田熊みうま会 尾道市因島から発信中

昭和40年度生まれで 田熊小学校・田熊中学校に通った人のブログ

因島・田熊の方言・慣用句(75)「見ずをする」

2024年04月03日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「人見知りをする」ことですね。名詞では「見ず」又は名詞では「見ずぅ」となります。
主に幼児を対象にした言葉ですが、年齢を重ねてからも使われることがあります。
「ワシゃ"見ずする"けぇ初めての人との会話は苦手なんじゃ」
てな感じです。

「コロナも落ち着いて正月に娘が3歳になる孫を連れて帰省したんじゃが、"見ず"をされてしもうてのぉ、さっぱりじゃ」
今年はこんな会話が多かったかもです。。。

島内での常用度★★★★☆(ほぼ現役)
島外での難解度★★★☆☆(ニュアンスで通じるじゃろ)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(74)「クンロク」

2023年09月06日 | 因島・田熊の方言・慣用句
昨年11月17日以来のネタです。方言というより全国的な俗語・スラングですね。
「脅しの入ったキツイ説教」ていう意味で、脅しと説教がセットにならないと成立しません笑。漢字では「訓録」と書くようです。
「クンロク」を入れる、入れられた、と動詞がつけて使うのが一般的です。
由来は「96%は威圧的で、残り4%は警告」からという説があります。

「中学生の時、あの先生にゃあ、よう"クンロク"入れられたんじゃ」
てな感じで使いますね。

本日9月6日に因んでアップしてみました。

島内での常用度★★☆☆☆(減少気味)
島外での難解度★★☆☆☆(全国的スラング)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(73)「ほろせ」

2022年11月17日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「ほろせ」・・・主に顔などにできる小さく赤いブツブツのよう発疹・湿疹のことで、虫刺されやジンマシンの場合にも使われることもあります。
中国地方と四国・九州の一部で広く使われている方言で、元々「疿子(ほろせ・ほろし)」と書くようです。「疿」は音読みで「ひ」と読み、汗疹(あせも)とか汗により皮膚に生じる腫れ物を意味します。辞書には記載がありますが、古い言葉が方言として残ったものでしょう。

「一日マスクしとったら"ほろせ"ができてしもうた」
とか
「朝起きたら"ほろせ"ができとったけぇ、会社休む言うて電話してきゃぁがった(怒)」
なんて使います。

町のお医者さんに言ったら「久しぶりに聞いた」そうです(笑)

島内での常用度★★☆☆☆(減ってきたかも)
島外での難解度★★★★☆(難しそう)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(72)「めぐ」「めがす」

2022年11月08日 | 因島・田熊の方言・慣用句
標準語の「めげる」は「気力が失われる」ことや「(精神的に)くたびれる」意味ですが、この地方では「(物が)壊れる」こと意味しますね。もっとも「壊れる」という意味も古い標準語として成立しているので、古語が方言として残った例の一つだと思います。これが「めぐ」「めがす」となると、その傾向が強くなります。

「こんなに道具貸したら、すぐ"めぐ"けぇのお」
(この人に道具を貸すと、すぐに"壊して"しまいます)
とか
「築150年になる実家を、"めがす"ことにしたんじゃ」
(築150年になる実家を、"壊す"ことにしました)
みたいな感じで使います

「めぎ屋」という発展形(?)もあり、通常の解体業者さんを指す場合もありますが、計画や会議を「めがす」人を指すこともあります。

「その実家は明日から"めぎ屋"が工事に入るんよ」
解体工事が始まったら速いですよね

「あんな"めぎ屋"じゃけぇのお、打ち合わせの時は気をつけぇよ」
(彼は"壊し屋"ですから・・・)
はい、気をつけます。。。

島内での常用度★★★★★(標準語並み)
島外での難解度★★★☆☆(ニュアンス勝負か)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(71)「やっぱり」

2022年10月28日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「やはり」「予想通り」「結局は」という意味でも使われますが、因島で「やっぱり」というと、やはり笑「いつも」「いつもいつも」という意味ですよね♪

「あんた、"やっぱり"居眠りばぁして、宿題済んだんね!?」
などは定番です。
「こんなぁ、"やっぱり"フォアボール出しちゃぁ、その後打たれるんじゃ」
(彼は"いつも"フォアボールを出しては、その後打たれます)
なんて使い方ももよく聞きます。

「"やっぱりやっぱり"同じこと言わすな!!」
とダブルで言われると、さすがに凹みますね笑

島内での常用度★★★★☆(普通でしょ)
島外での難解度★★★★☆(厳しい気がします)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(70)「おせらしい」

2022年09月19日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「子供の割には大人っぽい」とか、「子供が成長した様(さま)」を表すときに使われますね。
「大人」を意味する「おせ」(同じく方言)に「らしい」をくっつけた言葉です。「おせ」の「お」は敬語、「せ(兄)」は成人男子という意味ですが、女の子にも使われることがありそうです。

