銅版画制作の日々

ぼちぼち更新致します。宜しくお願いします!

ゼロ時間の謎♪駅ビルシネマ・フランス映画祭にて

2008-09-29 | 映画:ミニシアター

 アガサ・クリスティーの代表作が遂に映画化!

京都シネマで観ることが出来なかった作品です。今回の映画祭で再上映となり、鑑賞できるチャンス到来。9月25日に駅ビルシネマ・フランス映画祭にて鑑賞

何とこの作品は結構人気があるようで、当日行くと前売りにてすでに40名の方が予約をされているという状況でしたお客さんはシニアの方が大半です。この日は満席とまではいかないけど、多くのお客さんで盛況でした。ラッキーなことに午前中の上映だったので、これを鑑賞後、仕事へ行きました。

アガサ・クリスティーといえば、推理小説でお馴染みの作家、彼女はミステリー女王とも言われ、100冊近く及ぶ作品がある。その中でも、「ゼロ時間の謎」は生涯のベスト10の1本の一つだそうだ。その傑作が今回映画化となったので、期待も大きいのだろう。

確か「オリエント急行殺人事件」は観た記憶があるのだが、面白かったかどうか?

さてタイトルになっている、ゼロ時間とは?いったいどういう意味なのか。

「殺人事件は、人々をある点に導く物語の結末にすぎない。その点こそがゼロ時間なのです」(バタイユ警視)

物語

ハンサムなテニスプレーヤー、ギヨーム・ヌヴィル(メルヴィル・プポー)は若くて美しい新妻キャロリーヌ(ローラ・スメット)とともに伯母カミーラ・トレシリアン(ダニエル・ダリュー)の住むブルターニュの海辺の屋敷、カモメ荘を訪れた。彼にとっては恒例の夏の過ごし方だったが、奔放なキャロリーヌにとっては憂鬱な夏休みカミーラに下品だと思われ嫌われている以上に、今年は夫の前妻オード(キアラ・マストロヤンニ)も来ているからだ。早速オードと顔を合わせるなり嫉妬と敵意をむき出しにするキャロリーヌオードを誘ったのは夫ギヨームらしい。それなのに離婚して傷ついた彼女は何故?拒まなかったのか・・・・確かに不可解である。

 

 カミーラ

カミーラはオードのことが心配でたまらない。長年屋敷を取り仕切ってきた付き添え人マリ=アドリーヌ(アレサンドラ・マルティネス)も、何か良からぬことが起きそうな予感に頭を痛めるそんな彼女にとってベトナムから帰国したカミーラの親戚トマ・ロンドー(クレマン・トマ)の存在は唯一の救いところが彼はオードへの熱い想いが

 

 

そして不吉な予感は起こる?たまたま近くのホテルに滞在していたカミーラの友人で元検事トレヴォーズ弁護士(ジャック・セレ)と灯台ホテルに宿泊中のキャロリーヌの友達フレッド・ラティマー(ザヴィエ・ティアム)がカモメ荘の晩餐会に招かれた後のことだった。心臓の悪いトレヴォーズが翌朝ホテルの部屋で死んでいるのが発見される前夜はフレッドにで送られて帰ったのだが、エレベーターに故障中という札がかかっていたため、階段を昇ったのが命取りになったらしい・・・・。

彼の死によって、カモメ荘の空気が張り詰め、それはギョームとキャロリーヌの夫婦喧嘩という形で爆発

 

オードを演じたキアラ・マストロヤンニはカトリーヌ・ドヌーヴとマルチェロ・マストロヤンニの娘さんだそうです。

ギョームがオードに復縁を迫る それを見たキャロリーヌ 「ふたりとも殺してやる」と叫ぶ。

その声はカミーラの部屋にまで届いた。

空は荒れ模様となり、激しく雨の降るその晩、ギョームはフレッドと気晴らしにビリヤードへ出かけることに。その直前カミーラに呼ばれ、復縁を辞めるように事態収拾するためにオードを出て行かせると宣言そんな伯母にギョームは「横暴だ!」と怒鳴る

そして事件が・・・・・。何と次の朝、カミーラはベッドの上で頭から血を流して死んでいた

あきらかに殺人事件ということで、ちょうど休暇でこの地を訪れていたバタイユ警視( フランソワ・モレル)が捜査に駆り出され、地元の刑事である甥のルカとコンビを組むことなった。

カミーラの看護係、バレットが睡眠薬を盛られていたことから屋敷の事情に詳しい者の犯行と見なされ、フレッドを含めた5人の客全員が容疑者として取調べを受けることに。

現場に残された凶器となったゴルフクラブはギョームの物

指紋、血の付いた上着、そして巨額の遺産・・・・・。

すべてがギョームを指していた。証拠が多すぎるのが気に入らないバタイユ警視はフレッドのことも詳しく調べるが、何と!彼はジゴロで問題の時間は客の女性とベッドにいたことが分かる。

ギョームの逮捕はセンセーショナルに報じられた

 

ところが、眠りから覚めたバレットの証言で、アリバイが成立。彼は無罪放免となった。ゴルフクラブなどの証拠は捏造されたものだったのだ

その後、実際に使われた凶器はオードの部屋から見つかり、血痕の付いた彼女の手袋も出てきた。

ではオードがギョームに捨てられた恨みから、彼を陥れるためにカミーラを殺したのか?

犯人像が二転三転する中、バタイユが突き止めたのは、狡猾な殺人者が練り上げた恐るべき計画だった

それは財産目的ではなく人間への恨みや異常までの執着心が生み出したものである。

 

 

ヒント:事件の鍵となるのは最初に登場する人物です。 

 

監督: パスカル・トマ
製作: ユベール・ワトリネ
ベルナデット・ザンク
原作: アガサ・クリスティ
『ゼロ時間へ』(早川書房刊)

 

ゼロ時間について、このような映画評論がありましたので、抜粋しました。

<「ゼロ時間」とは・・・?>
 「ゼロ」をタイトルにした推理小説の傑作が松本清張の『ゼロの焦点』だが、このタイトルの解釈は難しい。なぜなら、これは合う焦点がないという意味にも取れるし、逆に分散していた視点が一挙に集中してくるという意味にも取れるから・・・?
 これに対して、「物語は進行するうちに、偶然や必然のできごとがからみ合い、沸点を迎えて事件が起る。ある日、ある時刻、ある場所で起る沸点を、アガサ・クリスティーはゼロ時間とよんでいる」とのこと。
 この映画を鑑賞するにあたって、まずこれを最小限の知識として頭に入れておく必要がある。

 

なるほど。多分最初はこんな流れになるはずではなかったのが、偶然や必然の出来事が絡むことによって殺意という動機が生まれたのでしょう。それは相手への恨みが起した人間の心の闇かもしれません。


ゼロ時間の謎 (goo映画)公式サイトはなくなったようです。

 

 

 

 

 

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WANTED!新次元へ突入したアクション・ムービー

2008-09-28 | 映画:シネコン

  

予告編でのアンジーのアクションが目に焼きついていました。やっぱりこれは観なきゃいけないと思っていた作品。(9月22日、MOVX京都にて鑑賞。)

それとあのジェームス・マカヴォイがメインでの出演だということもあって、ちょっと気になっていました。彼がアクション映画というのも珍しいですものね。本人も今までとは違うジャンルへの挑戦なので、疲れたらしいです。

ジェットコースタームービーといってもいいくらい、アクションの連続です。後半は、一段と激しい映像展開でした。それにしても、アンジェリーナ・ジョリー、あの華奢なボディで、激しいアクションをこなすので驚きますきっと隠れたパワーがあるのかもしれませんね。

モーガン・フリーマンも70という年齢で、暗殺者組織の指導者スローンという大役で出演。アクションシーンはさすがになかったけれど、このようなアクティブ作品に参加される意気込みは年齢を超えたパワーを持っておられるのでしょうね。やはりハリウッドの重鎮だと思いました。

 

 カーチェイスも半端じゃない

身も軽そう~~!

