アッパレじゃ!

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5月 新橋演舞場 東海道四谷怪談 その1

2008年06月02日 | 歌舞伎


新橋演舞場    5/24(土)  

夏じゃないけど怪談物。
いいじゃんいいじゃん。
お岩様を、
真女形で観るのが夢だったのよぉ。
しかも、
中村福助だ~い。ヤッタ~♪ 

通し狂言 
東海道四谷怪談
(とうかいどうよつやかいだん)

 作者: 四世鶴屋南北
 初演: 文政八年(1825)

江戸時代は七月に「盆狂言」として上演。
初演では「仮名手本忠臣蔵」と同時に!
なんと、この怪談劇は、あの「忠臣蔵」の裏話。
だからこそ、
ただの「ケレン芝居」や「お化け芝居」で終わらな~い。

人々の生への執着や、あさましさ、儚さや悲しさがドッサリこん。
平凡な日常生活が、突如非日常に変化する恐怖ドラマ。
それは現代人にもあながち他人事とは思われないのでは…。

序 幕
第一場 浅草観音額堂の場      
第二場 按摩宅悦内の場      
第三場 浅草田圃地蔵前の場      
第四場 同 裏田圃の場
 

主君塩冶判官(浅野匠頭)が刃傷事件を起こして切腹。
お家が断絶してしまって、
今は浪人暮らしの民谷伊右衛門(吉右衛門)。

でもこいつは悪人なんだな。
御用金を横領して、結納金にしたんだな。
見破ったのがお岩の父親。
妻との仲を引き裂かれてムカっときてグサっっ!
伊右衛門ったら…。

お岩の妹・お袖(芝雀)は、
横恋慕してる直助(段四郎)に、
許婚・佐藤与茂七(染五郎)を、グッサリやられて…。

顔の皮をベリベリ~。
もう誰だったのか見分けがつかない…。

ここで本当に可哀相なのは、
与茂七と着物を交換した、
奥田庄三郎(錦之助)なんだけどね。   

裏田圃に2体の死体がゴロン。 
犯人2人はウッシッシ。

伊右衛門&直助の悪巧み。    
まんまと罠にはまるお岩とお袖。
これは、姉妹の悲劇の物語りなのか。 

序幕のラスト、
顎に手をあててニンマリする吉右衛門。
白塗りな顔がめっさカッチョイイィィ♪
色気ムンムン~♪
こういう役あんまり演ってくれないもんな。
嗚呼、幸せ♪

「悪か男ばい」
「ティリアンとどっちが悪かね」
エルアルコン/鷹』のDVD鑑賞会の後
友人とここに来たもんで。
つい、
”悪”の評価なんかしちゃったりなんかして。
演舞場にもいたよ!”ダーティーヒーロー”

二幕目 
第一場 伊右衛門浪宅の場      
第二場 伊藤喜兵衛内の場      
第三場 元の浪宅の場
 

敵討ちの約束をした伊右衛門。
おめぇが殺ったんだろ~が。
ったくぅ、悪いですばい~。

お岩は、産後の肥立ちが悪くって寝たきり。
赤ん坊の泣き声に、伊右衛門はイライラッッ。
稼ぎ口は、傘はりの内職。
嗚呼、ド貧乏…。

そこへ、薬をくすねて逃走してた
小平が捕まって戻って来た。

ちょっくらナヨっちいのは福助だから。
2役目なんだよ。ウキャキャ。

ボッコボコにされて押入れの中へポイ…。
嗚呼、哀れ小平の運命は。

隣家の伊藤家から届けられたのが、
”血の道の妙薬”
さっそくお礼に行かねばならぬ。

伊右衛門が訪ねると、
「孫娘の婿になって!」
しかも伊藤家は、
主君の仇・高師直(吉良上野介)の家臣。

でも、不忠義者のアウトロー。
それが伊右衛門なのさ。
「結婚すれば仕官が叶う!でも妻が邪魔」
イヒヒヒ。
伊藤家にはある企みが…。

その頃お岩はフラフラの身体に鞭打って、
薬を飲もうとー。

キャ~~。
双眼鏡でズームインしなくっちゃ。
1階でしかも前の方の席なのに、
よりアップで観たがる友人と私。

キョワ…。
この役の為に4kgダイエットした福ちゃん。
なのに、骨を描いてるじゃん。ムムム。

「有り難や有り難や」何度も手をあわせてー

ちょっと有り難がり過ぎなんじゃぁ…。
でも嬉しいんだよね。お岩さん。

薬をゴクゴクゴックン
…急に顔面を押さえ苦しみ始めた!
みるみる顔がただれ…相好が…崩れていく…。

ワァアアア!
こうきたかぁ…やっぱりね…
ハリウッドメイクみたくするんじゃないか。
そう思ってたんだよねぇ。
…これでいいのかなぁ。
我らはアップで観過ぎなのかなぁ。

