中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

設備投資額がプラスであるが・・・

2013年09月05日 04時43分56秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 74ページの「不足する技術系人材」をみましたが、今日は79ページの「フリーキャッシュフローと設備投資」をみます。

フリーキャッシュフローとは営業利益と減価償却費の合計額のことであり、「企業が自由に使える資金」という指標ですが、このフリーキャッシュフローの推移をみると、足下では景気回復の遅れによりフリーキャッシュフロー、設備投資ともに落ち込んだままとなっていることが分かります。

続いて、製造業の設備投資の動機をみると、2007年に42.8%を占めていた「能力増強」という回答比率は2008年の「リーマンショック」以降、低下傾向にあり、一方、「維持・補修」の回答比率は徐々に高まっていることが分かります。

具体的な数字で見ると、直近のピークである2007年に36.3兆円だったフリーキャッシュフローは、2011年には32%減少して24.7兆円へと落ち込み、この間の設備投資は2007年の17.5兆円から2011年の11.3兆円へと35.5%減少しており、その動機は直近2012年では「能力増強」が25.1%、「維持・補修」が24.9%となっています。

9月2日に財務省が発表した法人企業統計によると、4~6月期の国内の企業の設備投資額は前年同期より0・016%増え、プラスは3四半期ぶりである、というニュースが流れていました。

このプラスが消費税増税の判断の鍵と言われていましたが、この表をみると、このレベルの増加では生産設備の過剰感は払拭できておらず、能力増強は抑制されていると読むことが自然だと思いますね。

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