「うちの孫が中学生になってのぉ、だいぶ"おせらしい"なったわ」
とポジティブに使われることが多いですが
「漫画ばかり読まずに、もうちょっと"おせらしい"なれや」
みたいにネガティブな使われ方もします。

2、3年に一度会う親戚には、いまだに「"おせらしい"なったのぉ」と言われます(笑)

島内での常用度★★★★☆(常用されてます)
島外での難解度★★☆☆☆(中国、四国、九州では通じます)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(69)「どおぎん」

2022年09月11日 | 因島・田熊の方言・慣用句
綿入りの袖無し丹前(どてら)のことですね。
成り立ちは、「胴に着る」→「どおぎん」みたいな感じでしょうか。
冬はこれを着て勉学に励むのが定番のスタイルでした(多分)。
コタツとの相性も抜群です・・
同窓会に「どおぎん」で出席して「お前浪人生か(笑)」と突っ込まれてたヤツを思い出しました♪

島内での常用度★★★☆☆(現役っぽい)
島外での難解度★★☆☆☆(意外と通じません、、)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(68)「てご」

2022年08月22日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「手伝い」「手助け」という意味ですね。
かつて大工さんの走り使いをする人を「手子」と呼んだことから、方言として残ったものと思います。
動詞は「てごう」する、または「てごぉ」する、となります。

「蛍光灯取り換えるけぇ、ちょっと"てごう"してくれ」
とか
「うちの孫は家の"てご"をようするで。もっとも小遣い目当てじゃろうけどのぉ」
とか
「ウチの父さんに"てごぉ"頼んだらろくなことにならんわ」
てな感じで使われます。

時代劇で「拙者が"てごう"(助太刀)いたそう」というのは聞いたことがありません笑

島内での常用度★★★☆☆(それなり)
島外での難解度★★☆☆☆(中国地方と九州の一部なら通じそう)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(67)「へんじょうこんごう」

2022年08月07日 | 因島・田熊の方言・慣用句
お盆も近いのでこんなネタを。。
方言というより慣用句ですね。
元々は、南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)・・真言宗の開祖、空海のことで、法要などで聞くことがよくあります。
本来、有難いはずの言葉ですが、いつの間にか意味が大きく変わってしまい、「屁理屈をつける人」とか「文句を並べる人」に対して使う言葉になってしまいましたwww
空海の影響か西日本、特に四国地方でよく使われていて、その影響が因島にも及んだと考えてよいでしょう。

「あいつは、いつも"へんじょうこんごう"ぬかすんじゃ」とか
「"へんじょうこんごう"言うて勉強せんかったら小遣いやらんど」
「わりゃ"へんじょうこんごう"言うな。黙って仕事せぇ」
みたいな感じでつかいます。・

「母ちゃんがへそ曲げてのぉ。"へんじょうこんごう"言うて、やっと晩飯作ってもろうたんじゃ」
みたいな使い方もあります。

空海も草葉の陰で・・なんて気もしますが、意外と喜んでるかも、、、

お坊さんが子供や弟子を叱る時に使っているところを見たい気もします(笑)

島内での常用度★★★☆☆(まだ現役でしょう)
島外での難解度★★★☆☆(西日本ならなんとか)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(66)「つつこうしい」「やげろうしい」

2022年07月23日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「つつこうしい」は「面倒な」「複雑な」
「やげろうしい」は「整理ができていない」「散らかっている」という意味で、第1回で登場した「やげる」からの派生でしょう。
ただ現在は「~しい」の相性が良いためか、意味が混同してどちらも都合よく使われることも多いようです。
やや短縮して「つつこしい」「やげろしい」とも言われます。

「"げし"の草が"やげろうしい"けぇ、草刈りせんといけんのじゃが、斜面じゅけぇ"つつこうしい"んよ」
("土手"の斜面の草が"伸びてしまっている"ので、草刈りをしないといけないのですが゛、斜面なので"面倒"です)
てな感じで使われます。

混同される例では
「蚊がもぶれて、つつこうしい(やげろしい)」
とか
「このジグソーパズルは、やげろうしい(つつこうしい)」
とかですかね。本来の意味は違っても通用したりするのが面白いとこです。

島内での常用度★★★★☆(使われてます)
島外での難解度★★★☆☆(なんとか通じそう)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(65)「~ばあ」「ひか」「はか」

2022年07月14日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「~ばかり」「~ばっかり」というように、量や数、状態や状況のどちらでも使います。

母「あんた、よぉ寝よったね」(よく寝ていましたね)
息子「今、"起きたばあ"よ」(起きたばかりです)
母「ご飯、よそっとるで」(よそっていますよ)
息子「"こればあ"の」(これだけですか)
母「寝よったんじゃけ、腹へらんじゃろ」

