「住むところ」考

2017-12-09 21:38:24 | Weblog

FMラジオでやっている、どーでもいいファッションブランド提供の番組で

何処の馬の骨か知らんがお洒落業界のチャラ男(たぶんそうだと思う)が、

「東京で好きなのはやっぱ渋谷ですね」

「渋谷に今、住んでるんですけど、僕 田舎者なんで・・・・どうせ東京に住むならど真ん中と思って」

「東京近郊に住んでる人には失礼な話なんですけど」


よいうようなことを発言していて、ムカッときた。

あのな、「失礼」って言うんなら東京近郊に住んでる人だけじゃなくて、

日本中の人に失礼だぞ。いや、世界中か。


大体「田舎者」なんて言葉・・・・・・・・「痛い」。

ああそうか、君は渋谷に住んでるからもう田舎者じゃないのね。よかったねえ。

要するに、他人に言いたいのね、「田舎者」って。


でもホント、むかつくよ、こーゆーのって。


根源的に思うのだけれど、

何処に住むか、っていうことを自分で決められる人はけっこう・・・少ない気がする。

そう思いませんか?


例えば、生まれ育った土地から離れる気がしない・・・とか、

親、もしくは実家の近くに住んだほうが便利・・・とか、

会社の転勤で、どこにでも飛ばされる・・・・とか。


多くの人にとって 住むところって、「自分で選ぶ」ものではない・・・・気がする。

自分で選べる人は多分、ラッキーなのだ。


さっきの渋谷の話に戻るけど、


大体が、渋谷なんて人間の生活する街には見えないんだがね?それは俺が田舎者だからか?

新宿だってそうだ、と言えなくも無いが、

俺が、というか俺の一家が住んでいたのは都営団地だ。

新宿に、そんなものがあったのだ。今でもある。


でも、ウチの一家は、東京にずっと住み続けることは出来なかった。

他にも事情はいろいろあったのだろうが・・・・・・・・ヒロシマ県に引っ越したのは

やっぱ一軒家に住みたかったから・・・・なのではないだろうか?

東京は地価が高すぎる。東京には空がない(・・とチエコは言った)。



東京のマンションにずっと住み続けるひととか、

東京都内に家を買ってしまえるひととか・・・・・・。

そーゆーのが、現実に存在するのが不思議な気がする。


大阪もちょっとだけ似たところがあって、

結局、二十代、三十代を僕は大阪市内で暮らしたのだけれど、

その頃大阪で知り合った友達の多くは、今もう、大阪市内には住んでいない(例外はもちろん、何人かいるけど)。

実家に帰ったり、実家の近くに引っ越したり、

郊外に家を買って引っ越したり。

・・・・・・・・・・・大阪ってやっぱ、「都会」だったんだな、って思う。

通り過ぎるための、都会。


今の僕は、都会に住みたい・・・とか思わない。

都会がいい、とすら思わない。

誰かに頼まれたとしても(誰も頼まないけどね)、渋谷には住みたくない。願い下げ。


結局、すごく流動的なのだ、都会って。

冒頭に書いたチャラ男も、きっといつか郊外、もしくは地方都市に引っ込むであろう。

そういうものなのだ。





そしてそれはそれで、別にいいと思う。





























ああ、何だか、こーゆーのって、ガルシア・マルケスっぽい(違うか?)。


コメント (2)
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