何がきっかけだったのか今となっては思い出せないが、ロバート・クレイが聞きたくなった。持っているはずだが、探すのがめんどくさいな、と思ってアマゾンを開いてみる。中古だと安いけれど、これは海外版かな、時間がかかりそうだ。どうしようとか思いながらよく見てみると、購入履歴2回と書いてあるではないか。前にも探すのが面倒で買ってしまったに違いない。自分のことながらしょうがない奴だな、とは思うのだが、すると2枚あるので探せるのではないか、ともひらめいた。ふつうそれが先に思うことであるべきだが……。
で、探してみた。CDというのは小さいので詰めて重ねて保管してしまう。だからいろいろとひっくり返してみなければならない。アルバムの雰囲気というか、だいたいの感じは記憶してるけど、いろいろひっくり返すと他のアルバムも当然目に入る。引っ越しの時に昔のアルバム(この場合は家族などの写真のことだが)を発見して見ハマってしまったように、あれこれこんなのがあるな、などと感慨にふけってしまったりして、なかなか進まない。ちょっと休憩して結局ユーチューブでスモーキング・ガンだけ聞いたりしていたら、ありました。ちゃんと持ってたよ(当たり前だ)。
で、聞いているのだが、やっぱりいいですね。CDをひっくり返したついでにベックのアルバムとかニール・ヤングなんかも掘り出して聞いたりして、なぜかレッチリもトゥールもファンカデリックも一緒に聞いている。まったく一貫性が無い。でもまあ一気に昔に気分が遡る。僕はそんな時代があったのだ。
録音しておいたラジオ番組を通勤の時に聞いていると、コステロとニール・ヤングの新譜だってさ。前の週グリーン・デイの昔の音源やキング・クリムゾンなんかも新譜が出てたって紹介してた気がする。今はいったいどんな時代なんだ。やっぱり結局ロックっていうのは演歌のような感じで昔の人が聞いている分野なんだろうな、って改めて思う(※)。新しいのはノバ・ツインズがいいと思うが、これもなんだか古臭い感じがするもんね。若い人には新しいのかもしれないけど、知らないだけのことだろう。まあ最近はそういう話ばかりで、ヒップポップなんかもメロディがついて昔っぽくなってるし、もう何が何だか分からない。世界は時間軸としては混沌としている。まるで量子力学だな。
※ 実際演歌は僕の子供のころくらいから始まった分野なので、そう古いものではないらしい。いわゆるロックより新しい、歴史の浅い分野なのだ。