極東戦線異状アリ

気の向くままに書いています。

三月読了

2010年04月11日 22時19分43秒 | 
●『5人の落語家が語る ザ・前座修業』 稲田和浩・守田梢路
物事はその時は意味が無いと思っても数年後にハタと気付いたりするものですよね。
人間、苦労しろというのは自分以外の人の心が分かるように器を大きくする作業だと思います。逆境に耐えられるように、心を躓(くじ)かせない為の訓練(自分で自分を護れるように)だと思います。まぁ苦労し過ぎて捩曲がる人もいるから結局、人それぞれなんだろうけども。
この本を読んで思ったのは、今の時代は全ての分野においてこの人間に惚れたからこの人の側に置いて貰って同じ道に行きたいと思わせる程の人物がいないのではないかと思う。
苦労が分からないのに軽々しく言ってはいけないけれど、この五人の人たちはそういう人と出会えただけで幸せなのかもしれない。非常に大変だろうけれど、それだけ打ち込めるものを人生で見付けられるなんて羨ましく思いました。


●『風の歌を聴け』 村上春樹
正直、よく分からんかった。何となく『ノルウェイの森』の元なのかなと思った。


●『遥かなるケンブリッジ‐数学者のイギリス‐』 藤原正彦
藤原氏の事を知ったのは新聞の人生相談でした。面白い解答をする人だなと思いました。(答え方というか考え方が出久根達郎さんと似ている気がします。出久根さんのエッセイも好きです。あ!お二人ともハ…以下自粛…)で、初めて本を読みました。言い方が面白いです。とにかく読んでみて欲しいと思います。


●『老人と海』 アーネスト・ヘミングウェイ・著、福田恆存・訳
最後は老人の死を暗示しているようで悲しくなりました。少年が泣きながら老人に気を使う情景が頭に浮かんで読んでいてこっちまで泣けてきたよ。ヨロヨロな年寄りでも少年にしたらヒーローなんだと思った。
さすが、推薦図書(今は知らないけれど)に選ばれるだけのある本だと思いました。