 

ストーリー

ウェスリージェームズ・マカヴォイは経理事務のルーティン・ワークにウンザリしている普通の若者。しかし彼の運命は、セクシーで謎めいた女フォックスアンジェリーナ・ジョリーとの出会いによって激変する。突如襲いかかる正体不明の暗殺者から彼を守ったフォックスは、ギリシャ神話の時代から、神に代わって“運命の意志”を実践してきた秘密の暗殺組織“フラタニティ”のメンバーだった。 ウェスリーは、父が組織のトップであったことを知らされ、殺害された父の後を継ぎ王位を継承する選択を迫られる。
父を殺し、自分を襲った暗殺者への復讐を胸に、ウェスリーは過酷な訓練に耐え抜き、父から受け継いだ特殊能力を開花させる。 組織の切り札として次々にターゲットを暗殺していく彼は、ついに父を殺した暗殺者に戦いを挑む。 しかし父の死の背後には、忌まわしい陰謀が隠されていた。

 

本作品は、今や人気絶頂のアンジェリーナ・ジョリー、ベテランのモーガン・フリーマンが、ミステリアスで危険な暗殺者を脇役で演じる痛快アクションである。 危険な魅力に満ちた彼らが、平凡な日常から徐々に裏の世界へ入っていく主人公を先導していく。 見どころは、圧倒的なバイオレンスシーン、CGを駆使した物理法則の限界に挑戦するアクションシーン、アンジェリーナ・ジョリーの全身タトゥーの披露シーンなどである。

 結構お似合いです!

 

ウェスリーは見る見るうちにパワーを身につけ、今までの弱いウェスリーから脱却して、父を殺した相手だというクロストーマス・クレッチマンを追い続ける列車でのアクションシーンは迫力満点だが・・・・・。その顛末は列車が鉄橋で折れ曲がり、爆発列車は転落していくという凄まじい光景転落する列車にしがみつくウェスリーをあのクロスが助けようとする。えぇ~何で実は・・・・と告白するクロスの言葉にという衝撃が!!!!何と今まで信じていた組織が敵?うそっ

ウェスリーは今度はスローン一派に立ち向かうわけだ。マカヴォイのイメージがちょいと変るかも・・・・・。でもマカヴォイってやっぱアクション系なキャラには見えないよね。う~ん何か

 

この人も悪役ってキャラには見えないけど・・・・・。

 

そしてクロスを助ける重要なペクワースキー役をテレンス・スタンプが演じています。彼はイギリス映画界の重鎮的存在俳優さんです。

 

アンジー、モーガンが決して正義の味方とはいえないことが、この作品で実証された?ような展開でしたが。どうもぎこちない気もするんですがね。マカヴォイのパワーもちょっと違うんだけどね。といいながら、アクション三昧でそれなりに楽しめたというところでしょうか。

 

監督: ティムール・ベクマンベトフ  
製作: マーク・プラット  
  ジム・レムリー  
  ジェイソン・ネッター

監督さんは何とカザフスタン出身なんですね。

 

http://www.wantedmovie.com/ (英語) オフィシャル・サイト

 

 

 

 

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リボルバー ガイ・リッチー×リュック・ベッソン×ジェイソン・ステイサム

2008-09-27 | 映画:ミニシアター

 

                            

惑わされるな。全てを疑え。 (何故か今回も、オレンジ色が出ません)

 

このキャッチコピーに惹かれて行ったわけではありません単にジェイソン・ステイサムが観たくて行った。迷宮映画館のsakuraiさんが鑑賞され、記事にされていた。ガイ・リッチーがジェイソン・ステイサムを起用して、かなり力を入れた作品だったのに、期待はずれだったとおっしゃっていた。でも気になる。やはりこの目で確かめたいと思い、9月19日京都シネマへ足を運んだ。

結果は案の定、sakuraiさんの記事どおりだったジェイソン・ステイサムのアクションは全くと言っていいほどなく・・・・・。何がなんだかワケが分からない

極上のエンタテイメントというふれこみもくそもないジェイソンの良さもまったく出ていないし、残念な作品だ

ストーリー

罠にはめられ投獄された凄腕のギャンブラー、ジェイク・グリーン(ジェイソン・ステイサム)獄中でギャンブルに勝つ究極のテクニックを学んだ彼は、出所後、彼をはめた暗黒街の大物マカ(レイ・リオッタ)に勝負を挑み圧勝する逆上したマカは、ジェイク抹殺の命令を下すが・・・・突如現れた謎の二人組み、ザック(ヴィセント・パストーレ)とアヴィ(アンドレ・ベンジャミン)によってジェイクは救われる。しかしそれは罠の迷宮の入り口に過ぎなかった。ザックとアヴィは、ジェイクの全財産を引き渡すという条件と絶対服従を条件に、彼を守るということを提案。

そしてこの二人が言うには、ジェイクは血液の病気に冒されており、余命3日だととんでもないことを告げるジェイクはそのことが信じられず、病院へ・・・・。何と医師からも同じ診断結果を告げられる。あまりのショックにジェイクは仕方なく、二人の申し出を受けることに。高利貸しの二人はジェイクの金を元に商売をし、取立てをジェイクにやらせる。二人の真意が全く分からず不信感を募らせる。だが指示に従い続けるしかなかった。ある日この二人、ある建物から巨大な金庫を強奪する

中国の○ラッグディーラー ジョン卿

金庫の持ち主は何とあのマカで中には大量の○ラッグが入っていたその○ラッグはその姿さえ見たことがない絶大な権力者サム・ゴールドに取引を依頼されたものだったのだ!サムを怖れるマカは不本意ながらも商売敵の中国人○ラッグディーラー、ジョン卿から新たに○ラッグを仕入れ、その場しのぎをする。その裏ではまたもザックとアヴィがその取引を操り、マカとジョン卿の間で抗争が勃発混乱が起こる誰が誰をあやっているのか?新たな罠か?果たして真実はどこにあるのか?ジェイクは図らずも自分がその混乱のゲームの中にいることに気づくそしてあるはずのない“13階”に隠れていた“最大の敵”と対峙することになるのだった。

以上がお話の内容だが・・・・。

 

大悪党のマカ、でも表情は恐怖とで・・・・・・。恐怖対象のサムのせいか

 

マカの側近、ポール。性格はクールだが、残忍な面も持ち合わせている。

いやあ~こんな筋書きだったんだ!前半の流れは何となく分るのだが、後半は映像や話が前後・左右するような感じで、一体どうなっているの?かまったく分からない。裸姿で脅えるマカの姿が登場したり・・・・・。エレベーターに乗ることに震撼するジェイクの姿、ジェイクの兄ビリーが襲われる残虐なシーン、ビリーの娘、レイチェルが人質に囚われるシーン等・・・・。断片的には記憶に残っているが、話としてのまとまりが観ている私は理解できないのだ。結局最後までそんな状態だった。

 

誰が誰を操っているのか?

