明るさと強さを持ったユダヤ人の姿に心打たれた!
評価:+3点=88点
MOVX京都にて鑑賞。ノルウエ―まだ~むさんから、これ良いよ!とお薦めされていたので、楽しみにしていた作品でした!
はらはらドキドキする場面もありましたが、なかなか面白かったですね。てっきりミケランジェロの絵に暗号が隠されている話かと思ったら、そんな話ではありませんでした。
ここから話の核心部分に触れながら、記事を書いていきます。但しネタばれ含みます。未見の方は読まないで下さいね。
冒頭に飛行機が墜落!乗っていたのは、ヴィクトルとルディたち、これはえぇ~一体??と思っていたら、、、、、。
あぁ~こういう事なのねと。。。ここで2人がお互いにすり替わるという話。ここから物語はどうしてこうなったのかと始まる。
主人公ヴィクトルにはあのモーリッツ・ブライブトロイ。 幼馴染ルディにはウルズラ・シュトラウス(アイガ―北壁)
DVDで先日モ―リッツの「バーダー・マインホフ 理想の果てに」を鑑賞したばかり・・・・。
本作ではオーストリアに住むユダヤ人画商・カウフマン家の息子役で登場。
このカウマン家はイタリアの独裁者ムッソリーニも欲するという国宝級の代物・ミケランジェロの絵を密かに所有していた。
そのことを新進画家の個展の際、イタリア人女性記者から突っ込まれ父ヤ―コプはごまかすが・・・。
その夜、息子のヴィクトルは、兄弟同然に育った使用人の息子ルディと久々の再会を果した際、その絵の隠し場所を教えてしまう。
レナはヴィクトルに、ルディはレナを
兄弟も同然だと思い信用したのが悪かった。絵の隠し場所を教えてしまったのが運のつきだ。実はルディは親衛隊の服と引き換えにこの絵の事を密告していたのだ!
ルディは親衛隊に、、、、。
いくら信用していても全て心を許してはいけないなあと納得!皆さん絶対秘密にすることはどんな親しい人にも教えてはいけませんよ!(笑)
ヒトラーが国境に進軍。過去にドイツでの画廊も没収された経験から、ヤ―コプは絵画をスイスのチューリッヒに移す決心をする。母と息子ヴィクトルもその準備に追われる。
ところがナチスの親衛隊が突然現れ、ミケランジェロの絵を押収しに来たのだ!ルデイがちくったのが分かり一家はショックを受ける!
ところがその場所から絵は消え去っていた・・・。
実は父が内緒で、、、、、。ネタばれになるので、是非劇場でご覧下さい(笑)
ハンナ・カウフマン(マルト・ケラ―) ヤ―コプ・カウフマン(ウド・ザメル)
あんなに信用していたルディに騙され、結局絵と引き換えにスイスへ出国させるという条件で仕方なく絵を渡すことになるわけですが。
ところがいざ絵を引き換えに、出国させてくれるのかと思いきや、甘かった!何とカウフマン一家は強制収容所へ送られてしまうのです。やっぱりナチスは信用出来ませんね。
騙され騙し、、、、。こうなったら一家も簡単に絵を渡すわけにはいかない!!
ってなわけで絵(これは贋物?)はドイツベルリンへ・・・・。
ナチスとイタリアの同盟を確固たるものにするため、ムッソリーニにミケランジェロの絵を贈るが・・・・。
イタリア人鑑定家ぺロティーニより贋作だと判明!!窮地に陥ったヴィドリェク大佐はポーランドの収容所にいるヴィクトルから本物の在りかを聞き出すようにルディに命じる。
その頃ポーランド、ヴィクトルは父の死を別の収容所から来た老人に告げられ、「視界から私を消すな」という父の謎の伝言をも受け取る。 この伝言が重要ですぞ!!ちなみに絵の在りかのヒントです。
ルディの前に引き出されたけど、ヴィクトルは本物の在りかなど知り由もなかった。だが母が生きているということは分かると、母をスイスへ移してくれたら 絵の在りかを教えるなどとはったりで駆け引きに出るのだ。
ということで冒頭の飛行機墜落シーンへと繋がるのでした。運よく生き残ったヴィクトルはラッキー!死ねば良かったルディも負傷したのものの生き残る。
負傷したルディを何故助けなきゃいけないのか!とため息つきながらも助けるヴィクトル(汗)
墜落した先はポーランドなもので、パルチザンを恐れ、ルディとヴィクトルは衣服を交換。これがまたルディにとって災難な状況に(笑)
何と先に親衛隊が現れ、ルディは囚人扱いとなる。この展開がなかなか面白いですね。
かっての恋人レナもルデイでなくてヴィクトルだと知って、驚きながら再会を喜ぶ!
