この本で著者は、GDPで測定される「経済成長」によって成功を定義しそれを国家の究極の目標とすべきかを問い、それは私たちを誤った方向に導きかねないと主張している。 しかし、GDPから除外される重要なものがあるということは、経済学の第1歩で学んだことではなかったろうか。家庭内労働が対象外、サービスの質の評価が難しい、犯罪や麻薬や公害をマイナス評価しないなど。この本に書かれている個々のエピソードは面白 . . . 本文を読む
タイトルの年290万円というのは、市民1人当たり年間可処分所得(要するに手取り)で、学生や年金生活者も含んでいる。一般読者はサラリーマンの年収と誤解しそうだが、全く違うものだ。比較対象として日本や他国の数字はない。
現実にはドイツの1人あたりGDPは日本の1.2倍だ。おそらく賃金も同じくらい高いだろう。「低賃金」とあるが根拠はなく、「生活は質素」というのも主観的な観察にすぎない。
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ルイス・モデル、ソロー・モデル、雁行形態論、開発独裁モデルなど、開発経済学のさまざまなモデルや仮説が現代中国に適用可能かを議論。それぞれのモデルが中国の開発経験を見る際の重要な準拠枠になる。
しかし中国には従来の開発論の枠組みではうまく説明できない事象も見られる。それを5点挙げており、その4つ目が政府の役割。1つは政府自身が国有企業を通じて市場のプレーヤーになり得ることを示したこと。もう1つ . . . 本文を読む
訪日外国人観光客数が急増し、臨界点を超え、「観光立国」が「亡国」になりかねない問題が表面化している。
この本は、その対応として「適切なマネージメントとコントロール」をすべきとして、様々な指摘・提言をしている。
行政に対する意見・提言として印象に残ったこと
・日本の行政の弱い点は、決断を主体的にできないこと。
オーバーキャパには総量規制と誘導対策で対応すべき。富士山の . . . 本文を読む
いつか行くであろう旅の予習として
古茂田浜 下島西海岸 元寇の古戦場
厳原 朝鮮通信使接遇の地、漂流民を保護した漂民屋跡 江戸時代に3000人 藩主宗家の宗武志伯爵は朝鮮王族の娘と結婚。
宗家の菩提寺万松院の門は創建当時の400年前のもの。
大船越は1672年に掘られ、対馬が最初に南北に別れた場所。万関橋は1900年、日露戦争に備え海軍が掘った。
上島、海神神社の新羅仏は . . . 本文を読む
第2章では、前史としての日産の酷い経営陣の歴史。在任中に自分の銅像を建てさせるワンマン社長。労組のボスが経営を牛耳る。社内抗争で勝つために会社の利益に反することを平気でする。
1999年、遂に経営危機に陥った日産を再建するため、ルノーから送り込まれたのがゴーンだった。
第3章では、ゴーン改革のよい側面に言及。部門横断のプロジェクトチームCFTでリバイバルプランの原案をつくらせる。自分で多 . . . 本文を読む