果たして真実はどこにあるのか?

驚愕のエンディングが意味するものは?

なんてこれもかなり意味深なコピーだけれど・・・・・。一体何が言いたいの?

とガイ・リッチーさんそして、リュック・ベッソンさんに聞きたいものだ

期待ばかり持たせて、結局何もない作品だった。残念だ!案の定、途中でです。

 

公式サイト

 

※リボルバーとは・・・・・回転式拳銃のことをいう。

凄腕のギャンブラー、○欺の達人、チェスの天才、狂気のカジノ王、そして情緒不安定なヒットマンたちすべての運命がリボルバーようにまわり始めるのである。

 

 

 

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TOKYO!

2008-09-23 | 映画:シネコン

 TOKYO!

9月16日、MOVX京都で鑑賞。この日は私の○○歳の誕生日でした。何とあのミッキー・ロークも同じ日なのです。そういえば、第65回ヴェネチア国際映画祭で、ミッキー・ローク主演の「ザ・レスラー」が金獅子賞をゲットした。

『ザ・レスラー』(原題) これがその「ザ・レスラー」の映像です

ちょっと本題からそれてしまいましたが・・・・。そのミッキーと同じ日とは光栄なことです。でもちょいと気持ち悪いなあ、この身体

さてこの日観た「TOKYO!」のお話、観た方のお話によると、結構不評でした。ブロガーさんもそのような感想を書いておられる。そんなこんなで観ようか?どうか?迷った作品ですが。まあ話の種にどんなものか?観ることにしたんですが。

案の定途中で 別にこの作品でなくても最近結構途中でこの状態なのですが。

特に気になっていたのが、監督レオス・カラックスの作品「TOKYO!/メルド」です。彼にとっては9年ぶりの新作ということです。モンスター、メルド役にはあのドニ・rヴァンなのですが。彼のファンという知り合いも思わずのけぞったという彼の風貌は確かに、不気味な感じです。

    レオス・カラックス監督

これがそのモンスター、メルドです。彼は下水管のマンホールの蓋を開けて街の中へ・・・・。暴れまくり、人を襲う~~~気持ち悪い一番観たかったこの作品の途中に寝ちゃいましたよ。

レオス・カラックス監督に聞きました。(eigacomより)

――今回、あなたの映画にはモンスターが登場しますが、本作でこのようなモチーフを使った意図は?

「今回は、最初からファルスという笑いの裏にグロテスクなテーマ、政治的なテーマが入る古典的な笑劇を作ろうと思っていた。モチーフとしてモンスターを出した理由は、幼児退行化現象を起こしている世界の現状をよりはっきり見せるためには、さらに子供っぽいモンスターを使うのがいいと思ったから。これは『ゴジラ』とか『キングコング』とか映画の世界では良くあることなんだけど、モンスターは実際の社会現象を浮き立たせるんだ。また、今回のモンスターは下水から出てくるけど、下水はある種、過去の記憶の隠喩になっている。日本の過去の記憶というと、南京大虐殺というのがあるし、日本の歴史の中で、非常に苦しい部分、太平洋戦争や靖国問題など、そういった痛みを伴う過去を引き出すように作ったんだ。もし、他の国がテーマであっても、同じく、そういった痛みを伴う過去をテーマにしただろうね

――劇中に登場するモンスター、メルドは皆に否定される存在ではあるのですが、我々の中にもこういったモンスター性があるということを否定できないと思いました。監督自身にもこういったモンスター性はあるのでしょうか?

「あるだろうね。メルドは私自身であると言えると思うし、私はジキルで、メルドはハイドとも言えますね。まあ、道徳的な意味で解釈するのも可能ですが、原始的な面と文明的な面の二面性があると思う」

ということで監督の描きたかった「TOKYO」についての意図なんかをちょいと抜粋してみました。

作品のあらすじと解説(goo映画より)

駆け出しの映画監督アキラと共に上京してきたヒロコ。部屋探し、就職…、物事が上手くいかない中で、ヒロコは自分の居場所が次第になくなっていくのを感じる。(「インテリア・デザイン」)東京の下水道から出没する謎の怪人「メルド」。人々が恐れる中、ついに大きな事件が起こり…。(「メルド」)10年間引きこもりの生活を続けている一人の男。ある日、配達に来た美しい少女と目が合い…。(「シェイキング東京」)

東京を舞台にしたオムニバス三本。都会に出てきた若い女性が感じる不安を描いた「インテリア・デザイン」は、ミシェル・ゴンドリーらしく、途中から不条理な展開になっていく。「メルド」はレオス・カラックスによる9年ぶりの作品。怪人「メルド」にアレックス三部作のドニ・ラヴァンが扮しているのが、ファンにはうれしい。人種差別主義者で、旧日本軍の武器が残された地下道に住み、好物が「菊の花」と「紙幣」というメルドのキャラクターには暗喩がこめられているが、その解釈は個人に委ねられている。ボン・ジュノによる「シェイキング東京」は日本のマンガに影響を受けた監督らしく、手塚治虫や藤子不二雄の短編にありそうな味わいだ。

 

「インテリア・デザイン」 ミッシェル・ゴンドリー監督作 

映画監督志望の恋人アキラ(加瀬亮)と上京したものの自分の生き方に悩むヒロコ(藤谷文子)の姿を描く。次第に居場所を失い、何と体が木になっていくという不思議なお話。

 

  ミッシェル・ゴンドリー監督

 

「TOKYO!/シェイキング東京」 ボン・ジュノ監督作

10年間引きこもり続ける男(香川照之)が宅配ピザ屋の女(蒼井優)と目が会うその女性に恋をしたことがきっかけで、外界に一歩踏み出すというお話。

彼女に代わって、竹中直人のピザ屋も登場で誰かとやり取りするところもなんだか面白いあのテンションの高さで激を飛ばす会話も見逃せないところ

 