口から血がタラリ~。
ってのが無いだけまだマシか…。
『椿説弓張月』でも『豊志賀の死』でも
やっとった…。
福ちゃんそういうの好きだからさ…。

ほろ酔いで帰宅した伊右衛門。
お岩とのツーショット。
背中合わせなその姿の美しさったら。

吉右衛門の肩のラインが…
い…い…色っぺぇぇええ。
ノックアウトされちゃったじぇぇぇ♪

「私が死んだら…」お岩の一言に
「女房ならばすぐに持つ。世間にいくらも手本があるわ」
なんちゅうやっちゃ。

「助太刀もイヤだ!」
そう言っちゃうんだよ伊右衛門ったら。
女房にも子供にも邪険過ぎるぜ。

お次は伊右衛門、
金に替えようと蚊帳をふんだくる。

「子供が蚊に…。これだけは…」
必死でくらいつくお岩。
思いっきり引っ張る伊右衛門。

…ズルズル
団十郎に引き摺られる歌右衛門
あの構図が綺麗だったなぁ(by歌舞伎ch)
脳裏に焼きついて放れませしぇん。

クゥゥゥッゥ!
手がっ手がっ手がっ。
爪がっ爪がっ爪がっ
お岩の両手が…!!

身も心もボロボロなお岩…。
坊やを頬でスリスリ…。
手が使えないんだもんね。ウウ…。

子供に愛情を注ぐ福ちゃんが好き♪
『葛の葉』もイイよぉ。

実はあれは毒薬!
醜くなった顔を理由に離婚して、
伊右衛門の人生をリセットする計画。

按摩宅悦(歌六)にそう聞かされたお岩。
伊藤家に怨みを言いに行こうと、
顔を鏡に映して髪を…

「宅悦さん」
コラ~!脅かすなよぉぉ。
普通に髪梳きしてくれよぉぉ。

コックリしてたお客は、
これで起きただろうけどさぁ。
こんな所で笑い取っていいのかぁ…ウウ…。

バサ…バサ…
辺り一面抜け毛だらけぇぇ。
再び顔をあげたお岩っっ。

ギャァアアアア。
嗚呼、そういうメイクでくるのかぁぁ。
口がひん曲がってるうぅう。
お歯黒のつけ過ぎか!(違うって)
もうちょっとナチュラルでイイ気が…。
違う意味で、我らは心の中で叫ぶ。
グガァァアアアア!!!

「ただ恨めしいは伊右衛門どの、
喜兵衛一家の者どもも、なに安穏に、おくべきか。
思えば思えば、エェ恨めしい」

お岩が掴んだその毛の束から
ポタポタ…
滴り落ちるのは真っ赤な血。

宅悦と組んず解れつしてるうち、
柱に突き刺さった白刃で咽喉をブスッ!
無残な姿で悶死…。
この世に怨みを残すはずだなぁ、これじゃぁ。

気がつけば、悪に手を染めている宅悦。
出しゃばらない歌六の存在感がグ~ゥ。
宅悦役はこうでなくっちゃ。
VIVA!歌六

伊右衛門は、上下に着替えて登場
ったくぅ、カッチョイイぞ~♪

押入れで小平は一部始終を…。
この事件の唯一の目撃者。

生かしてはおけんわなぁ。
福ちゃんが再び登場~(ヤンヤヤンヤ)
でもね…絶命。

お岩&小平の死体を
戸板の裏と表に貼り付けて、川へ流しちゃえ~。
不義密通ってことにもなるしさ、イイ考えじゃん。
コラコラ!伊右衛門。

お岩の怨念は幽霊となって
利己主義な伊藤家の人々をあの世へ送り、
さまざまな怪異を現しながら、伊右衛門に祟り始めるー。

つづく → その2

五月大歌舞伎 5/2~26
夜の部 通し狂言 東海道四谷怪談
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