外山安樹子さんの新しいアルバムが出ることを知って、もちろんすぐに注文したらタイミングよく届きました。
すずっくさんから紹介されたピアニストですが、作曲された曲のメロディが大好きになた人です。
最初のアルバムを2007年の2月に手に入れて、とにかく清々としたはつらつさがありました。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20070203
それから8ヵ月後には新しい2曲を加えて、再演したアルバムを出し、フレーズの幅と落ち着きが加わって、そこにはワインが熟成していくような感じを受けました。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/e/d27fb92d143439ecb1ea687bd05e017c#comment-list
今回はそれから2年、ずっと活動を供にしているベースの関口さんにドラムス秋葉さんを加えたトリオ演奏、久しぶりに聞く事となりました。
2年の歳月は、何かを得ることが出来、また何かを失う歳月でもあるのです。
失礼にもベットにひっくり返って聞き始めた1曲目、きちんと起き上がりましたよ。
1枚目のアルバムが持っていた、清らかで伸びやかな外山ワールドが失われていないのを感じて、大変ホットしたのです。
外山さんの曲は季節や時間のイメージをうまく伝える曲が多いのですが、とても爽やかな季節感、曲名見たら大当たりでしたね。“Springlake”。
実は2曲目で驚いたというか、この曲、日本人離れした曲でジャジーな広い視野に包まれた曲、今までの外山さんがフランス的だったのを、アメリアナイズも感じさせる、ジャケの写真を見てください、こう弾いているのですね、面白いくらいに色を変えて気持ちよいトリオ演奏です。
ベースの関口さんが実におおらかにラインを作っているのを感じます。
(勝手なことを言ってしまえば、この曲は途中がらっとテンポ変えても面白いかも知れませんね。)
3曲目は内省的な外山の曲、フレーズの引き出しが多くなり、一つ一つの音が定石の様に落ち着いています。
4曲目、作品としては古い曲だそうですが、しっとりとした落ち着いた曲、私は大好くです。
メロディーを聴いていると、まるで別な思いにとらわれることがあります。美しく流れる音を聴きながら、もう一つ実際の生活が流れているのを感じたりします。
外山さんのアルバム、その曲をいつ作曲したかが書いてあり、その時々の外山さんに思いをはせたり、私自身を思ったり、時の場面場面を感じてしまいます。
一つ一つが時のパーツになって、時間の流れがく組み立って行くように、それは1枚目のアルバムから続いているのです。
5曲目 関口さんのベースいい音で鳴っていますね。
6曲目、テーマ以外は全てフリーの演奏をしたそうですが、十分に変化を取り入れられるコンビだからでしょうね。
7曲目、美しいイントロから、インリズム関口さんのベースラインが快適に進む、この軽やかさも新しい一面でしょう。
8曲目、時間が流れると失われるものがあるのでしょうか、このアルバムに失われたものがあるかは気づきません。ただ得たものの陰になって、見えずらくなるものがあるのは仕方のないことです。
9曲目はただ一つのスタンダード“Bye Bye Blackbird ”外山ワールドの途中に「ちょっとお茶する。」みたいな、小粋なアレンジを演出しました。
10曲目も関口さんのベースソロ好きです。
時のパーツのように素晴らしい曲を眺めれば2004年よりの外山さんの作曲が並んでいるのです。これ私にとって、一つ一つ心に残る大切なパーツになっているのです。
ただ外山さんにしても関口さんに対して、サポーターの位置になってしまいました。だから私の感想もそのこと含みでしょうが、とても魅力を秘めたアルバムには違いありません。
またまた生意気なことを書いてしまいました。
All in The Sky / Akiko Toyama
ピアノ:外山安樹子
ベース:関口 宗之
ドラムス:秋葉正樹
1.Springlake
2.Miff's Walk
3.Standing Alone
4.Lights and Waters
5.White Snow Samba
6.星合
7.From the Beginning
8.Bourgeons
9.Bye Bye Blackbird
10.Quiet Storm
11.Calm Days
All music composed and arranged by Akiko Toyama
except “Bye Bye Blackbird ”