きも馬さんよりダイナミックなのです。


インドの国境警備隊ラクダ部隊のパレード



ラクダでベツレヘムへ向かう東方の三博士


実際の描写ではなく、ロマン主義的に理想化されたもので、ジェームズ・ティソの作品。


ラクダさんに乗った感動から私が考えたのは、地球上にはラクダ世界観と馬世界観があるのではないか、ということでした。

世界観とは要するに「周囲に広がる世界を、どのように捉えているか」ということだと思います。
そして馬さんとラクダさんでは、騎乗者に見える世界が違うのです。
他にゾウさんに乗る人たちもいますが、どちらかと言えば、歴史的に見ても少数派のように思います。
最近はダチョウさんにも乗る機会があるようですが、これはレジャーの要素が強く、世界観確立の無意識の基盤にはならないでしょう。

私の独断と偏見からすると、ラクダ世界観の方が、馬世界観よりダイナミックなのではないかと思うのです。
更に加えれば、ラクダさんは側体歩です。これも、乗る人が知覚する世界像にも影響すると思います。

斜対歩と側体歩

但し、私が憧れていた馬術のピアッフェやパッサージュは、側対歩では出来ないのではないかと思います。

ピアッフェとパッサージュについては歩法(馬術)をご覧ください。


      


Sars-CoV-2によるCovid-19騒ぎはヨーロッパでは一旦下火になっていますが、第2波、第3波があるだろうと予測されているので、スーパーで使い捨てマスクの安売りをしていたり、靴屋さんのショーウィンドウに消毒液が置いてあったり(商品)、紳士服専門店で布マスクや医療用マスクを売っていたり・・・





熱血弾丸

2020-05-27 | ことば

読み間違い、聞き間違いからユニークな「新語」が生まれて笑えることは良くありますね

超ド近視で「熱血カード」と読み間違えたのは「献血カード」で、「弾丸低気圧」と思っていたのが実は「南岸低気圧」だったというのは広く愛読者層に知られている事実


「熱血カード」出典



「弾丸低気圧」出典




私も、よく読み間違いをして自分で大笑いすることがありますが、忘れられず、思い出すたびに笑ってしまうのは・・・

高校時代の身体検査の日、各自に渡されたカードを手に、クラスメートが奇声をあげました。

このカード「おったまげたりしないでください」って書いてあるよ

カードを持った指で「り」が隠れていたのです

カードには「おったまげたりしないでください」と印刷されていたのでした



以前のみみずボログ記事
オカとオコ
パイロット祭
片目青目で
六部手と泥大根
無墜落




小さな脳

2020-05-24 | おきにいり

まだ日本生活の頃、手乗り文鳥を飼っていました。代々どの子もチポラ(タマネギのイタリア語「チポッラ」由来)という名前でした。
チポラはイタリアの童話「チポリーノの冒険」に由来しています。

つまり文鳥は大好きなのですが、長年、文鳥漫画にはノータッチでした。それが漸く最近、某猫学文献某野鳥文献の最新巻と一緒に初めて「文鳥様と私」を手にしました。新刊でないと届くまで日数がかかったりするので、これも最新巻を選びました。とても装丁の綺麗な本です。文鳥様の愛らしさが見事に描かれています。





久々に文鳥様の生活に触れ、歴代チポラと再会したような気分になりました

チポラと暮らしていたとき、いつも思ったのは「あんな小さな脳で随分色々考えられるんだなあ」ということでした。
一緒に室内放し飼いにしていたミニウサギ(トン助)に比べてもチポラの方が積極的・活動的で、レタスを置いてある場所で両者が出会うと、チポラがトン助の鼻をつつき、トン助が逃げ出すのでした。
チポラは背中の羽毛に頭を埋めて寝ながら「ピッ」と鳴いたりすることもあったので、ひょっとして夢も見るのかなと思ったものです。
そもそも文鳥は小鳥類の中では気が強く、そこが「手乗り」としての大きな魅力だと思います。
大人しくじっとしている小鳥では手乗りにしても、ちょっと物足りないでしょう。

ブンチョウ


以前のチポラ登場
春眠トリオ
チトぶ再び






くりひん

2020-05-21 | その他

「くりひん」というのは「クリスティ・ヒンメルファールト(Christi Himmelfahrt)」の私だけに通じる省略形です

日本語ではキリストの昇天と訳されています。
復活祭と連動しているので、毎年、日付が違います。今年は5月21日です。ドイツ、オーストリア、スイス、フランス、オランダでは祝日です。