監督:
ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ
脚本:
ミシェル・ゴンドリー、ガブリエル・ベル、レオス・カラックス、ポン・ジュノ
撮影:
猪本雅三、キャロリーヌ・シャンプティエ、福本淳
主題歌:
HASYMO
出演:
藤谷文子、加瀬亮、伊藤歩、大森南朋、妻夫木聡、でんでん、ドゥニ・ラバン、ジャン=フランソワ・バルメール、石橋蓮司、北見敏之、嶋田久作、香川照之、蒼井優、竹中直人、荒川良々、山本浩司、松重豊
製作国:
2008年フランス・日本・韓国・ドイツ合作映画
上映時間:
1時間50分
配給:
ビターズ・エンド

TOKYO!3部作、オムニバスで3人の監督がそれぞれの東京を表現したが・・・・。さて皆さんはいかがでしたか?特にどれが良かったといえば、個人としては「シェイキング東京」が結構好みでしょうか?短い時間で表現するのは、なかなか難しいですよね

 

公式サイト

 

 

 

 

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先週末に観た映画その③「水の中のつぼみ」:フランス映画祭

2008-09-22 | 映画:ミニシアター

 

9月13日(土)の夕方、京都駅ビルシネマ・フランス映画祭へ行ってきました。9月30日より、RCSで公開される作品で先行上映となるフランス映画最新作「水の中のつぼみ」を鑑賞しました。期間中どの作品も1000円で鑑賞できます。そしてRCSの会員なら800円なので、さらにお徳です!

さて「水のつぼみ」、少女が少女に恋をするというものなのですが、何か危ない感じのありそうな映像シーンを想像しちゃう人もあったのではないでしょうか?一応PG-12ということになっていますし。男性客が意外に多かったので、きっと・・・・なんて。

私もちょっと危ないかな?という思いと何より映像美を期待していったのですが、それも的外れでした。シンクロをテーマに取り上げているし、綺麗なシーンを想像したんですよね。ところが、シンクロのシーンはこの作品の核となるものではなくて、何やとちょいと拍子ぬけです。

3人の少女がメインとなります。子供のようなマリー、女性の魅力を放つ美しい上級生 フロリアーヌ、そしてちょっとおデブで子供っぽいマリーの同級生アンヌ、この少女たちの夏の恋が描かれています。

 マリー

舞台はシンクロナイズド・スイミングの競技会から始まる。マリーが恋したフロリアーヌはいつも男たちの目を惹き、チームメイトから敬遠されているシンクロクラブの華そしてマリーの同級生アンヌにとってはライバル

 フロリアーヌ 確かに大人の雰囲気が漂う美人

 

 アンヌ、男の子に見えるちょっと強面な少女です。

何故か無骨なアンヌがシンクロスイマーとは思えないのだが・・・・。シンクロチームのメンバーという設定がまた面白いそんなアンヌは初キスの相手にと狙う意中の彼はフロリアーヌに夢中なのである

シンクロのシーンは水中での動きが印象的です。綺麗というより、大変だなと思いますね。美しく見せるために皆一生懸命ってところですね。

STORY

高校1年生のマリーは親友の同級生のアンヌがシンクロナイズドスイミングの競技会に出ているので、応援にやって来た。なんだか小学生のような小さな子供たちに混じっているアンヌの姿は大きいくて太っているのでやたら目立つ。緊張するアンヌはマリーに向かって十字を切る!そんなアンヌをみて、周りの子供たちはひっそり笑みを浮かべているつたない演技のアンヌたちにうんざりしたマリーは観客席を去ろうとしたとき、上級生の華麗な演技が始まった思わず目をせて見入るマリー。ぴったりと息の合った演技の数々に立ち上がってを送る。ジュニアクラスの中でもひときわ華やかなひとりの少女に目を見張るチームのキャプテン、フロリアーヌだ。一方帰りにもたもた着替えるアンヌは、ふとした拍子に男子部員のフランソワに一糸纏わぬ姿を見られてしまう。この瞬間アンヌはフランソワに恋心を持つことに・・・・・。アンヌのリアクション、全裸状態の姿が妙に笑えてきた別にコメディじゃないんだけどね。強面タイプのアンヌの恋の芽生えこの落差が何ともいえないのだ

こうして同じ日、マリーとアンヌそれぞれの恋が始まるのだ

マリーはさっそくシンクロクラブへの入部を申し入れるが、受付はすでに終了していて、無下に断られてしまう

そんなマリーをアンヌがその夜のスイミング・クラブのパーティに誘う。もぐりこむというのだ・・・・。アンヌは踊りながら、フランソワを目で狙うマリーはフロリアーヌを追いかける「シンクロ綺麗だった。練習を見せて欲しい。」頼み込むも、冷たくかわされるだけ・・・・。何と!アンヌはフランソワとフロリアーヌのキスシーンを目撃会場を飛び出す。

その後、マリーはフロリアーヌを待ち伏せ何度も練習を見せて欲しい!何でもするから!と懇願する。「今は別に・・・・・」とつまらなそうに言いながらもマリーをプールサイドに招きいれた。初めて間近で見るシンクロの演技、水上では優雅な笑顔を見せるスイマーたち、水の中では足が激しく水を掻いている

息を切らしてシャワーを浴びるマリー。

更衣室では、男性関係が盛んだと皆から敬遠されるフロリアーヌ、バナナのまるかじりに難癖をつけられていた。

 

経験豊富だから平気なの、とバカにしたようにやりかえすフロリアーヌ。黙って見つめるマリー。そんなマリーの姿に目を留めたフロリアーヌは歩み寄って、自分のに来るように誘う。「頼みごとがあるの」

マリーは彼女のに行って初めて、外出の口実として利用されたことに気づく。フランソワとのデートに出かけるのをごまかすためだったのだ。

そんな彼女の行動に、胸が痛むのに、遠征の同行をさせてくれたり、優勝のメダルをくれたりする彼女に、どうしても言われたとおりに行動してしまうマリーだ。

マリーと疎遠状態になっているアンヌはそのことに腹を立てていたそんなアンヌはひとりでフランソワへの接近の機会を探っていた

ある日、またフランソワとのデートに付き合わされたマリーがついに「もう行かない」と怒って去ろうとすると、彼女は後を追ってきた。ふたりきの午後、フロリアーヌは誰にも言えない自分の秘密を打ち明ける。予想もしなかった告白に驚くマリー夜明けまで、語り合うふたり、いつのまにか手と手が重なり合っていた。

お古の水着をくれたり、親しげに水着の紐を直してくれたり、シャワー室で男の子と絡み合う彼女ーーーーそんな彼女の秘密知っているのは私だけ

押し寄せる様々な感情が溺れそうになってもがき苦しむマリーそんなマリーにフロリアーヌが切り出した驚くべき依頼とは???

