田熊みうま会 尾道市因島から発信中

昭和40年度生まれで 田熊小学校・田熊中学校に通った人のブログ

第4回ブラタクマ(田熊探訪)のご案内

2021年03月29日 | 令和3年因島・田熊・仲間の話題
今年は季節の前倒しを感じますね。
気候も良くなってきたので第4回ブラタクマのお知らせです。
前回同様コロナ感染症対策として、社会的距離を保ち衛生面に配慮して開催します。
今回は、干拓や埋め立てで変遷していった近世田熊西部の海岸線をブラブラしながら、所々桜を楽しめたらと思います。
参加申し込みはLINE、メール又はTELで。
★日時・場所
令和3年4月4日(日)9:30~(少雨決行 中止の場合は連絡します)
因島モール内JA尾道市因島支店前集合
★コース
金山新開道路新設記念碑~金山銅山登り口~西浜明神社と桜・西浜港(トイレあり)~金山港~釣が浜の桜~八石(出来屋重太の話参照)~黒崎明神社と若桜(折り返し)~龍宮界(トイレあり)~釣が浜~シワイドコ~大松大神~竹長荒神社~金山公園の桜~因島モール(トイレあり)~旧田熊小学校で昼食(トイレあり)
★費用 1500円程度(昼食代)+お賽銭
★準備
筆記用具・マスク・天候によって雨具・できればドリンク。
※手指消毒液・非接触型温度計・資料は管理人が用意します
★服装 歩きやすい恰好(ハイヒールやつっかけは不可)。できれば帽子。

去年の旧田熊小学校

第3回ブラタクマ
第2回ブラタクマ
第1回ブラタクマ
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因島・田熊の方言・慣用句(8) 「ちゅうかい」

2021年03月27日 | 因島・田熊の方言・慣用句
今回のネタは「ちゅうかい」です。
「全然」「全く」「ダメ」とかの意味で「ちゅうかい」だけでも成り立ちますが、後ろに否定語が付くとより強い意味になります。

例1
A「昨日のカープは"ちゅうかい"じゃったのう」
B「ほうよ、"ちゅうかい"打てんのじゃけ」
解説
A「昨日のカープは"全然ダメ"でしたね」
B「そうですね、"全く"打てませんでしたね」
てな感じで使いますね。

例2
A「景気はどが~な?」(景気はどうですか?)
B「"ちゅうかい"よ~」("全然よくありません"ね)
A「ウチも"ちゅうかい"で」(当方も"ダメ"ですよ)
簡略化にも程があります。。。

面と向かって
「お前"ちゅうかい""じなくそ"じゃのう」
とか言われた日には大げんかです笑

推測するに否定的な副詞である「ちゅうに」(これも多分方言)がなまってより強い意味で使われてきたのではないかと。。

島内での常用度★★★★☆(結構多い)
島外での難解度★★☆☆☆(多分ダメ)
ではまた次回
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田熊の神楽

2021年03月24日 | 令和3年因島・田熊・仲間の話題
田熊ではお宮の祭事や地域のお祭り、行事などで神楽の舞が奉納されることがあり、田熊神代神楽(たくまじんだいかぐら)は旧因島市(現尾道市)指定の貴重な無形文化財として継承されています。小学生の頃、地域の人に稽古をつけてもらった同級生らの発表を鑑賞した記憶があります。

神楽は雅楽の一種で、歌と舞があり、主に神事で用いられてきました。天照大御神が天の岩戸に隠れた際、天の鈿女の命(あめのうずめのみこと)をはじめ神々が集まり御心を慰めようと舞い歌ったのが始まりとされています。