キリストさんは復活されてから使徒たちと過ごし、40日目に天なる父(神)の元へ帰ったのだそうです。


6世紀シリアで作成された羊皮紙4福音書写本からキリストの昇天を描いたページ




キリストさんは昇天してから父(神)の右隣に座ったということですが、この絵には真ん中に立っている人しかいないので、昇天途上のキリストさんなのだろうと思います。



      


20日の朝、新ドナウ河畔に係留したボートを使ったバーで火災がありました。
けが人はいません。原因は調査中だそうです。



手前の川が新ドナウで陸地(実はドナウインゼルという洪水防止のために人工的に造られた中洲)の後にチラッと見えるのが旧ドナウです。
写真に見える灯台は、ブレゲンツ音楽祭の湖上舞台で使用された舞台装置のひとつで、ここに移築されたものです。
後方の教会はアッシジの聖フランチェスコ教会です。ロマネスク様式ですが、19世紀末から20世紀初頭のネオロマネスク(ロマネスクの真似)です。





さびかがみ

2020-05-18 | かりねこ


いつものHP6年前のお天気猫さん






鏡のような床に横になっている猫さんと思ってましたが、改めて良く見ると、鏡のような壁にぴったりはりついて上を見上げている猫さんですね。

さび猫さんなのでレディーに違いありません



      


近所の広場にあるバスケット・コートで少年たちが遊ぶようになりました。

他方、ウィーン郊外にある郵便物の集配センターでCovid-19の集団感染が発生、約300人が2週間経過観察の自宅隔離となったため、軍の兵士と兵役中の人たち280人が集配業務を代行することになりました。感染経路も既に確認されています。

まだまだ要注意状態が続きそうです。でも前向きに暮らしましょう





「どぅぐり」と「ざらめ」

2020-05-15 | ことば

「どぅぐり」と聞いたら・・・


これ



ではありません


「ざらめ」と言ったら・・・


これ



でもありません


アラビア語のレバント方言で「まっすぐ」と「男」です
音でしか知らないので綴りは分かりません
「どぅぐり」はダマスカス旧市街で道を尋ねるときに便利でした

Levantine Arabic


      


アラビア語学習でダマスカス滞在中、靴べらを買いたいと思い、先生にきいたところ「カラターイ」と教わったのですが、靴屋さんで通じませんでした。滞在先の家族にきいたら「それはアレッポ方言」ということでした。私の先生はアレッポ出身なのです。先生はドイツ語とアラビア語を完璧に話し、ゲーテ・インスティトュートでシリアの学生にドイツ語を、ドイツ語圏からの学生にアラビア語(「フスハ」と呼ばれるコーラン・アラビア語)を教えていましたが、あまりにも平凡な日常語は、生まれ育った地方の言葉でしか知らないというのは、多分どこにでもありがちなことだと思います。蛇足ながら、この先生の奥さんはチェルケス人でした。

靴べらはフスハ(ひょっとするとダマスカス方言)を教わって買うことができましたが、言葉自体は忘れてしまいました。
「男」の標準語は「ラジュル」(複数リジャール)です。

 更に蛇足ながら、アラビア語には双数形があります。「ラジュル」の双数形は「ラジュラーン」です。「ひとつ」ではないが「複数」でもない微妙な数値が存続している、というのはなかなかデリカシーのある言葉だと思います。

 更に更に蛇足ながら、5月15日はナクバの日です。
他の民族を追い出して建国するというのは、新国家(つまりイスラエル)にとっても幸せな経緯ではありません。イスラエルにもパレスチナにも互いの国を認めて友好的に平和共存しようという人たちはいるのですが、どちらの側にも、相手を抹殺しなければならないという強硬派も存在し、周辺諸国の思惑も絡んで、まだまだ解決への道は遠いようです。

 もっともっと蛇足。6月半ばからCovid-19パンデミックで閉鎖されていたドイツ・オーストリア国境が再オープンする予定です。スイスやチェコなどとの国境も順次再開される見通しですが、イタリアへの国境はまだまだ閉鎖中。





ガラスの仔猫

2020-05-12 | かりねこ

猫なのに「濡れネズミ」の仔猫ちゃん、体重を量ってもらっているようですね





ドイツ語圏で(多分他のヨーロッパ諸国でも)広く知られている文があります。「ことわざ」と言えるかどうか・・・


黒猫が幸運をもたらすか不幸をもたらすかは
見る者が人間かネズミかによる。


ネット検索によるとフランス人の文筆家マクス・オレルの言葉です。

但し黒猫に出会ったのが人間の場合でも、目の前を右から左に横切った場合は不運、左から右に横切った場合には幸運だそうな



      


