実山椒をさっと下茹でして冷凍保存している。昨年の分がまだ残っていたので新しいのが採れる頃だし処分しようかと思っていたところ、実山椒の甘だれの作り方を知り、香りのほうがどうかなと思いつつ試してみることにした。
材料 実山椒(下茹でしたもの) 100g
酒 200ml
砂糖 200g
しょうゆ 200ml
作り方 ①すべてを一つにし、鍋に加え、中弱火で15分加熱する。
②煮沸した容器に入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で保存する。
冷蔵庫で約1ヵ月保存可能。
冷蔵庫保存することでたれにとろみが生まれます。 (記事から引用)
たれの甘みの中に実山椒の香りがうつり、いいお味。肉料理に回しかけてもいい。新しい実で再度作り置きしてみるつもりでいる。おそらくもっと香りが生きるだろうと思う。
店頭に、皮がむかれ下処理を済ませた漬けるだけのラッキョウが並んでいた。
向田邦子のエッセイを読んでいた時、生醤油に漬ける話があったのを思い出し、一度真似てみようと思ったのだけれど、どこにあったか…。ページを繰って探したところ、「食らわんか」(『夜中の薔薇』収)の中にそれは記されてあった。
実家の母は、甘酢で唐辛子を効かせたピリ辛で漬けていて私も好みだったが、甘い方が小さな子供たちには食べやすい。醤油となるとどうだろう。
「ただ洗って水けを切ったのを、生醤油に漬け込むだけである。二日もすると食べごろになるから、三つ四つとり出してごく薄く切って、お酒の肴やご飯の箸休めにするのである。」「外側が、あめ色に色づき、内側にゆくほど白くなっているこの新らっきょうの醤油漬けは、毎年盛る小皿も決まっている。大事にしている『食らわんか』の手塩皿である。」
向田さんの手料理は、「材料も作り方もいたって簡単」「もったいぶって手順を書くのがきまり悪いほど単純なもの」と自ら書いているが、盛り付ける皿や器への工夫、こだわり、そしてそれらへの愛着が滲むのがとても素敵だ。
「豚肉と、最近スーパーに姿を見せはじめたグリーンピースの苗を、さっと炒め合わせ、上がりにしょうがのしぼり汁を落として、食べたい」などとあった。
明日はらっきょう探しかな。土付き、まだあるかしら。