面白い、ということについて。

2017-08-17 21:31:03 | Weblog

「オマエおもろい(面白い)やんけ」

と俺に言ってきたのは、ほぼ初対面の日の岩佐だった。

俺達は高校にまだ、入ったばかりだった。だから・・・15歳か?

そのことは、以前にも書いた事あるのだけれど。

しかし、いかつい風貌の背も高い、髪の毛はパンチパーマ(後で知ったのだが天パだった)の

長ランの学生服着たオトコ(いわゆる「強面のヤンキー」ですね。)にイキナリそんなこと言われても

・・・・・・・ちょっと怖かったけど嬉しかった。

だって、そんなこと、それ以前に、面と向かって言われた事なかったからさ。

でもそんなこと面と向かって言うヤツも・・そんなにいないと思うぞ、この世の中。

岩佐ってそういう人だった。

ギャグも山ほど言うのだけれど、言いたいことはスパッと、照れもせず言うような。

それで、そこから関西での俺の音楽活動が始まるようなものなのだけれど、

そんな風に、

誰かに「面白い」と思ってもらえるのって、誰にとってみても、

最高にラッキーな出来事だよね。

そして俺はもちろん、岩佐のことを「面白い」と思った。怖いけど面白い。

そして岩佐が俺を佐治の家に連れて行って、そこからランブルフィッシュの前身バンドが始まる。

佐治がまた、強烈に面白かった。

・・・今更だが言うが、この場合の「面白い」は、ファニー・・ではなく、インタレスティング、

つまり「興味深い」という意味だ。

まあ、佐治にしても岩佐にしても、ファニーな面も多く持ち合わせていたのだけれど。

でも本当に・・・・・誰かのことを「面白い」って思えるのって大事だ。

そんな風に思える人と、もしくは自分のことをそんな風に思ってくれる人と関わることは、

人生の醍醐味・・・・と言っても大げさでないくらいに、楽しくて刺激的で、嬉しいことだ。

俺はあれから、何人も何人もの「面白い」人と出会った。

人間って本当に、あきれるほど千差万別で複雑で、不可解で魅力的。

この歳になってからでも、まだ「面白い人」が出現する。

「センスが合う人」って、意外に多く居るんだ・・・と思うと、

世界全体が愛おしくなる。




・・・・・・・・・・・・・あのね。

あらたまって言うみたいに聞こえると思うけど、

君は、本当に面白いぜ。

やることなすこと、それに、言うこと全て。

君の「面白さ」が解かるのは別に、俺だけじゃない・・・・・・・・・・・・・・・・とは思うんだけど、

俺が一番、理解してるような気がする、

君の「面白さ」については。



本当だぜ。














しかし、ふと気付けば

岩佐も佐治も

もう

とっくにこの世に居ない・・・・・・のだなあ。
コメント
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