聖マリアンナ医科大病院(川崎市)の医師が「精神保健指定医」の資格を不正に取得したとされる問題で、厚生労働省は15日、同病院に勤務するか過去に勤務していた医師計20人の指定医の資格を取り消すことを決めたと発表した。処分を受け、同病院の調査委員会の青木治人委員長(同大副理事長)らが15日夜記者会見し「精神福祉行政の根幹を揺るがす不正行為で弁解の余地もない」と謝罪。「先輩医師からリポートを受け取り、加工して申請に使う行為が神経精神科内で常態化していた」と説明した。
青木委員長によると、医師らはUSBメモリーなどに記録されたリポートを先輩から受け取り、内容を書き換えて使っていた。11人は聞き取り調査に「自分が担当していない症例でも情報を共有していると解釈していた」などと説明。指導医らも「同時期に提出しなければ問題ない」と考えていたという。
11人の判断で患者を強制入院させたケースについては、複数の第三者に医学的妥当性を改めて判断してもらい、患者や家族には謝罪する。神経精神科の診療体制については「若干の縮小は避けられないが、診療規模を維持するよう努力する」と説明した。【鈴木敬子、水戸健一】
2015年4月15日21:55 毎日新聞
青木委員長によると、医師らはUSBメモリーなどに記録されたリポートを先輩から受け取り、内容を書き換えて使っていた。11人は聞き取り調査に「自分が担当していない症例でも情報を共有していると解釈していた」などと説明。指導医らも「同時期に提出しなければ問題ない」と考えていたという。
11人の判断で患者を強制入院させたケースについては、複数の第三者に医学的妥当性を改めて判断してもらい、患者や家族には謝罪する。神経精神科の診療体制については「若干の縮小は避けられないが、診療規模を維持するよう努力する」と説明した。【鈴木敬子、水戸健一】
2015年4月15日21:55 毎日新聞