昭和から平成(1989~2019)にかけての東京の街の変貌を、12人のノンフィクション作家が書いている。うち2つは増加する外国人についての記述。 Twelve non-fiction writers wrote about the transformation of the city of Tokyo from Showa to Heisei (1989-2019). Two of them a . . . 本文を読む
表紙は国連によるアフリカの地域区分図。北・西・中部・東・南部に5分されている。
本書には様々な興味深い地図がある。人口密度、識字率、移民の移出国受入国。
〇ナイル川の流量と流域の農業形式…ナイル川の流量の60%は青ナイル。エチオピアは青ナイルに巨大ダムを建設中。ダムによる電力を各国に提供するという条件で、エジプトとエチオピアの対立は一応収まった。ナイル川の水の使用と配分につい . . . 本文を読む
古代ローマではPontusと呼ばれていた黒海はKaradeniz(Black Sea)に、Sinus Arabicusと呼ばれていた紅海はKizildeniz(Red Sea)に名称を変えていったことは、この地方におけるトルコ系民族の進出を外しては考えられない。黒海や紅海の名称の由来は、アジア系の人々の持つ五行思想がトルコ人に伝わった。古代中国で生まれた五行思想では、火=南=紅(朱)=夏、水=北 . . . 本文を読む
三内丸山遺跡は縄文前期後半から中期中頃の「円筒土器文化」の代表。この時期に北海道南部から東北北部では大規模な集落が多く見られる。クリなど堅果類の管理貯蔵調理技法の発達があった。三内丸山遺跡からは黒曜石、ヒスイ、日髙産の石など遠隔地の遺物が数多く発見され、重要な交易の拠点であったとみられる。
平安中期までは、東北北部はエミシの領域だった。(エミシとは大和朝廷に従わなかった北東部 . . . 本文を読む
現在のフランスでは、都市部でも村落部でも人口増加率は同じで「村落部からの人口流出は終わった」と国立統計研は明言する。
村落部に移住する住民のタイプは①子育て世帯と②田舎の家を相続する年金生活者。
フランス農業は収益性の高い大規模栽培に集約化された。農業に憧れて村落に移住する人は少ないし、高齢者が土地を耕す姿もない。
村に移住or帰郷した人の多くは、近隣の村や町でそれぞれ働いている。
. . . 本文を読む
東京都心及び都心周辺部のうち、かつては東京の文化的中心であったが、東京オリンピック1964の都市改造やその後の再開発ブームから取り残され、周縁化されてきた都心北部に焦点が当てられている。
著者は都市社会学者でこの本は社会学的街歩きガイドという副題だ。私にはどこが社会学的なのかはよくわからない。むしろ歴史マニア的のように思える。
著者は都心北部が好きだから仔細に街歩きをしてこの本を書いてい . . . 本文を読む
新潟県中越地震(地元の人は中越大震災と言う)で被災し廃村寸前となった十日町池谷集落にボランティアが支援に入り、次に著者が地域おこし協力隊として家族連れで移住した。池谷集落は限界集落からの再生に成功し、この本にはそのプロセスと限界集落が再生していく際のポイントを描いている。
本書の「解題」で、小田切先生は、2点を指摘。
①プロセス重視の視点
政策当局は予算獲得と短期的な数的成果に . . . 本文を読む