オーストリアでのCovid-19感染経路追跡グラフ



全ての店舗が再オープンしてからも、オーストリアのCovid-19感染者数は増えていません。現在治療中の人数より回復した人数の方が多くなっています。
4月15日からは飲食店も再オープン、教会でのミサも再開されます。但しレストランの1テーブルに座るのは4人まで、従業員はマスク着用など色々の条件があります。教会でも1人につき10㎡の空間があること、マスク着用のことなど条件付。
Covid-19感染状況が落ち着いてきたら、早速、これまでの対策は行き過ぎだという批判が出始めています。しかし、イタリア、スペイン、イギリス、アメリカなど非常に多くの死者が出ている上、まだ特効薬が開発されていないのですから、全世界的に「油断は禁物」だと思います。





相互信頼

2020-05-09 | その他

ここで紹介する本は大好きな「おきにいり」ですが、テーマはぜんぜん違うので「その他」カテゴリーとなっています


湾岸戦争の頃、当時は足繫く通っていた書店で偶然見つけた本



T・E・ロレンスの「知恵の七柱」ドイツ語版です。

湾岸戦争を理解する助けになるかと思って買いました。哲学的な本だろうと思って読んでみたら、第一次世界大戦の、オスマントルコ領におけるゲリラ戦の記録でしたが、それだけではなく様々な思考がちりばめられています。
非常に参考になりました。と言うか更に考える手掛かりになりました。但し、私の場合、西洋史専攻で、歴史上の基本的出来事と年代を憶えているので分かりやすかったかも知れません。

当時は「気に入った本を色々な言語で読む」というのにも凝っていたので、英語(オリジナル)、フランス語、イタリア語も読んでみました。
既に内容を知っている本を他の言語で読むのは、いきなり読むより分かりやすいのです。

ペンギンブックスの英語版



Folio(ガリマール)のフランス語版



イタリア語の単行本(装丁は、これが一番気に入りました)


ドイツ語で読んだときは非常に重厚な印象を受けたのですが、英語のオリジナルは軽やかでした。フランス語とイタリア語では、美学的側面が強調されているように思いましたが、歴史的事実についての誤訳も幾つか見つけました。

そうなるとアラビア語版があるかどうか気になりだしました。
そして何と、ダマスカスの本屋でアラビア語版を見つけたのです

ヨルダンの出版社のアラビア語版



以上が「まえおき」です


もちろん、アラビア語版だけをスラスラ読む自信はないので、英語版を横に勇んで読み始めたところ・・・
時々、英語の行とアラビア語の行が一致しないのです
更に調べて決定的な事実に行き当たりました。ヨルダンの君主であるハーシム王家の人々が言及されている部分は全て削除されているのです。ハーシム王家の人々を分析している部分は大変面白いのに、それが全然ないのです。
がっかりして、先に読み進むのを止めてしまいました


民主主義というのは、国民と為政者の間の相互信頼を基盤とする複雑で壊れやすい体制です。
為政者が国民を信頼するということは、国民の健全な批判・判断能力を信頼することです。国王や、その一族について何が書いてあろうと、国民は、その内容を正しく評価できると安心しているなら、検閲による削除など不要なのです。

もちろん為政者も国民も、たった1人の個人ではなく、多くの人々や政党、様々な思想信条・宗教の違う人々の集合体ですから、相互信頼が築かれる過程も、それが維持される仕組みも複雑、ある意味では煩雑で手間のかかる長い過程です。民主主義には根気と粘り強さが必要です。

国民の判断能力を信頼している為政者は、国民の批判を真摯に受け止めます。
世界中どこにも模範的民主主義国家はありませんが、かなり良い状態と言えるのがスイスです。スイスは重要な事柄を国民投票で決めます。為政者の意向と反対の結果になった場合でも、これを受け入れて実行する柔軟な姿勢があります。






傘仔猫

2020-05-06 | かりねこ

いつものHPお天気仔猫さん





こんな小さな傘では雨傘にも日傘にもなりませんが、可愛いアクセサリーにはなっています


      


今年は第二次世界大戦終結から75周年に当たります。
1945年5月2日にソ連軍がベルリンを占領、事実上の戦闘は終結しました。
オーストリアにあったマウトハウゼン強制収容所は5月5日、アメリカ軍によって解放されました。
5月8日には停戦が発効し、ヨーロッパ戦線での第二次世界大戦が正式に終了しました。

