【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

◎安倍首相、異例の長期間でニューヨーク訪問、官房長官「関係国首脳と会談」し「国の立場を積極的に発言」

2014年09月16日 13時46分06秒 | 第187臨時国会2014年地方創生国会

[画像]安倍晋三首相のニューヨーク出張を発表する、菅義偉・内閣官房長官(自民党衆議院議員)、2014年9月16日、首相官邸内動画からスクリーンショット。

 菅義偉・内閣官房長官は、きょう2014年9月16日(火)朝、定例閣議後記者会見で、「9月22日(月)から27日(土)まで、安倍首相はアメリカ・ニューヨークに出張し、国連総会で一般討論演説をしたり、国連気候変動会合に出たりする」としたうえで、


 「この機会に関係国首脳とも会談する」

 「わが国の立場を積極的に発信する」

 と語りました。

 首相の国連総会出席で、5泊6日間のニューヨーク滞在は極めて長期の日程。

 このため、2014年7月1日(火)の閣議決定「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」を踏まえて、アメリカのバラク・オバマ大統領や、国務長官、国防長官らと会談し、日本が集団的自衛権を、アメリカ軍の周辺事態の後方地域支援活動などで積極的に行使する立場を2国間で表明するものと考えられます。さらに、国連総会でも何らかの発言をしたり、ニューヨークの会場で、有識者にスピーチする可能性があります。さらに、1997年9月の国連総会後に橋本龍太郎首相、小渕恵三外相、久間章夫防衛庁長官らが署名した「日米防衛協力のための指針(いわゆるガイドライン)」の改定(12月)を前にした「中間報告」について、首相立ち合いの下、外相同士が署名するなどの可能性が浮上してきました。

 仮に、「サイバー防衛の強化」「宇宙防衛の強化」以外に、「周辺事態における後方地域支援での補給活動での武器・弾薬解禁」となると、沖縄本島の普天間基地から、本州の山口県岩国基地(岩国錦帯橋空港併設)に移転した、米軍の空中給油タンクをそなえた、C130輸送機である、KC130の15機に、本州から積み込むことで際限なく、年間1兆円規模で、武器弾薬を、コマツ、三菱重工業、川崎重工業、石川製作所などが積み込むこともあるうることになり、終戦以来最大の転換点を迎えることになります。

 十分な警戒が必要です。

 首相のニューヨーク長期訪問は翌週に、NHK国会中継入りの第187秋の臨時国会の代表質問で議題になるのは確実な情勢です。

 関連エントリー 

2014年9月4日付(安倍首相「KC130輸送機の岩国移転」を強調、やはり、ガイドラインで「武器弾薬提供」解禁の布石か) 

2014年9月2日付(◎海江田内閣での日米ガイドラインやり直し「マニフェストに入れるのは難しい」集団的自衛権【追記有】) 

2014年8月25日付(岸田外相留任へ、の報道、2014年9月20日前後のガイドライン中間報告で「武器弾薬の提供」解禁布石か) 

2014年8月20日付(◎米軍に「武器と弾薬」日米同盟ガイドライン再改定、自公閣議決定道開く 第188通常国会で周辺事態法改正) 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