白洲次郎という人物をあまり知らないで読みました。
読んだ感想としては昔も今もあまり世の中は変わっていないのではないかと思いました。
印象に残った部分を書きますが、当時の空気は分からないので違う取り方をしていたらご勘弁を。それと、箇条書きで書いてしまいます。
●中共貿易の話について白洲氏は戦前と戦後とでは日本も中国も違う国のようなものだから仕方無いみたいな事を書いていましたが妙に納得してしまいました。
この間、上戸彩主演のドラマ『李香蘭』を観ましたが李香蘭の両親は中国から帰国して離婚してしまったそうです。父親が中国での出来事を夢のように思っていたみたいなのです。
それで日本に帰ってきて(夢から覚めて)がっかりしてしまったのではないかと思いました。
確かにあの時代の日本は(ドラマの中の雰囲気でしか分かりませんが)亜細亜を、世界を、リード
するという気概がみなぎっていたのではないのでしょうか。
親中派のお年を召した政治家や有力者の方たちはこの時代の事を忘れられないのかもしれないなと思いました。白洲氏の言うとおり幻想に囚われているという事です。
今の中国(正確には文革後なのかもしれませんが)はそんな素敵な時代の中国とは全く別モノだという事なのです。もちろん、日本も。
●オリンピックという単語がオリ「ム」ピックと書いてあって一瞬、○ちゃん用語が何故こんな
ところに!と電車の中で読んでいて吹き出しそうになりました。
そんな私は○ちゃん脳なのでしょうか?
●以下、引用
>凶作の時に米をどこそこの国から買い付けると決定することは、
>今から買いに行きますからせいぜい米価を吊り上げて待っていて下さいと諸外国に
>懇願放送するようなものだ
引用終わり
日本人はイクラを食べますが外国では捨てていたそうです。
そこに日本の業者が目を付けて安く買おうとしたらしいのですが俺の企業が、いや、うちの企業がとやっているうちに値段を吊り上げられて損した。
みたいな話を聞いた事があるのですが、このページに書いてある事はイクラの話と同じ事なのだと思いました。
イクラ買い付けの人たちも変に競争しないで、皆で一つの会社を作ってその会社から買い付けして後で分け合えば相手に暴利を貪らせてやるなんて事は無かったのだと思います。