少女に恋した少女の夏が残酷な結末に向けて一気に加速する

 

そういえば、ほとんど大人は出てこないな?と思っていたら、これは監督の意図らしい。大人を入れるとこの映画をある定まったジャンルに縛り付けてしまうからだと。感情移入するキャラクターを少女3人に限定した。要するに、思春期とは縛りのない世界。つまり大人が入れば大人目線になり、この3人の少女の行動は単に反抗的な形を取っているに過ぎないということなのだろう。そういうことになるとごく普通の作品としか見えないことになる。思春期の少女の心の内を鋭くかつこうなんだという風に描きたいということなのだと思った。

そして男性の不在・・・・・男子は出るものの、姿の登場はあまりなく、言葉も発しないという設定だ。ここでは男性はワケのわからない、異質な存在なのである。少女についての映画なので、男性目線で描かれた興味本位な幻想も避けようとした作品なのだ。

そうして観ると、この作品に映像美や変な期待感を持つことはおかしいのでしょうね?ありきたりな想像を持って観ると、えぇ~~という肩透かしをくうのかも。

フランス映画独特のどんよりした雰囲気が映画全体に匂う。少女が主体と思うと、もう少し明るい映画だと思うが、思春期の少女の心の中に潜む何か分からない闇の部分を見せられたように感じた。

 

監督/脚本 セリーヌ・シアマ(左) フロリアーヌ/アデル・へネル

 

公式サイト 

 

 

 

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先週末観た映画その②:ファクトリー・ガール 

2008-09-18 | 映画:ミニシアター

アンディ・ウォーホルのファクトリーに突然舞い降りた、飛び切りモードで華麗な堕天使 、イーディ・セジウィックの物語。

 

こんな女性がアンディの影にいたとはまったく知りませんでした。そしてこんなに破滅的な人生を歩んだ彼女にはどんな思いがあったのでしょうか?観終わった後、どわっと悲しみが溢れてきました

9月12日、「グーグーだって猫である」の後、この作品を鑑賞。18:45からの上映ということで、しばらく待つことになる。

ポップアート言えば、一番に思い浮かぶのがアンディ・ウォーホルですよね。キャンベルスープの缶や、コカコーラの派手なポスターは彼を知らなくてもきっと一度は見ているはず

1960年代、ウォーホルはニューヨークに“ファクトリー”と呼ばれるスタジオを構え、ポップ・アートの旗手としてカルチャーシーンに君臨していた。アーティスト、ミュージシャン、詩人、俳優たちの活気と才能で溢れていたサロンのような“ファクトリー”でアンディは、皆が知っている作品を次々と生み出した。“ファクトリー”は工場という意味、まさに工場のように作業を行い、大衆文化の壁を取り払うというポップ・アート旋風巻き起こしたのだ

 

ある日、ウォーホル(ガイ・ピアース)は人だかりの中心にいた一人の飛びきり魅力的な女の子に心奪われる

 

その女の子の名前は、イーディ・セジウィック(ジエナ・ミラー)、彼女はサンタバーバラの由緒ある名家の令嬢だ大きな瞳に印象的なメイク大きなイヤリングを揺らしながら、やせっぽっちな身体で自由きままに振舞う。たちまちウォーホルと“ファクトリー”のお気に入りとなった

 

ケンブリッジの美術学校を退学して、ニューヨークにやって来たイーディ、誘われるがままにウォーホルの前衛的な映画に出演。その美貌と圧倒的な存在感で瞬くまにメディアの注目を浴びるようになる

そんな彼女を“ユース・クエイカー”(意味:若者文化が起した揺さぶり)と名づける(ヴォーグ誌)破天荒な中に、優美さを持ち合わせた一挙手一動が独特なモード感溢れるファッションとともに全ての女性の憧れとなり、男たちを虜ににしたのだ

だけどその華かさの時は長く続かなかったウォーホルとカルチャーシーンを二分にする勢いのボブ・ディラン(ヘイデン・クリステンセン)との出逢いである。彼女はボブと恋仲になってしまうそしてそれは、気まぐれなポップ・アーティストとの関係に歪みが生じ、“ファクトリー・ガール”の運命は急激に転落していくことに。。。。。。

 

ボブ・ディラン(ここではビリーという役名) ヘイデン・クリステンセン

 

スター・ウォーズシリーズでは若き日のダース・ベーダー、アナキン・スカイウォーカー役を演じ、国際的映画スターとなる。最新作では「ジャンパー」で主演した。(ジャンパーは観ましたが、今ひとつでしたね)

イーディが惚れこむのも分かる。たちまち二人の熱愛は発覚。記事が大々的に掲載された。ファクトリー中に噂は広まる。ウォーホルは彼女だけが注目されることへの嫉妬か?ロック・スターへの嫉妬からか?態度が急変し、イーディとの間に歪みが生まれたわけだ。

ディランもウォーホルに対して批判的。何故スープ缶を描いただけの絵が大金で売れるのか?情熱的なディランは、イーディを取り巻いていた人々とは全く違う価値観を持っていたのだ。そんな彼にイーディの心が揺さぶられたのである。

 

 アンディ・ウォーホル役(ガイ・ピアース)

彼の作品は初めてでした。「メメント」(2000年)クリストファー・ノーラン監督作で、記憶喪失に悩む主人公役という複雑な役を見事に演じた。他にも多くの作品に出演。多才な俳優の一人。

 

イーデイはウォーホルと彼を引き合わせる。ボブの登場は、ファクトリー全体に緊張を与える。イーディは二人の間で揺れ、泣き叫ぶ結局、ウォーホルにも愛想をつかれ、ディランにも去られてしまうことに・・・・。

その後のイーディは両親からの仕送りも止められ、資金は底をつく。生活が崩れ始める

ウォーホルとの関係は修復されないまま、イーディはますますドラッグにはまっていく。ついに自宅で火事を起してしまう。契約していたヴォーグ誌にも、ファクトリーにも見放される身も心もぼろぼろになった彼女に手を差し伸べたのは幼なじみのシドだった。ドラッグ漬けの生活から救おうとするシドが見せたのは一枚の写真(ニューヨークに来る前に撮影したもの)写真の中には夢と希望に溢れた画家志望の女の子、イーディがいた。イーディはニューヨークの街に飛び出しどこへともなく走り出した。

 イーディ役(ジエナ・ミラー)

実は彼女の出演作も初めてです。何でも、ヒース・レジャーの「カサノバ」に出演していたそうで・・・・。プライベートではファッションアイコンとして常に注目を浴び、2007年には姉とともに共同ブランドを立ち上げ、デザイナーとしてもデビューしたそうです。まさに主人公イーディと重なるところもあるんですね。

 

ドラッグから立ち直ったイーディの爽やかな表情のインタビューが映画の途中に映し出され、良かったと思っていたら、病院の入退院を繰り返していたらしい。その後、体調を崩し死去。睡眠薬の過剰摂取が原因といわれている。享年28歳という若さであっけなくこの世を去ったイーディ。

 

60年代のファッションリーダーとして華々しくデビューしたのに、最期はあまりにも悲しすぎる。

アンディは、彼女の死後、教会で懺悔の告白。彼自身も後悔の念は大きいはずここまでなるとは思っていなかったのか?華やかな人生の裏側はあまりにも残酷すぎた

 

