三沢から帰京した翌朝、
菊池文代さんから、お電話が。
「ランチいかが?おしゃべりのお時間おあり?」
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菊池さんは、昭和5年生まれ、今年80歳の
ドキュメンタリー映画のプロデューサーです。
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映画「こつなぎ」は、
青森県境に近い、岩手県一戸町小繋(つなぎ)地区の
山林への入会(いりあい)権をめぐる戦いの50年の
記録映画。
2009年、山形国際ドキュメンタリー映画祭2009
でキネマ旬報ベストテン文化記録映画部門
第2位に輝いた作品です。
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「あなたなら、まとめてくれるよね」
映像カメラマンだった夫・菊池周さん(2002年他界)が
1960年(昭和35年)から現地・小繋に入り撮影開始、
以来、通い続けて撮りためた映像を、遺志をついだ妻の
菊池さんが映画化されたもの。
もともと映画のスクリプターだった菊地さん。
志半ばで亡くなられた夫の周さんは、生前、
「あなたならまとめてくれるよね」
そうおっしゃったそうです。
お蔵入りになっていたフィルムに、7年間の現在の
小繋地区の様子を加え、50年後の昨年、2009年
(平成21年)に完成しました。
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チラシをみてみましょう。
映画「こつなぎーー山を巡る百年戦争物語」
映画の舞台は、青森県の県境に近い、岩手県二戸郡
一戸町小繋。
「こつなぎ」
ここに山がある
山はみんなの生活の場
約50年前に取材を始めた膨大な記録
ここには埋もれさせてはいけない歴史がある
もちろん、新聞各誌がとりあげています。
雑誌VERY4月号には、菊池さんのポートレート。
すてきでしょう。
タイトル
女は「一生現役主義」。
亡き夫との「二人三脚」で撮影した記録映画を復活させて。
とあります。
あなたの町でも「こつなぎ」を上映しませんか。
<問合わせ先>
こつなぎ上映委員会
TEL03-3555-3987
kotsunagi1@yahoo.co.jp
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「記録といえば」と、菊池さんに、
三沢でのふきのとうの講習会での
小学生の働きぶりを伝えました。
2時間を超える長時間、
質問以外、まったく私語を交わさず、もくもくもくもくと、
作業を続ける姿。
そして、やはり静かに見守る大人のみなさん。
「都会の子供たちに見せたいわね、そこに記録する人は?」
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成長する子供たち。
とくに、小学校低学年の子供たちとの教室では、
いつも思うのですが、
来年には、もう決して撮れない記録です。
ほんの少しですが、ブログに掲載しました。
これは、
私自身の、ただ、自分の仕事を伝えたいのではなく、、
「記録」は、手を離れたところで、歩きだしてくれるからです。