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ミステリ感想-『退出ゲーム』初野晴

2008年12月13日 | ミステリ感想
~あらすじ~
有望な音楽家だった草壁先生の指導のもと、日々練習に励む吹奏楽部のチカとハルタだったが、変わり者の先輩や同級生のせいで、校内の難事件に次々と遭遇するはめに……。

~収録作品~
結晶泥棒
クロスキューブ
退出ゲーム
エレファンツ・ブレス


~感想~
「藤間弥生子。マヤと呼んでやってくれ。家はラーメン屋だ」そして名越はわたしたちに顔を近づけて声を潜める。「……こいつは本物だ」

青春ミステリの傑作。トリックこそいまどき「物理化学の応用授業」が大半だが、作者の筆が慣れるにつれユーモアセンスが爆発。読んでいて噴いた小説はひさびさ。それだけで次回作を待ちたくなってしまう。
トリックに興味がなくても、物理化学をうまいことからめた謎解きと、それにいたるロジックとストーリー、徐々に吹奏楽部のメンバーを増やしていくゲームのような展開と、それにつれて増えていく個性的なキャラたちが楽しくてしかたない。


08.12.3
評価:★★★☆ 7

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