アンディ・ウォーホル 「未来には、誰もが15秒で有名になれる」

20世紀最も有名な人物となり、最も有名人に憧れた人物。歴史上、生きている間に最も商業的な成功と名声を得た芸術家。

公式サイト 

 

彼女はいつも人生を追いかけていた、でも人生は思うように進んでくれない。

ーーーーーーダイアナ・ヴリーランド

イーデイの人生はある意味、女工哀史そのものだったと・・・・。アンディ・ウォーホルのファクトリーでさんざん働かされたあげく、使い捨てられたのだから。ただ貧しい農家の娘たちが工場でひどい目にあう「女工哀史」と大きく違うところは、イーディが貧しい家の出ではなかったことだ。イーデイの先祖はジョージ・ワシントンが独立宣言に署名するときに、同席した名士がいて、セジウィック家はアメリカ有数の名家だったのである。そのことが、ウォーホルにはいちばんの魅力だったのだ(青山南:翻訳家)

イーデイはそのことを、ウォーホルに利用されたんだね。でもはそんなこと関係なく、彼女自身が本当に輝いていたことには違いない。

 

イーディ・セジウィック 人物紹介です。

 

 

 

 

 

 

 

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先週末に観た映画その①「グーグーだって猫である」

2008-09-16 | 映画:ミニシアター

観た作品リスト:“グーグーだって猫である” “ファクトリー・ガール” 京都シネマにて

          “水の中のつぼみ” 駅ビルフランス映画祭にて

 

12日(金)~13日(土)に観た3本の映画のレビューを書きます!その①“グーグーだって猫である”です。キョンキョンが出演しています。やはり私とってはキョンキョンですね。アイドル時代の彼女の印象が強く残っています。そんな彼女は今や女優として、なくてはならない存在となっちゃいました。

京都シネマにて鑑賞したこの作品、満員御礼とまではいかないけれど、結構多かった。小泉今日子や上野樹里が出ているからなのか?漫画家大島弓子の原作ということなのか?分かりませんが・・・・・。大島弓子は人気漫画家ですね。でもあまり馴染みがありません。実は漫画はほとんど読みません。昔は結構読んでいたのですが、いつのまにか読まなくなりましたね。

さてお話は・・・・・・。

主人公小島麻子(小泉今日子)は天才漫画家。吉祥寺に住んでいます。今日もアシスタントのナオミ(上野樹里)、仲のいい3人組の加奈子、咲江、美智子(森三中)と徹夜で締め切りに追われていた。地獄のような作業を遠くから見つめる愛猫サバ。いつもと変らない風景が仕事場で続いていた

さよならかすかに聞こえたさびしげな声も、今の麻子には届かなかった 

 これがサバです。フランス語で「元気?」という意味。麻子さんが初めて飼った猫です。

徹夜明けの麻子は、サバに声をかけます。「サバ、朝ごはんにしょう」

サバは冷たく動かなくなっていた

サバとの出逢い・・・・・初めての連載のクライマックス、麻子はにっちもさっちも行かなくなったとき。子供たちに「もらって欲しい」と手渡された子猫がサバなのだ。

 

愛猫サバを亡くした女性漫画家の麻子は、悲しみで漫画を描けなくなってしまう。ナオミらアシスタントも心配で仕方がない。そんなある日、麻子はペットショップで小さな子猫と出会う。グーグーと名付けたその子猫と暮らしはじめて、麻子の日常は一変、元気な表情が戻ってきた。暫くしてグーグーの避妊手術のために動物病院に向かうが、その途中、グーグーが逃げ出してしまう。必死で探す麻子を助けてくれたのは、近所に住む青年・沢村(加瀬亮)だった。

 

沢村青自と出会った麻子は思わず見とれてしまう今まで忘れていた想いが麻子の胸にこみ上げる

再び再会ナオミの恋人マモルと知り合いだった沢村、マモルのライブでまた会う。

それがきっかけで、沢村は麻子のにちょくちょく遊びにやって来る。グーグーと散歩したり、グーグーの写真を撮ったり・・・・・。何か良い雰囲気です

元気を取り戻した麻子は半年振りに新作のアイデアをナオミたちに発表。ペンを再び取ることに。グーグーが来たおかげで、順調に回り始めた

だが取材中に麻子は倒れてしまうで病院に運ばれる。そして検査を受けることに。ナオミたちは心配そうだが・・・・事なきを得る。

 

数日後、ナオミの家に麻子がやって来た。「グーグーの面倒を少しの間見てほしいの」と。ナオミは快く引き受ける

麻子は驚くべきことを告げる、「入院するの・・・・・卵巣ガン」

 

すべての時間は止まり、幸せな日々は終わりを告げようとしているのか?

新作は?麻子と青自の恋の行方は?麻子自身は?

そして麻子とグーグー、一人と一匹の生活は再び元に戻れるのか?

 

 

ナオミの恋も終わりを告げようとしていた。でもそれを吹っ切り、麻子のために応援する。アシスタント3人組、マモル、そしてマモルの恋人ともに

不思議な外人さん、ポールがところどころで登場!そしてこのお話の舞台、吉祥寺を紹介。しかも英語で 紹介します。面白いです。字幕になります。そして彼の正体がラストで分かります。

吉祥寺お散歩マップ

 

サバも登場します!しかも人間の姿です。摩訶不思議なお話へと繋がっていきます。この辺がちょっとファンタジーかな。

 

 犬童一心監督

猫がお好きなのでしょうか?

漫画家・大島弓子の自伝的エッセイ漫画を、『ジョゼと虎と魚たち』や『眉山』など、繊細な人間描写に定評のある犬童一心監督が映画化。「みんなが対等に、この地球で頑張って生きているんだ」という原作のテーマが、猫のグーグーをはじめいろんな動物たち、そして様々な思いを抱えた人間たちを登場させることによって、より分かりやすいメッセージとして伝わってくる。『空中庭園』以来3年ぶりの映画主演作となる小泉今日子が、才能に満ち溢れながらもどこか内気で、繊細に心が揺れ動く天才漫画家を好演。もちろん、その仕草が観る者の心を掴むグーグーの愛らしさは、猫好きならずとも心を癒されるハズ。(goo映画より抜粋)

 

公式サイト

 

猫も大変だにゃぁ~~!

 

上野樹里ちゃん、ほんまにひっぱりだこですね。何処にでもいそうな人って感じなのですが・・・・。今回のナオミ役は結構良かったです。

 

グーグーだって猫であるスペシャルブログ もあります

 

 

 

 

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アクロス・ザ・ユニバース ビートルズのメロディーに乗せて~~♪

2008-09-13 | 映画:シネコン

   

何故か?パンフレットの赤がでません(>_<)

 

9月8日、MOVX京都にて鑑賞。今週末で上映終了なので、急いで観て来ました。音楽劇です。ビートルズのがいいです。でも、私はビートルズ世代ではありません。ビートルズ解散後、彼らの存在を知りました。ちょうど小学校5年くらいだったと思います。友だちの自宅には、彼らのアルバムがありました。おませな女の子の同級生で、私の知らないことをたくさん知っていました。かすかな記憶では「アビーロード」というアルバムを聴かせてもらったような・・・・・?

