私が宮本常一を知ったのは1970年代、高校の図書室や学生時の区立図書館でおそらく『私の日本地図』シリーズの何冊かを読んだときからだと思う。宮本が持つ風景から人々の暮らしを読み取る力や、村人との対話術、記録術を獲得することは自分には難しいとは思ったけれど、日本列島を隅々まで旅して、自分なりの視点で観察し何か記録を残したいと思っていた。それができそうな職業を選んだつもりだったが、現実には出張で現地を . . . 本文を読む
巻頭の写真はわかりやすいけれど、本文はまわりくどい。 メインテーマの関さんの森と道路計画の変更経緯についてノートしよう。
「関さんの森」とは、千葉県松戸市幸谷にある屋敷林と庭、農園、梅林、湧水池などから構成される2.1㏊の小さな森。(都心の大手町から千代田線で37分、新松戸駅から500mの位置にある。)
先代所有者である著者の父親は、屋敷林と畑の一部を「こどもの森」「こど . . . 本文を読む
東大の先生11人が、駒場の全学ゼミナールで(ということは主に18~20歳の教養課程の学生に)2018年度に講義した講義録。よって、非常に基礎的なことから説明がされている。
1川島真
もともとアメリカの対中政策の基調は、中国も既存の世界秩序=西洋画50年間つくってきた主権国家や自由貿易などの体制に取り込める考えに基づいたエンゲージメント政策だった。現在、近代以来の西洋諸国= 現代アメリカの自 . . . 本文を読む
この本は、第1部でまず民家の構造やそこで営まれた生活、民家が創出する景観など、民家を総合的に理解するための多様な切り口を示し、わかりやすく解説してくれる。
屋根、構造、(長屋)門、屋敷林、町並みなど。
屋根はその材料から茅葺き屋根と板葺き屋根、地域によっては石屋根がある。都市の町家では密集して家が建ち、古くから瓦の町並みが出現していた。雨の多い日本では軒を長く出し、工夫を重ね、そこから水 . . . 本文を読む