つまり、この時期、毎年多くの国々で記念式典が続くのですが、今年はSars-CoV-2によるCovid-19パンデミックで多くの人が集まる記念式典は行われていません。


しかし5月5日には共和国大統領がマウトハウゼン強制収容所の記念碑に花輪を置いて、参列者の居ない記念式典が行われました。





他の強制収容所同様、マウトハウゼンにも多くの国々の戦争捕虜が収容され、強制労働を行っていました。従って多くの国々の慰霊碑があります。
下の写真はマウトハウゼンで処刑され、あるいは強制労働で命を落とした1660人のオランダ人捕虜の慰霊碑です。





      


最近、某猫学文献最新巻が出たので、その他の本とともに5月1日に注文しました。5月2日に発送手続き完了のメールが来て、4日に届きました

こんな早かったのは初めてです。パンデミックの影響で人の往来も物流も大幅減少しているためだろうと思います

オーストリアでは解禁後も一応、感染増大はなく、治癒者の数が現時点の罹患者の数を上回っています。

Sars-CoV-2に有効なワクチンあるいは治療薬が開発されるまでは、まだ第2波、第3波のCovid-19流行があると見られています。
Sars-CoV-2が最後というわけにはいきません。今後も人獣共通感染症の「新顔(変形)」が現れてパンデミックを引き起こす可能性は続きます。

最近、SARSとかMERSとかエボラとか鳥インフルエンザとか豚インフルエンザとか、嫌な「新顔」が多いように思いますが、科学の進歩のせいか、人間の自然破壊と関係があるのか・・・




急なブーム

2020-05-03 | その他

Sars-CoV-2によるCovid-19パンデミックで世界中大騒ぎですね。長引いて誰もが疲れ気味

その「副作用」で世界的にブームになっているのが手作りマスク
日本の場合「なかなか手に入らないから作ろう」という人も多いのでしょうか。

オーストリアでは(多分他の国々でも)スーパーのレジや薬屋さんで使い捨てマスクを売っていて(知っている範囲では1枚1ユーロ)、品薄で大騒ぎということはないのですが、「オリジナルなマスクを作ろう」という人もあるようです。手作りの布製だと洗って繰り返し使えるという利点もありますね。
何よりも、こんな鬱陶しい時期にカラフルな手作りマスクは楽しいと思います


いつものHPに載っていたカラフルなマスク



日本語でもドイツ語でも「マスクを手作り」でネット検索すると、もう全部見きれないほど沢山の手作りマスクが出てきます。
横着者にも便利なのは、ハンカチを折りたたんで髪ゴムで耳にかけるインスタント・マスク
試しに手持ちのハンカチ・インスタント・マスクで買い物に行きました。使い捨てマスクは両頬のところに隙間ができますが、このハンカチ・インスタント・マスクだと、どこにも隙間ができません。付け心地も快適でした。


5月1日はメーデーで祝日、毎年、市庁舎前広場で集会がありデモ行進が行われるのですが、今年はイベントは一切なし。

それでも5月1日からは外出自粛期間も終わっているので、何かの団体がデモ行進をしたようです。もちろんソーシャル・ディスタンスは守られています。




5月1日が祝日なので、5月2日から全ての店舗が平常営業となりました。

下のグラフはオーストリアにおけるCovid-19の基本再生産数です。1人の感染者が次の1人に感染させると基本再生産数は1で、この数字が零コンマ以下で小さいほど、疫学的には好ましいわけです。
3月11日から暫く数値の上昇が続いた後、次第に減少、4月4日頃からは「1人が1人」以下になり更に減少していましたが、5月1日から外出自粛期間は終わり、店舗も平常営業になると分かったころから、また「1人が1人」に近づいてきました。




油断すると、また感染拡大が始まる可能性もあります。
NATOは秋にCovid-19第2波があると想定して長期的作戦を検討しているそうです(いつものHPがシュピーゲルの記事を引用)。

もういい加減飽きているSars-CoV-2とCovid-19ですが、まだまだ油断せず、適度にリラックスして過ごしましょう


追記:どこぞの国の大統領が「殺菌剤を注射すればいいのに」とか何とか言ったため、それまで誰もやったことのない殺菌剤服用という暴挙をした人たちがいて、病院に運び込まれたそうな
こういうときだからこそデマ・流言飛語(現代語では「フェイクニュース」)に惑わされず、信頼できる機関の正確な情報を得るようにしましょう