何とこの作品を製作したのはジュリー・テイモアという女性の監督です。そしてまったくのオリジナルミュージカルだそうで、ビートルズの曲だけを使って創ろうという魅力的な発想で生まれた素敵な作品です。

 彼女がジュリー監督です。

ジュリー・テイモアブロード・ウェイ・ミュージカル「ライオンキング」の演出家が、舞台から映像へのチャレンジ

名曲に導かれた60年代の探求!

ラブソングから、政治的メッセージが込められた歌まで、音楽と映像は単に登場人物の日常を描くのではなく、世界で起きている色々な出来事の縮図も盛り込まれています。お話は過去のことだけど、現代に生きる人々が観ても新鮮で生き生きさを感じる映像である。監督自身もそうしたいと思って製作したとのこと。なるほど分かりますちょっと前の昔は若い人たちは大きな夢を持って、やいていたよね。どんなに困難なことでも前向きに頑張った現在の世の中はそういう志がちょっと薄れているかも・・・。そういう意味で、この作品はやはり観て欲しいと思います。

キャストもルシー役のエヴァン・レイチェルウッドがメジャー作品出演経験があるだけで、ほとんどのキャストは初めてらしい。あジュード役のジム・スタージェスは「ラスベガスをぶっぶせ!」に出ていましたね。ジムはオーディションで抜擢された。まあいいか!歌も皆さんお上手ジムはバンドをやっているそうで、やはり歌は得意なようです。エヴァンが歌が上手いというのは、知らない人が多いようです。

ストーリー

1960年代、イギリス・リバプール。そうか!ビートルズの故郷にあわせて舞台も同じですね。ジュード(ジム・スタージェス)は造船所で働く若者。父は米兵だったが、顔を見たことがない。そんな父を捜すため、アメリカへ渡ることに・・・・。そして向かった先はプリンストン大学、父はこの大学で管理人として働いていた。息子の存在を知った父は戸惑うその姿に失望そんなジュードに新たな出逢いが待っていた酔っ払ってドンチャン騒ぎの学生マックス(ジョー・アンダーソン)。ジュードはマックスと意気投合マックスはジュードを早速感謝祭のディナーに誘う。そしてマックスの妹ルーシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)と運命的な出会い裕福な家庭に生まれながらも、進歩的な考えを持つルーシーに恋の予感を感じるジュード

自由を求めるマックスに誘われるまま、彼とともに、ニューヨークへと降り立ったジュード。二人は歌手のセディ(ディナ・ヒュークス)の住むグリニッジ・ビレッジのアパートに転がり込む。そこには、ギターリストのジョジョ、チアリーダーのブルーデンもルームメイトの仲間入りマックスはの運転手、ジュードはアーティストとしての道を探りながら新しい生活が始まった

ルーシーも兄を訪ねてやってきた。ルーシーはベトナム戦で恋人を亡くしたそんなルーシー、今度は兄マックスが召集されることに・・・・。そのことを伝えることが出来ず、ルーシーは悩むルーシーをやさしく慰めるジュード、二人の間で、恋が育ち始める。

同じ頃、ジョジョがセディのバンドに加わり、この二人の間にもロマンスが

そんな折、セディがレコードレーベルのマネージャーよりオファーされるそのマネージャーの誘いで、ドクター・ロバートのパーティへ・・・・。ドクターは何とドラッグカルチャーの先導者なのだ。仲間はクラブでトリップ体験、そしてさらにサイケデリックな彼のマジックに乗ってマジカル・ミステリー・ツアーへ

 

彼がドクター・ロバーツです。彼はU2のポノ、U2って凄いバンドですよねスペシャルゲストで登場。ワールドツアー中に参加したというのだから、彼もこの作品に力を注いだようです。

マジカル・ミステリー・ツアーの最終地は、ミスター・カイトの不思議なサーカス

いよいよマックスは徴兵されるときがやってきた兄を想うルーシーは、反戦運動に共鳴し、活動にのめり込んでいく

 

 

マックスが見た戦争の実態とは?

 

 

 

 

自由の女神を運ぶ兵士たち・・・・・。

そんなルーシーに違和感と不満を膨らませるジュードは、彼女の運動組織に乗り込み、感情爆発ルーシーはジュードの元を去る

一方セディは契約のことを悩んでいた。条件はジョジョたちバンドと別れることそのことを知ったジョジョは捨てるのか二人の間に亀裂が

コロンビア大学での反戦運動にルーシーが参加しているのを、ジュードは発見彼女を助けようと混乱に巻き込まれるそして逮捕不法滞在者と見なされたジュードはリバプールへ強制送還となります

バラバラになってしまった仲間たち、恋人たち、彼らが再びひとつになるのはいつのことなのか?

 

ネタばれ再び仲間は結集歌いますよ

 

  

右側の映像はエンディングで映し出されます。美しい映像と音楽がなかなか良い

 

SONG LISTの一部紹介

「Let・It・Be」 「All My Laving」、「Come Togerther」、「Hey Jude」、「Lucy In The Sky With Diamanda」 「Across The Universe」

 

公式サイト 

 

 

 

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あの日の指輪を待つきみへ 原題:Closing the ring

2008-09-10 | 映画:ミニシアター

 あの日の指輪を待つきみへ タイトルが長~いよ!

8月29日、京都シネマで鑑賞した。原題は「Closing the ring 」日本語タイトルは何故、こんなに長いのだろうか?長いもんで、チケット購入の際言うのに困るちょっと鑑賞から時間が経ってしまったな。監督はあの有名な、リチャード・アッテンボロー監督です。こんなに有名な監督なのですが、作品はほとんど未見なのですよね。思わず冷や汗もんだ。 何と監督は今年85歳これも驚きお元気ですよね。

 

85歳で現役なんて、凄い!リチャード・アッテンボロー監督。

主役はシャーリー・マクレーンです。彼女、今年74歳だとか。凄いです。このお年まで頑張っているなんて・・・・。そしてシャーリー演じるエセル・アンの若き日のエセルを演じるのが、ミーシャ・バートンという女優さん。この方、結構お美しいです。あまりにも若いエセルと年老いたエセルの違いが大きすぎるもので、ちょっと無理があるような感じ。若きエセルは目がパッチリしているのに、晩年のエセルは目が小さくて、今ひとつなのです。確かにシャーリーは名女優なので、いいのですが、若きエセルの美しさが引き立ち、晩年のエセルと繋がるのはかなりしんどいものがあるように思うのですが、皆さんは如何ですか?

