マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

信憑性

2007年02月25日 | サ行
  使い方

 1, アニタ・ソレンスタム(36)の引退説が流れたのは今年初めのこと。5年間も守り続けてきた賞金女王の座とプレーヤー・オブ・ザ・イヤーの栄冠を逃した昨年の彼女を振り返れば、引退説は信憑性にあふれていた。
 (朝日、2007年02月21日、船越園子)

 感想・「信憑性にあふれる」という言い方はあるのでしょうか。学研の国語大辞典を引いてみますと、「その話には信憑性がうすい」と「原告の申立には信憑性が皆無といってよく、却下を希望します」(立原正秋)の2つが載っています。

 基本的には、「信憑性」は有るか無いかだと思います。従って、「~には信憑性が有る」あるいは「無い」で、それを強める表現としては、「十分〔に〕有る」「全然無い」と有無の方を強めるか、「十分な信憑性が有る」とか「わずかな信憑性しかない」と名詞の方に形容動詞を付けるかなのだと思います。

 学研に出ています「信憑性がうすい」もあるとは思います。但し、反対の「信憑性が濃い」はあまり聞いたことがありません。「疑念」なら「うすい」も「濃い」をあると思います。