田熊神代神楽の由来は、明治8年2月新調の神楽用小袖や明治12年8月新調の鎧が現存していることから、田熊の近代神楽は明治初頭に発祥したものと思われます。田熊村三ツ石(現田熊町中央区三ツ石)の村上某氏が、三原の山中村(現三原市中之町)の賀羅加波神社(からかわじんじゃ)の神官より伝授され現在の田熊の神楽の形が整ったと言い伝えられており、田熊の神楽は三原付近で舞われている備中神楽の系統に属しているものと思われます(文献によっては備後系統との記載もあり)。
※令和4年11月3日賀羅加波神にお参りしました
亀甲山田熊八幡宮(お宮)は天文年間(天文18年・1549年くらい)に、田熊村上氏の祖である村上直吉により現在のように整備されていますが、田熊の神楽については明治より前の古文書などの資料が未だ発見されていないことから、神楽の奉納は他地区に依頼したものと考えられます。

先日、田熊のお宮で開催された安政柑祭り(安政柑は田熊が発祥の地)でも神楽が奉納され、いくつかある演目の中から「悪魔祓い」「神迎え(い)」「八重垣の舞」「恵比寿の舞」が奉納・披露されましたので紹介します。約30分の舞は大変見ごたえがありました。

「悪魔祓い」
天照大御神から遣わされた瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を道案内した国津神である猿田彦神(サルタヒコノカミ)が勇壮な舞と勇ましい祝詞で悪魔を追い払う神楽です。猿田彦神はがっちりした体形で中々の男前だったようで、演者は天狗(の様な)面をつけています。
田熊のお宮では人々を導く神様として、先ず境内西側に鎮座する猿田彦神社をお参りするのが順路となっています。


「神迎え(い)」
氏子が神様をお迎え奉る優雅な祝詞と穏やかな舞が特徴です。全ての神様を神殿にお迎えする舞です。
氏子が舞うのでお面は着けていませんね。


「八重垣の舞」
御存知、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治する演目です。

須戔鳴尊(すさのおのみこと)が、泣いている老父と老婆(足摩椎(あしなづち)と手名椎(てなづち))、小さな娘(奇稲田姫(くしいなだひめ))と出会い、話を聞くと「八岐大蛇に娘を差し出さねばならない」というところから始まります。

須戔鳴尊は老夫婦に強い酒を造らせます。酒造りのシーンは他の神楽では舞うことはない田熊独特の珍しい舞だそうです。

そして酒に酔ったオロチとの決戦。
※その際オロチの切った尾から見つけた剣は、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)
と名付けられ天照大御神に献上され、これが三種の神器のひとつ草薙剣(くさなぎのつるぎ)とされます。




オロチを退治した須戔鳴尊は奇稲田姫を妻とし国を治めました。


「恵比寿の舞」
宝物数々を神蔵に納めて舞い納め豊漁を祈念する目出度い神楽で、田熊では豆などの菓子を観劇者に振舞います。


地域の文化や文化財は人々の心と共に紡がれていき、地域の未来をより心豊かなものにしてくれるものと思います。。。

参考文献
田熊の文化財第8巻(田熊町文化財協会)
広島県の神楽(真下三郎著)
神楽の変容とその社会的基盤に関する研究(県立広島女子大学)
明治安田生命助成申請書(田熊神代神楽)

令和3年3月25日 加筆修正しました
令和4年12月2日 加筆修正しました
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因島・田熊の方言・慣用句(7) 「たう」・「たわん」

2021年03月18日 | 因島・田熊の方言・慣用句
御存知、広島弁のレギュラー「たう」「たわん」の登場です。今更ですが「届く」「届かない」の意味ですね。
東京の広島ブランドショップ「TAU」の由来にもなっています。

A「その脚立で天井に"たう"か?」
B「"たわん"のぉ」
解説
A「その脚立で天井に"届き"ますか?」
B「"届きません"よ」

てな感じで使います。

背がたう(たわん)、プールの底に足がたう(たわん)、床に手がたう(たわん)、合格点にたう(たわん)、箸がたう(たわん)、、、
等々、多くのシチュエーションで使用可能な便利な言葉ですです。
因みに"届いた"という結果形では"とうた"、"たった"となりますね。