「闇の子供たち」同様、立ち見までが出る人気作品のようです。この日も多くのお客さんでした。

 

お 話

ひとり娘も知らないエセル・アンの過去、固く口を閉ざす親友ーーーー

 

ミシガンで暮らすエセル・アン(シャーリー・マクレーン)。長年連れ添った夫のチャックを亡くした。夫の死を淡々と受け止めいた。そんな彼女に娘マリー(ネーヴ・キャンベル)は不満そんなマリーにエセルは「私は21歳のときに人生が終わったのよいまさら何を嘆くの?」と言い放つ。ショックを受けたマリーは両親の親友ジャック(クリストファー・プラマー)に何があったのか問いただすも、ジャックは悲しげな瞳で、「過去を掘り返すな」と忠告するだけ。

 

すべては、名前の刻まれたひとつの指輪から始まったーーーーー

 

1991年、アメリカ、ミシガンブラナガンに暮らすエセル・アンのもとに突然、遠く離れた国、アイルランドからの国際電話が入る。ジミーと名乗る青年(マーティン・マッキャン)がベルファストの丘の上で、エセル・アンの名前が刻まれた金の指輪を発見したというのだ。「送りましょうか?」というジミーの申し出を何故か冷たく断る。指輪にはもうひとつ「テディ」という名前が刻まれていた・・・・。

 エセル・アンにをかけるジミー

 

お話は50年前にさかのぼる・・・・・。

 

1941年、アメリカ。運命の出逢いと美しい友情があったーーーーー

 

若き日のエセル・アンは幸せの絶頂にいた。ついに運命の人とめぐりあったのだその人はテディ(スティーブン ・アメル)。航空学校に通うため、田舎から町にやってきた。一点の曇りもない、ピィアで爽やかな笑顔はエセルの心の友人のチャック(デヴィット・アルペイ)とジャック(グレゴリー・スミス)はふたりのを応援した。彼らもまた、町で一番美しいエセルに密かに恋をしていたが、テディとの友情を失いたくなかった。

 

ひとつだけの指輪で永遠の愛を誓った、秘密の結婚式ーーーーー

 

 

数日後、ふたりは教会で結婚式を挙げる

燃え上がるふたりの恋を阻むものがあった。それは戦争だ。爆撃機に搭乗する日を目前にテディは、エセルのために自らの手で建てたにジャックとチャックを招く。もし自分が戦死したら、どちらかにエセルの面倒を見てほしいというのだ。しかしジャックは、恋多き男だと伝え、テディの申し出を辞退。結局チャックが複雑な思いのまま約束を受けることに・・・・・。

 

ジャックも密かにエセルを思っていたでも申し出を断る。

 

チャックも彼女への想いがあった。ただエセルの心にはテディだけ・・・・。それなのに、気の良いばっかりにテディとの約束を交わすことに。

神の前で愛を誓ったテディは指輪を胸に戦地へと旅立った。

 

壁の中に封印された、愛の思い出ーーーーー

いつも戦争は、大切なものを奪っていくテディの乗った戦闘機は、ベルファストの上空から悪天候のため丘へ墜落。遺体は発見されず、戦死の報を受けても、エセルは諦められない。やがてテディが遺した家の壁に残された彼の写真、遺品をジャックとチャックに封印するようにたのむ。テディの死を認めず、悲しみに蓋をしたエセルは以来、泣く事も心の底から喜ぶこともできず、淡々と生きてきたのだ。

そして今、ついにエセルはその封印を解くことに決意のきっかけは、ジミーがアイルランドから届けてきた指輪だ。エセルの頼みで、ジャックもまた、テディとの約束を果たすために封印してきた彼女への愛に向き合うのだった。

 

ジミーの見つけた指輪は、エセル・アンの心を動かすことに・・・・・。

 

 

指輪を見たエセル・アンはついに決意。

 

 ジャックもエセルへの想いの封印を開ける。

 

過去に決着をつけるため、アイルランドへーーーーー

 

なぜ、ジミーが指輪を掘り出したのか?ジミーにはエセル・アンたちに繋がる本人も知らない縁があった。彼の祖母エレ(ブレンダ・フリッカー)はこの地に派遣された米軍たちと毎夜ダンスに興じていた その中にジャックの姿もあった。そしてエレの旧い知り合いで元消防士のクィンラン(ピート・ポスルスウェイト)は丘の米軍の爆撃機が墜落して以来ずっと、掘り起こす作業を続けている。好奇心に駆られたジミーが半ば強引に参加すぐに発見した指輪こそ、どうやらクィンランの50年来の捜し物らしいのだそんなジミーとエセル・アンはベルファストへ旅立つ運命の愛に決着をつけるために・・・・・・。

 

ベルファストの丘での作業で、ジミーはミスター・トーマスという爆弾テロ犯から睨まれ、暴力を受ける。町ではテロがあらゆる場所に爆弾を仕掛けていたのだ。右の女性がエレである。

 

なぜ、クィンランはテディの指輪を捜していたのか?

テディの死にまつわる、エセル・アンが知らない事実とは?

今、過去と向き合う勇気が、エセル・アンを輝かしい未来へ導こうとしていた。

 

 

北アイルランドについて。1969年のカトリック系の公民権運動が紛争に発展すると、イギリスの治安部隊がこの地に常駐するようになり、IRAはテロ活動を活発化していく。映画で描かれている91年は、翌92年にロンドン金融街シティーではIRAによる爆弾テロが発生するなど、テロ活動が活発化していた時期である。

 

IRA  についての詳細

 

若きエセル・アンを演じたミーシャ・バートンの来日記者会見はこちらからですよ!

 

公式サイトです。映画の詳細情報はこちらから

 

※数年前に、アイルランドのラジオから一風変わったニュースが流れた。ベルファストの丘で見つかった指輪。本当のお話 です!この指輪はどんな運命を辿ったのか?そして誰の元に戻るのかーーー?多くの人の想像力を掻き立てたこのニュースをひとりの脚本家ピーター・ウッドワードによって創作意欲を激しく揺さぶられ、半世紀、ニ大陸を結ぶラブ・ストーリーを書き上げた。今その作品が映画化となる。

 

ロマッティクで、悲しいラブ・ストーリーです。クリストファー・プラマーと言えば、「サウンド・オブ・ミュージック」でお馴染みの大佐役ですね。懐かしい大人向けのラブ・ストーリーかも・・・・・。

 

 

 

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ENNEN FACTORY 銅版画展終了しました♪

2008-09-08 | 銅版画関連

昨日、グループ展が終了しました。メンバーの皆さん、お疲れ様でした。残念なのは今回で、この平安画廊での展覧会は終了となることです。オーナーの中島さんがお亡くなりになり、年内でこの画廊は閉廊となります。ということで、悲しいことではありますが。スタッフのMさんには、お世話になりました。来てくださった友人と記念写真をぱちりそして先生のアトリエも建替えのためしばらくお休みになります。新しいアトリエは来年の7月頃だということです。新しいアトリエが楽しみです

ENNNEN FACTORY 銅版画展の様子をちょっとパチリ

 

 

        

 

お仲間の作品を撮りました!ごめんなさいね。ちょっと載せます・・・・・。光の反射で上手く撮れず、上手く?撮れたものをちょっとだけ。

 

会場全体の様子も・・・・・。

 

さて次回は何処で開催されるのか?楽しみですね。

 

 

 

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