マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

フェアトレード

2009年04月12日 | ハ行
  フェアトレードでハッピーに
             フリーライター 長尾 弥生

 お財布の中身がさびしくなりそうな2009年。だからこそ、満足感の高い買い物をしたい。私のおすすめはフェアトレード(公正貿易)。

 バブルの頃も知っているし、ブランド品に魅力を感じたこともあった。でも、途上国の産品を労働に見合った公正な価格で継続的に買うフェアトレードを取材してからは、「かけがえのない1品」を手にする喜びにひたっている。

 例えば最近、我が家に加わった南米エクアドルのコーヒー。ここの村人たちは鉱山開発計画への反対をきっかけに、森と共生することを考えたという。伝統農法でコーヒーを作り始め、それが売れて、子どもたちが学校に通えるようになった。たった1袋のコーヒーにこんな物語がある。飲んでみれば、南米の小さな村がぐっと身近に感じられる。しかもおいしい。

 どんな人がどんな思いで作ったのか。手にした商品の背後にある物語を知れば、それは単なるモノではなくなる。値段やブランドではない「価値」。そこに心を動かされ、対価を払う。買い物って本当はそういうことなのでは。

 フェアトレードの取材は依頼を受け、手探りで始めたものだった。世界各地の作り手たちの現実と、それに対する挑戦を知るうちに、すっかり魅了された。「買ってあげる」ではなく「共感して買う」ことの楽しさを知った。そして、それが自然なことだということも。

 昔は、ものを作る人も買う人も、同じ社会に暮らしていた。「○○さんの大根はおいしいね」と食卓を囲む、顔なじみの関係があった。でも、グローバル化で「生産は途上国、消費は先進国」という流れができた。いま、消費専門の私たちは、生産者の顔を想像できない。

 一方で、フェアトレードは地球規模の「産直」だ。私たちは商品を安心して手にとり、作り手は確かな対価を得て貧しい暮らしから抜け出す。

 最近は、商品も売り方もとても洗練されている。インドの女性たちが縫った世界的なファッションデザイナーのドレス。ネパールの紙布の服。バングラデシュの麻布のバッグ。ケニアからの真鍮(しんちゅう)のアクセサリー。世界各地からのスパイスやお茶が並
べられ、有機栽培の綿を使ったベビー服はギフトに人気だ。

 お店は表参道や自由が丘にもあり、デパートや人気のショッピングスポットには、期間限定でチョコレートや雑貨のコーナーができる。たまたま買ったかわいい商品が実はフェアトレードだったよ、なんて声も聞く。

 買って、消費して、暮らレている私たち。ならば、たまには買い物の「価値」を意識して、世界のどこかの人たちの物語が伝わり、彼らの暮らしにも貢献できるものを選んでみようか。それがおいしくて、かわいいのならしめたもの。今年の買い物は、自分も作る人たちもハッピーな「フェアトレード」で!

 (朝日、2009年01月09日)

     感想

 私も出来た頃からの「第3世界ショップ」のファンです。もう20年くらいになるかな。私の気に入っているのは、まずシンガンパティ紅茶です。ブランドものより余程安くておいしいと思います。100グラム525円です。

 次はココアです。これは、多分、原産はアフリカのどこかだと思います。色からしてきれいでおいしそうです。100グラム525円です。

 コーヒーの生豆も1キロ900円くらいだったと思います。今はコーヒーを飲まなくなったので、忘れてしまいました。自分で焙煎し、自分で粉にし、そして飲むのです。ブラジル産、ペルー産、エクアドル産など4種類くらいあったと思います。なぜか、カタログに載っていないので、メールか電話で問い合わせた方がいいと思います。

 チョコレートも又絶品です。特にいいのが「ラ・トリュフ」です。ウン千円もするのは金持ちに任せて、我々はこれです。9粒入っていて735円です。これで本命チョコも逆チョコもOKでしょう。これは冬にしか販売しません。次は11月です。

 ほかにもいいものが沢山ありますが、今回はこれくらいにしておきます。

 リンクの貼り方が分からないので、調べたい人は「第3世界ショップ」で検索してください。

 あるいは、03-3794-7370に電話して、カタログを送ってもらうといいでしょう。
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