大幅に略して
A「たう?  たわん?」(届きますか? 届きませんか?)
B「とうた」(届きましたよ)
なんていう省エネ会話も成り立ったりします。

実は、この「たう」「たわん」、標準語だと思っていました。
中国地方離れると通じんかった。。。

島内での常用度★★★★★(多い)
島外での難解度★☆☆☆☆(広島県なら100%)
ではまた次回。。。

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因島・田熊の方言・慣用句(6) 「にがる」・「ひまがいる」

2021年03月11日 | 因島・田熊の方言・慣用句
今回のネタは「にがる」と「ひまがいる」です。
「にがる」は主に腹痛のこと。
「ひまがいる」は「暇が入る」で手間や時間がかかるという意味ですね。方言というより比較的各地で使われている慣用句でしょうか。

患者「先生、腹が"にがって"いけんのじゃ」(先生、お腹が痛くてたまりません)
医師「それはいけませんね。何か心当たりがあるようなものを食べましたか?」
患者「ほうじゃのう・・・最近思い出すのに"ひまがいる"んでさぁ」
医師「大丈夫ですよ、落ち着いて」

過去記事の「みがいる」「はしる」同様、島のお医者さんは聞き返したりしません。100%理解できます笑。

某病院の病室でこんな会話を聞いたことがあります。
患者「看護師さん、"にがり止め"つかぁ」("痛み止め"を下さい)
若い看護師「ちょっと待ってね、昼食の時に持ってくるけぇ」
患者「"ひまがいる"のぉ」(時間がかかるんですね)
若い看護師「ヒマガエル ??」
患者「カエルじゃにゃあ笑」(カエルのことではありませんよ笑)

「にがる」
島内での常用度★★★★★(多い)
島外での難解度★★★★☆(びみょ~)

「ひまがいる」
島内での常用度★★★★★(多い)
島外での難解度★★☆☆☆(割りと通じる気がする)

ではまた次回


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因島・田熊の方言・慣用句(5) 「みてる」・「たもう」

2021年03月04日 | 因島・田熊の方言・慣用句
今回のネタは「みてる」・「たもう」です。
「みてる」は「無くなる」という意味で、有名すぎる方言ですね
「たもう」は「蓄える」とか「貯める」、「保存する」などという意味ですが、こちらはちょっとマイナーですかね。。私的には普通ですが♪
なまって「たまう」とも言います。

例1
A「母さん、ポン酢が"みてた"で」
B「そこの棚に"たもうとる"のがあるで」
解説
A「母さん、ポン酢が無くなりましたよ」
B「そこの棚に保存していますよ」

例2
「その品はまだ1個"たもうとる"けぇ、"みてた"ら注文するわぁ」
解説
「その品はまだ1個在庫がありますので、無くなったら注文しますね」

例2は、某メーカーの営業さんとお客さんとの会話で、本人曰く「会話の流れから偶然理解できた」そうです笑。「たもうとるのがみてたらの」だけだと解読は困難だったかも。。

例3
「お小遣いが"みてん"ように、"たもいたもいつかう"んよ」
解説
「お小遣いが無くならないように、倹約しながら使っています」
てな感じでも使います。

「たもう」は元々財産の蓄えなど少し大きな意味で使っていたようで
「ありゃぁ、だいぶ"たもう"とるで」は「あの人は、結構な財産を蓄えていると思います」
てな感じですかね。。

マイナーな「たもう」ですが、便利な使い方がありますよ。
「電池が"みてた"」
だけだと、買い置きが無くなったのか消耗したのかわかりませんが
「"たもう"とった電池が"みてた"」だとすぐに通じるので便利ですね(ホンマか?)

「みてる」
島内での常用度★★★★★(多い)
島外での難解度★☆☆☆☆(結構通じる)

「たもう」
島内での常用度★☆☆☆☆(少ない)
島外での難解度★★★★★(まず通じない)

ではまた次回。。。







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