ミハーイ・ムンカーチ
逮捕されたイエスは祭司長や律法学者たちに縛られて、ピラトの前に引き出された。するとピラトはイエスを見て、「おまえはユダヤの王か」と尋ねた。イエスは悲しそうな顔をしながら、「あなたの言いそうなことだ」と言った。ピラトは、嫌なことをされているのに、自分を助けるようなことは何も言わないイエスのことを不思議に思った。
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嫉妬に燃えている民衆の前では、何を言っても無駄なことだとイエスは知っていました。自分を守るようなことを言えば火に油を注ぐだけなのだと。彼は抗うことのできない運命の波にのまれることをもう覚悟していたのです。彼がユダヤの王かどうかという問いに対して、正しい答えをするならば、そうだと言います。法則的に、それをやれる徳分をイエスは持っていましたし、実際やっていました。彼がいるからこそ、ユダヤはなんとかなっていたのです。だが無知な民衆は何も知らない。イエスを殺すことによって、彼らはユダヤを滅ぼしたのです。