お気の毒なルディ(涙)婚約者のレナに捨てられちゃう。
ヴィクトルはルディになりすます。そして言う事は「絵はスイス銀行の金庫にあり、ヴィクトルと母が立ち会ってサインしないと開けられない」とベルリンに報告。
この無線を軍の無線係をしているレナに打ってもらい成功となる。
母とレナは再会出来きて、一路列車でスイスへ・・・・。同じくヴィクトルはルディとともにスイスへ飛ぶはずが。無線連絡などがばれてウィーンへ、、、、、。
ヴィクトルはウィーンで囚われの身に。。。。。一体本物のミケランジェロは何処に?
ところが政局は一転大きな方向へと大きく変わっていく。
ナチスドイツ、ユダヤ人迫害というテーマだと普通暗くて辛いお話ですが、ここで映し出されるユダヤ人のカウフマン一家は結構したたかで、また生きる強さがあるたくましい人たちで。何だか今までのイメージを覆すようなとてもハングリー精神の強い人柄でした。観ている私たちも 希望を与えてくれる。そんな意味で凄く共感を感じましたね。
ヴィクトルvsルディの最後は一体どんな展開になるのか?ここが見ものですので、、、、。お楽しみに!
さて今回この脚本を手がけたポール・ヘンゲさんのインタビュー記事も見つけましたので是非読んで下さい→こちら
作品紹介(goo映画より)
第80回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞した『ヒトラーの贋作』の制作会社プロデューサーが手掛けた本作は、やはり第二次世界大戦のさなか、ナチスと命を賭けた取引をするユダヤ人の物語。ナチスドイツが同盟国イタリアとの関係を強固なものにすべく、必死で捜すミケランジェロの絵の行方を巡るミステリーは、手に汗握る駆引きと裏切り、命を顧みない危険な賭けがスリリングに展開するサバイバル・サスペンスの面白さを併せ持つ。常にユーモアを忘れず、機転で難局を乗り越えていく主人公ヴィクトルを演じたドイツの名優、モーリッツ・ブライプトロイが魅力的だ。ラストの一世一代の賭けはこの上ない爽快感を残す。
親衛隊大尉ラウタ―を演じたライナー・ボックは「白いリボン」でドクター役だった俳優さん。
ヴォルフガング・ムルンベルガー監督
ちょっと題材の扱いは軽いのですが、映画なのでこういう処理もありかと。
使用人がナチスになるという展開は「サウンド・オブ・ミュージック」を連想しますね。
過去の話は割ともたつく感もありますが、後半の展開は結構意外ではらはらさせました。
ラストは良かったですね。
映画楽しんでいただけたようで、オススメしてよかったです。
私はこの手の映画好きなんですよー
戦争を「人間」のレベルで描いているところがいいですね。
ナチスドイツ、ユダヤ人強制収容所と
聞くと暗くて重いイメージばかりだったので、
たまにはこういうポジティブな作風も
良いのではと思います。
なかなか上手く作られたのではないかと
思うのです。
ラストはあっぱれヴィクトルって感じですね!
お薦め頂き、感謝で~す!
見逃さないでほんまに良かったです。
戦争映画はどうも悲惨な部分でしか描かれて
いないことが多いですが、これは前向きで
とてもすがすがしいかったですよね。
あっぱれヴィクトル!思わず拍手もんでした。
粋な運び方に、ニマニマしながら見てました。
邦題はちょっと考えもんでしたが!
その昔見た「僕が愛した二つの国 ヨーロッパ/ヨーロッパ」という作品があるのですが、これもソ連軍とドイツ軍を右往左往しながら、生き抜くユダヤ人の話で、傑作だったのですが、その作品を思い出しました!
てっきりミケランジェロの絵に何か隠されて
いるのかと思うようなタイトルでしたね。
どうしてもユダヤやナチスというと、毒ガス
で殺されてしまうとか、そういう類のものが
浮かびますが、今回はユーモアや強さを感じる
ユダヤ人の姿を見てホッとしたような。
おぉ~そんなお話が作品にあったんですね。
流石sakuraiさん、色々ご覧になっておられますね。
ナチもので、こんなに楽しめるとは夢にも思いませんでした。
今まで、戦争ものでこんな気持ちになったことはなかったので、嬉しい驚きでもあります。
一番嬉しかったのは、あの婚約者の女性がすりかわりに気づいて、すぐに合わせた時かな?さま~みろ~~!って思いました(笑)
今晩は☆彡そうなんですよ。明るさがあり
前向きなところが良いんですよね。
こんなこと言ったらいけないけど、この手の
作品は哀しさや残虐的なものが多くて、、、。
ラストは観ていてスカッとしましたよ。