他に
「さっき学校から"帰ったばあ"で」とか「あの書類は昨日"捨てたばあ"じゃ」
あるいは
「小遣い増やしちゃる言うて、"こればあ"かいの」(これだけですか)
などと使われます。

「ひか」や「はか」もあります。
先ほどの息子のセリフでは「これ(だけ)ひか」或いは「これ(だけ)はか」となります。
「これだけ」を「こんだき」にすると、より強調されて香ばしいです笑

お店で品物が欠品していて
店主「今日は、これひか(はか)ないんよ」(この品物しかないんです)という使い方もできます。

応用範囲が広いですね。。。

何れも
島内での常用度★★★★☆(現役使用中)
島外での難解度★★☆☆☆(大抵伝わります)

ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(64)「おいい」「おおいい」

2022年06月25日 | 因島・田熊の方言・慣用句
もちろん「多い」のことです。気づかずにそのまま「おいい」「おおいい」連発してる人も「多い」はず。ワープロが普及し始めたころ「おいい」が変換されず、ワープロ辞書のせいにしたした人、手をあげましょう(笑)。

「こりゃ、ご飯が"おいい(おおいい)"のぉ。ちいと減らしてつかぁ」
てな感じで広汎に使われています。

似たようなバージョンでは「遠い」「濃い」「酸い」を「といい」「こいい」「すいい」等があります。

何れの言葉も
島内での常用度★★★★★(備後弁として乱用されています笑)
島外での難解度★☆☆☆☆(聞いた方も頭の中で自動変換してくれます♪)

ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(63)「みちぶ」

2022年06月12日 | 因島・田熊の方言・慣用句
先月辺りから各町で「みちぶ」が行われています。
「道普請(みちぶしん)」を略したもので、方言というより慣用句ですかね。元々、道路の建設や修理などを指すようですが、次第に意味が拡大して、道や水路、河川等の草刈り・土砂取り・修繕等を行う意味になっています。
※普請(ふしん)・・・普く(あまねく)請う(こう)。広く平等に奉仕(資金・労力・資金の提供)を願う事
田熊では「町内溝掃除」という行事名で呼ばれていますが、「みちぶ」でも通じます。地区によっては溝の掃除は殆ど無くて、草刈りや歩道の清掃がメインになっているところもあります。
略したり短縮したりするのは日本語の特徴でもあるので、全国的に使われていると思っていましたが、どうやらそうでもなさそうなので取り上げてみました。誰か情報をお持ちの方、居ませんか?

「今度の日曜は"みちぶ"じゃのう。ぼちぼち家の前の草刈りでもしとくかのぉ。昔作った安普請じゃけ舗装せんと痛んできょ~るわい」
「安普請」を「やすぶ」と短縮したのは聞いたことがありません。。。

島内での常用度★★★★☆(現役)
島外での難解度★★★☆☆(通じそうな気がする)

ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(62)「あずる」

2022年06月04日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「あずる」(「あづる」)とは、「てこずる」「難儀する」「困る」みたいな意味ですね。
語源は諸説あって
① あずる=崩岸(あず)+助動詞(る)
崖が崩れて(ずえて)どうしようもない様子。
② あずる=足+擦る
足をジタバタさせている様子
③ あずる=御足(おあし)+擦る
御足は、お金。擦るは、「使いはたす」という意味から
などがあるようです。

「初めてカップ焼きそば作ったときに、お湯と麺を一緒に流してしもうてのう。あれにゃぁ"あずった"で」
そのくらいは可愛いものです♪

「ティショットでバンカー、2打目がまたバンカー、そこから2回打ってようやくグリーンに乗せたら3パット。今日のゴルフは"あずる"のお」
もって練習しましょう♪

世の中もっと「あずる」ことが多いです。。。

島内での常用度★★★★☆(まだ現役)
島外での難解度★★☆☆☆(不思議と通じる笑)

ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(61)「ちゅーちゅくいっぱい」

2022年05月17日 | 因島・田熊の方言・慣用句
これは方言というより慣用句でしょうか?
コップなどの器に、「なみなみとたくさん」つがれている様子を表します。
因島(田熊)でも、限られた地域で使用されていると思っていましたが、意外と通じます。状況やニュアンスで伝わる面もあるかもです。

「Aさんが入れてくれるコーヒーは、いつも"ちゅーちゅくいっぱい"じゃ」
とか
「女将さん、コップ酒つかぁ、"ちゅーちゅくいっぱい"注いでつかぁよ!」
とか
「この店のラーメンはスープが"ちゅーちゅくいっぱい"じゃのぉ」
みたいな感じで使います。

飲み物や液体の様子に対して使うようで、お椀にお米が「ちゅーちゅくいっぱい」みたいな使い方はしない気がしますが、今後の研究が待たれます(笑)。

島内での常用度★★★☆☆(意外と使う?)
島外での難解度★★☆☆☆(意外と通じる?)

ではまた次回
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